母の日だったのですな | 10月の蝉

10月の蝉

取り残されても、どこにも届かなくても、最後まで蝉らしく鳴き続けよう

お昼くらいから雨が降りだして、夕方はけっこうな強さになりました。

バケツをひっくり返すとこまではいきませんでしたが、蛇口を思いっきり開いてホースで撒いているくらいの勢いはありましたですよ。

今年の雨は風情がなくて、降るっていったらもう、やけくそのように叩きつけてくる。

なんだか極端ですな。

 

今日は母の日だったそうで、タイトルはそれに乗っかりましたが、実のところ全然そんな気配もなく一日が過ぎました。

私も何もしないかわりに、娘が何も言ってこなくても全然気にならない。

お約束のような定型文をもらっても、申し訳なさに身が縮む思いがするだけですしね。

 

母の日とは関係なく、今日は愛染屋さんのワークショップに行ってきました。

午後の4時間。たっぷり楽しんできました。

何が面白かったかって、やっぱり「身体表現」でしょうか。

うちの劇団の稽古でもたまにやるんですが、一つのお題をもらってそれを全身で表現する。言語なし。

マイムじゃないんですよねこれ。ジェスチャーとかマイムではなく、お題そのものを表現する。

じっと自分の中にある感覚と向き合い、自分の身体をなるべくイメージに近い形に動かすのです。

正解はないので、うちの劇団の稽古のときは各自で動くだけなんですが、今日はワークショップということで、ほかの人の表現も見せてもらいました。

とても面白かったし、新鮮な感じがしました。ああ、そういうふうな表現もあるのか、とかね。

何を表現しているのかがはっきりわかる人もいれば、微妙だな~って言う人もいて、なぜ微妙なのかを考えるのもいい勉強になりました。

ワークショップや稽古だと、要するにやりっぱなしだし、正解はないし、ですごく気楽なんです。ほんとは、そういうのを本番に活かしていかなくちゃいけないんでしょうけどねえ。なかなか難しいです。

 

私は、初対面の人とだとけっこう社交的にふるまえるんですが、その後付き合いが続くとどんどん人間関係の継続を難しく考えてしまうところがあります。

だから、ほとんど知り合いのいないワークショップに一人で参加するっていうのは案外平気なんですね。

でも、ずっと付き合いの続く劇団だとその人間関係に気後れを感じてしまう。

自分のことを知られれば知られるほど制約が多くなっていくような気がしてしまうのです。

今日行ったワークショップも、ちょっとだけ面識がある人のところだったから、身体表現なんかも思いきってやれたっていうところがあるような気がします。

関係が続かない、今回限りだっていうワードは、私の中ではけっこう大きな切り札になっているのかも。