少し、雰囲気を変えて、さらに、“2000年8月3日”を掘り下げていきます。
こちらの筋追いは、気になったドラマを、世に出回る商業翻訳ではなく、ドラマ好き有志の英訳・もしくは配信サイトの英訳をもとに、(英語ができないくせに)果敢に訳した「なんちゃって訳」となっており、多少、ストーリー展開は訳者の願望に寄ってます。視聴しながら生じた疑問の考察やら、内容を把握しながら、突っ込んだり、賞賛したりしたいという、ドラマ好きの発露です。
ラストまでの完全ネタバレです。
いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。
シグナル 시그널 英題:Signal
(tvN Jan 22, 2016 - Mar 12, 2016 1時間15分×全16話)
対象:15歳以上
脚本:Kim Eun Hee
演出:Kim Won Suk
※このドラマは、犯罪を扱うという特性上、登場人物がエピソード毎にたくさん出てくること、1話完結ではないこと、現在・過去の描写が頻繁に入れ替わる、など、通常の筋追いでは、わかりにくい部分もあるため、補足も兼ねて、びびの独断で、人名や、人間関係など、ドラマよりも先に、リマインドしたり、説明をする場合があります。
極力、ドラマ上、「なるほど!! この人がこういう立ち位置だったのね」という謎解き部分の醍醐味が損なわれることのないように工夫したいとは思いますが、なにぶん、整合性を取り切れない箇所もでてきそうな気がします。
余計、わかりにくくなったりしたら、ほんと、申し訳ないです。
前記事をお読みでない方は、さきに、こちらからお読みください。
【Episode 16-4】
現在
※ 2016年のはず。。。
ヘヨンの意識が途絶え、ホワイトアウト後、
映像が切り替わり・・・
急に、広がる海の景色に、え?となってしまいますね。
だって、数秒前までは、目を閉じたヘヨンの“諦めないでください”という心の声という、シビアな状況だったんですから。
そして、なぜか、赤い灯台です。
灯台の、すぐ前で駐車している車あり。
【ちょっと脱線】
いやぁ、韓国の赤い灯台・・・懐かしい。
『ラブリー・ホラーブリー』(邦題:ラブリー・スター・ラブリー)というパク・シフ&ソン・ジヒョのドラマを2018年ごろ、筋追いしたことがございまして・・・、その際、赤い灯台(빨간 등대)を探しまわったことを思いだしました。なにしろ、赤い灯台、各地にあるんで・・・しかもいっぱい・・。(苦笑)
ドラマにもよく登場しますしね。
ちなみに、今回の赤い灯台は、江陵市の注文津か安木海岸のだと当たりをつけていたのですが、どうも微妙に形が違う ← 探したんかい!(笑)
でも、近くでしたよ。← やっぱり探したんかい!
こんなにハッキリ撮影しているのに、ネット上でほとんど画像が落ちてないのでおかしいな、と思ったら、許可がないと立ち入れない突堤の先に立っている灯台みたいでした。何らかの理由があるのかもしれませんので、周辺がわかるような画像は貼りませんが、お車でお近くを通られた際には、安仁海岸沿いの道路からご覧になってください。(笑)
「灯台」=「信号」=「シグナル」?
車を停め、考え事をしているスヒョン。
その手には、なんと、バッドマンの写真立て。。
~不明な部屋~
ここで、一瞬、この海岸のシーンとはまったく関係ない、どこかの部屋の机周りがインサートされる。
【フライングネタバレ】パソコンの位置に覚えがあります。。
~赤い灯台前 スヒョンの車中~
すぐに、スヒョンの手元に戻り、写真立ての中を開けると、変わらず「逮捕しちゃうぞ」の時の二人の写真。
これ、違う写真が入ってたら・・って、ちょっとドキドキしました。
~先ほどの不明な部屋~
ベッドで眠っている誰かの手。
このカット、この後も、ちょっとずつ、映り込みます。
~赤い灯台前 スヒョンの車中~
二人の写真を懐かしそうに見ているスヒョン。
過去
~裏山~
アン・チスの拳銃の照準が合わせられても、ひるまず、見据えるジェハン。
なかなか引き金をひけないチス。
そりゃ、そうだ。
その時、銃声が響き渡り・・・アン・チスの肩に命中。
うめき声をあげて、崩れ落ちるアン・チス。
え・・と驚いたソンボムが動き出そうとすると、横から、こめかみを拳銃で狙われる。
おお、チョ刑事だ!!
