はっきり区切りがついた、とは言い難いですが、ここで、新たな登場人物も出てきて、気づけば、新章に突入したような、シグナルマジックです。

 

こちらの筋追いは、気になったドラマを、世に出回る商業翻訳ではなく、ドラマ好き有志の英訳・もしくは配信サイトの英訳をもとに、(英語ができないくせに)果敢に訳した「なんちゃって訳」となっており、多少、ストーリー展開は訳者の願望に寄ってます。視聴しながら生じた疑問の考察やら、内容を把握しながら、突っ込んだり、賞賛したりしたいという、ドラマ好きの発露です。

ラストまでの完全ネタバレです。

いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。お願い

 

シグナル  시그널 英題:Signal

 (tvN Jan 22, 2016 - Mar 12, 2016 1時間15分×全16話)

対象:15歳以上

脚本:Kim Eun Hee

演出:Kim Won Suk

 

※このドラマは、犯罪を扱うという特性上、登場人物がエピソード毎にたくさん出てくること、1話完結ではないこと、現在・過去の描写が頻繁に入れ替わる、など、通常の筋追いでは、わかりにくい部分もあるため、補足も兼ねて、びびの独断で、人名や、人間関係など、ドラマよりも先に、リマインドしたり、説明をする場合があります。

極力、ドラマ上、「なるほど!! この人がこういう立ち位置だったのね」という謎解き部分の醍醐味が損なわれることのないように工夫したいとは思いますが、なにぶん、整合性を取り切れない箇所もでてきそうな気がします。

余計、わかりにくくなったりしたら、ほんと、申し訳ないです。

 

前記事をお読みでない方は、さきに、こちらからお読みください。

#7-1

 

【Episode 7-2】

 

過去

 

署に戻ってきたジェハン。

興奮状態です。

 

どうやら、ジェハンが戻ってくるのを待ち構えていたらしい同僚のジョンジェ。

ジョンジェ「お、帰ってきたな。おい、いいから、ちょっと出よう。」

 

ジェハン「班長ニムはどこだ? なんで、一日中、捕まらないんだ?!(怒)」

ジョンジェの声が聞こえなかったのか、新聞を掲げて、大演説をぶちかますジェハン。

 

ジェハン「ハン・セギュが興味本位で侵入しただと? 興味本位で他人の家に3軒も入る、頭のイカれた奴がどこにいる?

 

ジョンジェ「おい・・」

なにやら、ジェハンに言いたいことがあるみたいです。

 

ジェハン「それだけじゃないぞ。いくつかの盗品は、まだ見つかってない。やつら、ちゃんと捜査する気がないんだ」

バシンと、新聞を叩きつけるジェハン。

ジェハン「で、班長ニムはどこだ? 」

ジョンジェ「・・今は、タイミングが悪いんだよ」

言いにくそうなジョンジェ。

 

その時、ドアが開き、キム班長が入ってきました。

 

ジェハン「班長ニム、これ一体、どういうことですか? こんなの話にもなりませんよね!」

 

そこまで言って、ようやく、キム班長の机の上に、段ボールがおいてあり、その中に荷物を入れているのに気づいたジェハン。

 

ジェハン「なにしてるんですか?」

キム班長「(自分は上から)言われたとおりにするまでだ」

ジェハン「だから、どういうことですか? 班長ニムは、なにも間違ったことはしてないですよ!(怒)」

キム班長「ああ、うるさいな、ゴチャゴチャ。お前だって、前にも、異動する刑事くらい見たことあるだろうが」

ジェハン「ハン・セギュですね。ハン・セギュには、まだ、なにかあるんですね?

キム班長「・・・・・」

お前、それ以上、なにも言うなって顔してます。

 

ジェハン「あの下衆野郎が、好奇心からこんなことをしでかすはずがないんだ。本当の理由はなんなんですか?

このままでは、いつまでも大騒ぎし続けると思ったのか、ジェハンにだけ合図し、廊下に出るキム班長。

 

~廊下~

周囲を気にしつつ、

「お前、チニョン市のことは知ってるか?」と突然、関係ない話題を始める班長。

ジェハン「ええ、今、開発中の新しい街ですよね?」

頷く班長。

班長「ハニャン大橋を担当した捜査チームが、セガン建設の背景を探ったところ、どうやら、議員と企業が関与した汚職容疑につながる手がかりを見つけたらしい。億じゃ効かない資金が関係してるんだ。しかも、侵入された3軒の家は、それに関与している、と来てる。それ以上に、重要なのは、ハン・セギュがそれを知っていたかどうかは定かじゃないが、ハン・セギュが盗んだ品物の中には、進行中の決定的な証拠が含まれてたってことだ。

