川瀬七緒さんの「フォークロアの鍵」を探しに本屋へ行った。
数日前の新聞の書評欄で、宮部みゆきさんが書評を書いていたのを読んで面白そうだなと思ったのだ。
宮部さんは書評ですら文章が面白いんだな。「ジャムマーガリンコッペパン」という比喩にやられた。
川瀬さんの作品は以前、「よろずのことに気をつけよ」を読んだことがあって多少はなじみがある。加えて題材が民俗学方面ということだったので、かなり興味を持った。
ところが、やっぱりなかったのだ。
店内検索機で調べたところ、今年の5月に発行されているらしいのだが、「在庫なし」と。
なんだよやっぱりか、と思って、家に帰ってネットで注文してしまった。
そのとき店内を歩き回っていたら「書店ガール 6」を見つけてしまった。つい先日来た時は1冊もなかったのだが、その後入荷したのだろう。面陳でかなりの冊数が出されていた。
なんだよもう。とっくに家に届いて、なんなら第1作から全部読みなおしちゃったよ。
タイミングが悪かったんだなあ。
新刊の棚差しを順番にチェックしていたら、水沢秋生さんの新刊を発見。
1冊しか差してなかったから危ないところだった。
「ゴールデンラッキービートルの伝説」以来、ずっと作品を追いかけて読んでいる。
今お気に入りの作家さんの一人である。
いやあ、ラッキーラッキー。
なんか、新刊の棚から呼ばれたような気がしたんだよねえ。
こういうことはよくある。
なぜか今日本屋へ行かなくてはならない、という謎の使命感が発生して本屋へ行ったら、好きな作家の新刊が出ている、ということがあるのだ。
絶対呼んでる、と思う。
今日はそのほかに、パタリロの98巻(!!!)、アンソロジーで「猫が見ていた」、そして「メアリと魔女の花」の原作を購入。
アンソロジーは好きな作家さんが何人か入っていたし、猫がモチーフだったので買うことにした。
一つの世界観を追いかけるのが基本的には好きなので、あんまりアンソロジーは買わないんだけどね。のちに短編集に収録されるということもあったりするから。
「メアリと魔女の花」は冒頭をちょっと立ち読みしてから購入を決意。
こないだ観た映画は、悪くはなかったんだけど、なんか、薄めすぎたカルピスみたいなすっきりしない感じが残ってしまったので、ここはひとつ原作に当たろうかと。
「思い出のマーニー」もそうだったんだけど、外国の児童文学は小説で読んだ方が面白い気がする。
「赤毛のアン」とかもそうなんだけど、細かい描写こそが読む醍醐味なんじゃないかと思うのだ。文化や習慣や価値観の違いがはっきりわかるし。
というわけで、今日の収穫はかなり満足のいくものであった。
せめて読んでいる間くらいは浮世の憂さが忘れられるかな。