※最近、前の記事を読み返したり、映像を見返したりしていて、名前がもう一人の先輩刑事さんと逆だったことに気づきました。てへ
(ここで、さきほどの、手がインサートされます)
ようやく、一息ついたジェハン。
駆け付けてきた同僚刑事たち。
ジェハン「おい、お前ら、なんで、こんなに遅かったんだよ?!」
キム刑事「携帯の位置情報追跡って奴は、そう、完璧じゃないんだぞ。」
助け起こされるジェハン。
なるほど!
どの時点かわかりませんが、同僚に、援軍を頼んでいたジェハン。
ちゃんと、手を打っていたんですね。
思ったより、来るのが遅かったみたいですが(笑)、間一髪、間に合った・・って感じでしょうか。
キム刑事「(それより)一体、どうやって、こんなこと知ったんだ?」
当然の疑問でしょう。
っていうか、そもそもジェハンは、なんといって、みんなに説明したのかな?
ジェハン「おい、キム・ボムジュ・・、キム・ボムジュをすぐに追え!!」
絶叫するジェハン。
~廃工場~
さきほどまで、ジェハンが捕らえられていた廃工場に駆け付ける刑事たち。
当然、もぬけの殻です。
~裏山~
キム刑事「掴まれ。すぐに、救急車を呼んでやるからな」
ジェハン「いや、ダメだ。(その前に)行かなきゃならないところがあるんだ」
~スヒョンの自宅~
急に呼ばれたのか、部屋着のまま、ビラ(低層のマンション)の下まで飛び出してきたスヒョン。
同僚の皆さんに労わられ(笑)、抱えあげられながら、ちょっとだけ応急処置されて、救急車からおりてきたジェハン。
刑事「頭、気を付けろよ」
ひとり、スヒョンの前に立ちました。
病院に行く前に、行かなきゃならないところがある・・って言ってましたよね。
全身血だらけのジェハンを見て、悲鳴のような声をあげるスヒョン。
スヒョン「先輩ニム!!・・な・・なにがあったんですか?」
思ったとおりの反応を示すスヒョンの顔を、真面目に見下ろしてるジェハン。
スヒョン「何やってんですか!? 私には、ナイフを持った犯人を避けろって言ったくせに・・一体、これ、なんなんですか!」
ジェハン「・・・・・」
全身血だらけ傷だらけのジェハンの身体に触れたいけど、触れられず・・アワアワしてるスヒョンを、
そのまま、抱きしめるジェハン。
スヒョン、呆然自失。
チョ刑事の「行くぞ・・」の合図で、みんな、その場を離れ、気をきかせます。。(笑)
なにせ、二人以上に二人のことをわかってる同僚刑事さんたちなので・・・(笑)
ジェハン「俺、約束、守ったぞ」
ようやく、ジェハンの表情が柔らかくなりました。
スヒョンの頭の後ろを支える手が、血がついてるけど、素敵!
ごめんなさい、こんな時でも、手フェチ、我慢がきかなくて。。。
スヒョンも、なにが起きてるのか、半分、よくわかっていません。
だって、初めて、こんなに愛おしそうに抱きしめられたんだよ。
ようやく、自分が抱きしめられているのだ、とわかってきたスヒョンが、恐る恐るジェハンの背中に手を回す。
記念💘だし、おめでたいので、俯瞰も撮って頂けました(笑)
ありがとうございます。
この時は、こんなに幸せだったのに・・・。← あ、これも、【フライングネタバレ】になるのかな?
