初めての講演 | 10月の蝉

10月の蝉

取り残されても、どこにも届かなくても、最後まで蝉らしく鳴き続けよう

他人は変えられないが、自分は変えられるのかもしれない。

 

昨年はコロナのせいでキャンセルになってしまったが、なんともう一度依頼してくれて、人生初の講演をやってきた。

総会の後に1時間くらいお願いします、とのことで、なんとも気の張る方々の前でしゃべることになったのだ。

「本を読む楽しみを伝えるために」と演題をつけてくれたので、今までやってきた読み聞かせ活動やら、そこで感じたことやらをしゃべるつもりだった。

なにしろ初めてなので、どこまで準備すればいいのかよくわからず、台本も作らずメモだけで臨んだのだが、よかったんだか悪かったんだか。

 

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控え室にて。依頼してくれた会長さんと少しお話しした。参考資料になるかと思って、ついつい絵本や単行本をバッグに詰め込んでしまった。

 

喋り始めたら、なんだかやけにつるつると言葉が出てきてしまって、少々焦った。

何を話すかまとまらないうちに、メモに書いてあることを次々にしゃべってしまう。

あっという間に前半の素材が尽きてしまった。ここまでで10分くらい。ほんとは20分くらいしゃべるつもりだったのだが、もうどこまで何を話したのかがわからなくなっている。

ええい、ままよ、と、持っていった絵本を読むことにした。これは想定してたやつ。

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まずは「てぶくろ」

昨今の世界情勢を多少は意識してみた。季節外れの絵本なんだけども。

会場がけっこう広くて、100人近く人がいたんじゃなかろうか。そこに読む声がきれいに響いてめっちゃ気持ちよかった(私がw)

 

そのあとは、またしばらく予定していたことをしゃべっていたのだが、どうしても話がとっちらかってしまう。「とっちらかってるなー」と思うと焦りが生まれて、さらにとっちらかる。悪循環。

そうこうしているうちに、用意してきた素材を全部しゃべってしまい、「あとはなんだっけ?」状態になってしまった。その時点でまだ10分ほど時間が残っていた。

そこでまた、「ええい、ままよ」とばかりに、「こんとあき」を聞いてもらうことにした。これはまったく想定してなかった絵本。参考資料として持ってきただけの本だった。

でも、なんだか聞いて欲しくなって読んでしまったというわけ。

そしたらちょうど時間ぴったりに終わることができたのだった。

 

あんなんでよかったのかなあ、と帰りの車中で脳内反省会を繰り広げたけれども、もう終わってしまったことだし、くよくよしても仕方なかろう。

たまたま「赤毛のアン」の話もしたのだが、終わりの挨拶をした人が「ちょうど読み返したところだったので、話題に出てきて嬉しかった」と言ってくれた。これで十分。

 

と思っていたら、すごく大きな花束をいただいた。

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一抱えもあるような豪華な花束。

いうなれば、「主演クラスの女優がクランクアップしたときにもらうような感じ」の花束。

すごーい。

なんか逆に申し訳なくなってしまうけど。いやいや、私は精一杯がんばった。うん。決して手抜きなんかしなかったもの。だからいいのだ。下手くそだったけど(笑)

 

というわけで、ドキドキの講演、無事終了であります。