ドラマ「青雀成凰」 第1集 | 江湖笑 II

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中国ドラマ・小説の各話あらすじです。完全ネタバレしております。
更新予定は
月曜~木曜:ドラマ「南城宴」(前後編)
土曜:短劇「玉奴嬌」(各1集)

ドラマ「青雀成凰」

 

第1集

 

 

 

 

 

 

 

<1> 死而復生的新娘

 

 

 突然、青雀は親子ほど年齢の離れた夫、慕王に抱きすくめられた。

「ヤツは来ない。ヤツは私の娘婿であり、おまえはヤツの姑だ」

 ささやく慕王の背後に”ヤツ”と呼ばれた青年、雲煥が近づいてきた。彼の手には短刀が握られている。

 青雀は雲煥に小さく首を振った。

「私がやるわ」

 抱きしめられたまま、青雀は短刀を受け取った。

 雲煥と青雀は、慕王越しに口づけをする。

 ふたりとも逃がしはしない!

 青雀は雲煥の喉に刃を近づけた。

 

 

 若き将軍の雲煥は、夜の林で複数の黒装束の男に襲われた。襲い掛かってくる男たちを次々と剣で薙ぎ払う。

 ひと段落着いたところで、彼の配下の者がようやく到着した。

 彼らのうち、ひとりだけ生かしておいた男に雲煥は詰問する。

「誰の差し金だ!?

「反徒め…亡き淮王公主が呪い殺してくれる…!

 雲煥の配下が男の喉を一閃した。

 

 

 雲煥の恋人だった青雀は、反逆の罪で殺された淮王の娘であった。父亡きあと、彼女はしばらく慕王府に身を寄せていたが、慕王の娘の青澄から酷い虐待を受けて右頬に大きなやけどの跡が残ってしまう。

 そんな時、青雀が淮王公主だと知った雲煥は彼女を裏切って刺殺する。そして青澄の夫となった。

 

 

 慕王が新たな王妃を持つことになった。花嫁は青楼に籍のある女性で、慕王はお披露目のために青楼に客を招待した。

 女性の名は鵲児という。しかし、実は彼女は慕王と雲煥を仇と狙う青雀だった。

 雲煥に短刀で刺された青雀だったが、死んではいなかったのだ。殺されかけた青雀はある男によって命を救われ、体の傷を癒し、頬のやけども完治して復讐に挑んだ。慕王府に入り込み、慕王と雲煥を仲たがいさせて弱ったところを叩く、いわゆる連環計を目論んでいた。

 

 

 配下から連絡を受けた雲煥が青楼に到着した時、青雀は舞台で舞っている最中だった。

 彼女の顔は”喜帕”と呼ばれる赤い面紗で隠されている。青雀が雲煥にわざと絡んできた際に、彼はその”喜帕”に手を伸ばした。

「”喜帕”だぞ」

 慕王に咎められる。”喜帕”は夫となった男性しか取ることを許されない。

「顔も見たことのない女を娶るのですか?

「この青楼が厳選した女だ、間違いあるまい」

 しかし華やかな花街には汚泥も存在する。雲煥は即座に鵲児の調査に入った。

 

 

 階段を上る青雀は、すれ違いざまに男から書き付けを手渡された。

 気を付けろと注意を促され、そのまま別れる。

 

 

 青雀が休憩のために部屋に戻ったら、雲煥が待っていた。

 雲煥は彼女ににおい袋を突きつけた。このにおい袋は、絡んできた青雀からすり取った物だ。中には毒が入っていた。

「婚約者を毒殺するつもりか?

 雲煥が詰め寄る。哀れを装った青雀は、慕王に嫁ぎたくなかったからと答えた。

 ふと、彼女の目元がかつての恋人に似ていることに雲煥は気付いた。面紗に手が伸びる。青雀は顔をそむけた。

 まさか、そんなことはあり得ない。

 青雀を忘れられない雲煥は、におい袋を投げ返した。

「今夜は慕王の運を試してみよう」

 

 

 慕王は疑り深い男だ。笑顔を見せていても、ちょっとした言葉や仕草で相手を疑い、敵対するのかと睨みつける。

 鵲児に扮する青雀に対しても、彼は同じように接した。酒を運んできた青雀を膝の上に座らせ、待ちきれないからと言って彼女の面紗をめくる。その途端、顔色を変えて青雀を放り出した。

「この女の顔を確かめてみろ!

 命じられた雲煥が面紗を取る。彼女の容貌に、雲煥は声も出なかった。

 かつて雲煥が裏切った青雀の容貌とあまりにも酷似している。彼が刺殺して、白い半環形の玉佩を奪った青雀だ。だが、鵲児の左頬にやけどの痕は無い。

 この鵲児という青雀そっくりの女性は何者なのか。

 

 

 

 

 

 

<2集に続く>