現在
・・・という記憶が、新たに呼び起こされたスヒョン。
あれから、どのくらい、時間が経過しているのか、現時点では明らかになっていませんが、白いハイネックのセーターを着ています。
そして・・・今は、彼女ひとりです。
~先ほどの不明な部屋~
ハッと目を覚まし、ベッドの上に飛び起きたヘヨン。
やっぱり、死んでなかった。。。
はぁ、はぁ・・・と、まるで、長い間、呼吸をしていなかった人のように、声を出して、息を整えるヘヨン。
さきほどから、何回か、映っていたのは、このヘヨンの部屋と、手でした。
自分で自分の身体を確認するヘヨン。
ヘヨンの記憶は、スヒョンに代わって撃たれ、病院に運ばれる途中、スヒョンと会話を交わし、そして意識を失ったところくらいまでだったはず。
傷もなし。。。
ただ、無性に、頭が痛いような気がして、そして、ようやく、自分の部屋を見回すヘヨン。
いや、これには、視聴者もびっくり。
兄ソヌの事件を徹底的に調べ上げるためだけの、一切、楽しみや無駄なものなどない、まるで部屋全体が事件ボードみたいな部屋だったのに、フィギュアが飾ってあったり、ごくごく普通の、いや、かなり整理整頓の行き届いた青年の部屋みたいです。
ヘヨン本人も、目をこすりながら、全然、事態がつかめてない感じ。
そして、傍らのテーブルに、食卓カバー。。
開けてみると、たくさんのおかずや、お茶碗などなど。
置かれていたメモには、
具合が悪いって聞いて、ちょっと寄ってみたわ。起きるまでいて、会いたかったけど、仕事に行かなきゃならないからもう行くわね。ちゃんと食べるのよ。オンマより
違う時空に変化しても、オンマは、常に、仕事に行くんだな。
この書き方を見る限り、この時間軸にいたヘヨンは、通常に生活をしていて、今回はたまたま、具合が悪くなって寝ていた、ということらしいです。
ふと、視線を横に向けると、両親のあいだに挟まる形で撮られた家族写真。
その下には、それも、両親と一緒に映ってる、高校の卒業式のスナップ写真、そして、警察大を卒業したときの写真にも、両親揃ってました。
まるで、ずっと、離れることなく暮らしてきた、という家族みたいです。
息を呑み、それらの写真を凝視するヘヨン。
困惑!!
当然、自分の中の、変わってしまっている記憶をたどってみることにします。
過去
~インジュの町~
電気屋さんの前を通り過ぎる小学生時代のヘヨン。
アナウンサー「先月、キム・ユンジョンさんを誘拐した犯人が、ついに逮捕されました。」
テレビから聞こえてきた声に、足をとめるヘヨン。
アナウンサー「精神病院勤務のユン看護師は、自身のクレジットカードの借金が5000万ウォンに上り、その補填のために、ユンジョンさんを誘拐した模様です。彼女はまた、行方不明だったソ・ヒョンジュンさんをも殺害し、国民全体に衝撃を与えました。」
それを見て、ほっとするヘヨン少年。
~ヘヨンの自宅~
その後、自宅に、ソヌの汚名を晴らすために、ジェハンが訪ねてきました。
居間で、話を聞く父、ヘヨン、母の三人。
ジェハン「ソヌがやったんじゃありません。」
開口一番、告げるジェハン。
父親は、当初、警察が来るからっていうんで、無理やり呼ばれた、くらいに思っていたのかもしれませんが、すぐに、ん・・と、ジェハンに視線を送り返す。
母「それ、どういうことですか? ソヌは、何も悪いことをしていなかった、と仰ってるんですか?」
ジェハン「・・・ええ」
頷くジェハン。
アメリカから送られてきた、例の照合報告書をテーブルの上に広げると、赤いマフラーの写真のページを上にする。
ジェハン「ソヌは・・インジュ事件の加害者ではありませんでした。」
じっと、ジェハンの言葉を聞いている父親。
ジェハン「ソヌは、自分で真犯人を見つけようとしただけで・・・その過程で、彼自身も殺されることになってしまいました。ソヌは・・家族全員が一つ屋根の下で一緒に暮らすことを望んでいました。その代わりに、ソヌは殺されてしまったんです」
愕然とする父親。
家族に向け、頭を下げるジェハン。
ジェハン「大変、申し訳ありませんでした。私がもっと・・・もっと早く、誰が彼を殺したのか明らかにしたり、あるいは、もっと早く、インジュ事件の強姦魔を捕まえたりしていれば・・・本当に申し訳ありませんでした」
真摯に謝るジェハンを前に、誰も口を開くことはありません。
(悪いが、特に、父よ、あんたには心を入れ替えてもらわねば・・・)
耐えきれず、声をあげて泣くオンマの傍らで、無言で涙をぽろぽろこぼすヘヨンを、じっと見つめるジェハンの目が優しいの。
ジェハンの目からも、絶え間なく涙がこぼれ・・・
そして、謝罪を終え、ソヌの自宅を出るジェハン。
すぐに、飛び出してきたヘヨン。
ヘヨン「刑事のおじさん!」
振り返るジェハン。
ヘヨン「ありがとうございました」
頭をさげるヘヨン。
虚を突かれたように、ヘヨンを見るジェハン。
あらためて、深々と頭を下げ、
「本当にありがとうございました」とお礼を言うヘヨン。
今までの記憶、全部持ってるジェハンにとって、この瞬間が、どれほど、胸に迫っているか、
想像しただけで、こっちまで、です。
ジェハン「・・・ああ」
それだけ言うと、坂道を降りていくジェハン。
無造作に、ポケットに手を突っ込んで歩く後ろ姿も、少し天を仰ぐように、きっと涙をこらえているであろう姿も、ああ、ジェハンそのものです。。
そして、そんなジェハンをじっと見送っているヘヨン。
現在
これが、まるで、長い長い夢を見ていたかのようなヘヨンに、新たに呼び起こされた記憶であり、変化後、ヘヨンが過ごすことになった時空の分岐点でもありました。
ヘヨン「イ・ジェハン刑事さん・・刑事さん、生きてたんだ。。」
まだ、現実だと受け止めきれないものの、涙ぐむヘヨン。
~ジェハンの実家~
すぐにでも会いたい!
