いいことも悪いことも | 10月の蝉

10月の蝉

取り残されても、どこにも届かなくても、最後まで蝉らしく鳴き続けよう

「良い」から「悪い」までの間に無数のグラデーションがあって。

そのグラデーションの中を日々泳いでいる。

 

「逃げちゃだめだ」という声がいつも聞こえてて、つらくても楽しくなくてもとにかく義務としてやらなくてはならないと、キリキリはちまき締めて頑張ってきた。

「人として」誠実であらねば、とか、きちんとしなくては、という枷が常にハマっている。

でも、どうやら時々ずぼっとその枷が外れてしまうらしく、(自分としては)思いも寄らないところから攻撃の矢が飛んでくる。

その矢が刺さるとうろたえてしまう。なんとか失地回復しなくてはと焦る。

要するに「いい顔がしたいだけ」の自己中心的な発想なのだ。

 

他人の話なら、「苦しいときは逃げてもいいと思う」なんて言えるんだが、それを自分に対して発動するのがほんとに難しい。

どうしても、「この程度で?」っていう脳内コビトが出てくるし、そいつが出てくると「そうだよなあ」と思ってしまう。で、結局そのままずるずると続けていって、あるとき突然ドカンと爆発する。

ある瞬間に、起爆装置のスイッチが押されてしまうのだ。

 

もっと上手に生きられたらいいのにな。

 

たとえば、きちんと断るとか、丁寧に説明するってことは、結局相手のことを大切にしているから、なんだと思うんだが、今のところ私は自分の利益しか考えられないからそれができない。だからだめなんだと思う。

悪く思われたくない、非難されたくないと右往左往するから、余計に悪い結果を呼び寄せてしまう。

心が弱いんだな。

 

誠実な人って、とても心が強いんだと思う。

そんな人になりたいよ。