とにかく、住所を頼りに、駆け付けるヘヨン。
思い切って、時計修理の店のドアをあけると、
老人が慌てて、灰皿の燃えかすを消しているところでした。
振り返る老人。
ジェハンの父親「いらっしゃい」
当然、この老人が、ジェハンのアボンニムである記憶も、ヘヨンは持っています。
父「壊れた時計でも持ってこられましたかな?」
そう言いながら、さきほどの燃えカスを片付けるアボンニム。
完全に、お客さんだと思われてます。
ヘヨン「イ・ジェハン刑事さん・・・」
動きが止まるアボンニム。
振り返りしな、「うちの息子をご存じですか?」と訊ねられるヘヨン。
ヘヨン「ええ・・その・・・どちらに・・今、どちらにいらっしゃいますか?」
すぐにでも会いたい、生きてるジェハンに会いたい、ただ、それだけで、ここまで走ってきてしまったんです。
すると、困ったような表情を浮かべる父親。
父「あなたくらいの年齢のお若い方が、どうして、あいつをご存じなのかわかりませんが、うちの息子は行方不明なんですよ。もう15年以上にもなりますね」
さらりと、こともなげに言うアボンニム。
衝撃的な内容に、愕然とするヘヨン。
何故だ? 何故だ??
インジュ事件も、兄の殺人事件も、両方とも解決したんじゃないのか?
だから、うちに謝りに来てくれたんじゃないのか?
なのに、なんで、15年前から行方不明?
とりあえず、ここで切ります。
★『シグナル』EP.16-4 雑感★
ふう~~~ ジェハン、よくがんばった!!
文字通り、“死に物狂い”、“獅子奮迅”、“一寸先は闇”、他にもありそうですが、割愛
自分が殺されるかもしれない、という日にちと場所をわざわざ教えてもらったにもかかわらず、何も策を講じなかったら、それは、ただの自殺行為ですし、なにより、殺人犯キム・ボムジュを捕まえる絶好の好機を逸することになります。
ジェハンの行動は、決して、後出しじゃんけんじゃありません(笑)
その時点で、本気で考え、行動した結果であれば、どの時間軸で起きたことであろうとも、それが、その時々の、正解であり、事実なんですよね。
基本、弱者の味方・漢気溢れるジェハンですけど、変に理想主義すぎず、現実を生きてるキャラ、好きでした。
あ、しまった! 過去形やん。
好きでした。好きです。
そして、ジェハンとスヒョンの恋物語も、ここで一旦、劇的なランディングを迎えたことになるんじゃないでしょうか。
救急車に乗ったジェハンがいきなり訪ねてきた意味を、あの時のスヒョンはよくわからなかったかもしれないけれど、今となれば、自分がジェハンに、日にちと場所を伝えたから、ジェハンが策を講じられたんだ、ということも理解できてるし、あの時の、約束を守って自分の元に戻って来てくれたジェハンの気持ちも痛いほどわかっているはず。
無線の交信を通じて、過去が変わったとしても、そのやりとりをした者は、その過去を覚えている。
でも、全て覚えているということは、果たして、幸せなんだろうか。← あ、これは、このドラマとは関係ないびびの呟きです。
“バットマン”の写真立ての、あの文字は、ジェハンが持っている時から書かれていたんですよね。
あれをジェハンが書いたときのエピソード、シグナル2で、触れてくれないかな。