ジェハン「つまり、それが判明した後でさえ、検察は、公判にかけるのを打ち切ったってことですか?」

もう、そろそろ、気づけよ、と言いたい班長ニム。

班長「だから、もうそっとして、お前は何も知らないふりをしろ」

何も説明しなければ、ジェハンがつつくに決まってると思い、ガス抜きのために、ここまで説明したのです。

 

話の内容に、呆れ果てるジェハン。

 

班長「この事件は、一介の警察署で扱うには、デカすぎるヤマだ」

ジェハン「でも・・まだ、我々は・・・」

 

そこに、新たな人物が登場。

実際、私達にとっては、新たではありませんが、キム・ボムジュです。

 

ボムジュ「まだ、こちらにいらしたんですか?」

第一声から、キム班長に嫌味をかますボムジュ。

 

キム班長「ああ・・お早いですな。(ジェハンに)挨拶しろ。こちらは、後任のキム・ボムジュ班長だ」

ジェハン「・・・・はぁ」

ジェハンにしてみれば、なにが後任だ、くらいの感じです。

 

ああ、この視線、ジェハン、すでに目を付けられてるね。

 

ボムジュとともに、部屋に入るキム班長。

 

キム班長「お前たち、挨拶しろ。こちら、キム・ボムジュ班長だ」

軽く会釈する刑事たち。

 

キム班長「私の代わりに、こいつらのこと、よろしく頼みますよ」

ボムジュ「はぁ~、こいつらを統制できなかったために、追い出される羽目になったというのに、こいつらの面倒を私に見てほしいですと?

 

なんだ、この嫌味野郎!!

ジェハン、ヽ(`Д´#)ノ!!

 

ボムジュ「あなたがこのような結果になったのも不思議じゃありませんな。甘すぎるんですよ」

 

キム班長「・・・・・」

 

キム班長・・・目は笑ってません。

ボムジュ「ご心配いりません。私が、彼らを管理下に置きますから」

 

ジェハン「・・・・・」

我慢してる。。

ここで暴れたら、キム班長にもっと迷惑をかけることになるから、これでも、我慢してるんです。

 

怒ると怖いし、ガラガラのダミ声だけど、それでも、中身は仏様のような、キム班長が、段ボール箱をかかえて、ただ、ジェハンに微笑みかけると、部屋を出ていきました。

 

ジェハン「あ・・・」

かける言葉もなく、うつむくジェハン。

自分のせいで、こんなことになったとわかってていても、本当は、不条理だと、声を大にして言いたいです。

でも、これだけの犠牲を払った上は、やり遂げないわけにはいかないのです。

 

ボムジュ「お前が、イ・ジェハンか?」

新班長が既に、ジェハンのことを知ってる、というだけで、強力班のメンバーの顔色が変わりました。

 

机の上の埃をさ~っと指でぬぐい、ふっと吹き飛ばすボムジュ。

この仕草を厭味ったらしく悪意をもってする人で、気が合ったためしなし(笑)

 

ボムジュ「俺がもっとも嫌いなのはどういう人間か、わかるか? 他人にはないものを自分にあるつもりで(実力もないくせに)走り回るバカな奴だ。集団の中に、たった一人でもそういう奴がいると、みんなが悪く評価されるんだよ!

 

もうすでに、目を付けられてることは、よ~く理解できました。

ボムジュのことは良く知りませんが、なぜ、彼が後任としてここに来たのか、キム班長への失礼な態度など、今の数分で完璧に理解できました

 

ジェハン「俺も、ただ寝っ転がっていたいんですがね、そうさせてくれないんですよ。なんだか臭いますね。ハン・セギュをぶち込んだ俺たちが表彰されてもいいくらいなのに、その代わりに、上司が追い出され、上層部の猟犬の1頭と置き換えてくるとはね

 

 

相手にとって、不足なしです。

 

 

はは・・と下卑た笑いを浮かべるボムジュ。

 

ジェハン「何かを隠そうとしてるように思えるんですよね」

 

顔色が変わるボムジュ。

 

ジェハン「ご心配には及びません。期待を裏切ったりせず、物事をかき回そうと思います」

そう言うと、部屋を出ていくジェハン。

 

宣戦布告しちゃいました。

 

ま、ボムジュとて、仲良くやっていく気など、1ミリもなかったでしょうから、必然ですね。

 

ボムジュに見られ、視線を外す他の刑事たち。

 

ここで、思い出すのは、このドラマの第1話・・・#1-2

キム・ユンジョン誘拐事件は、この5年後の 2000年に発生します。

 

あの時、捜査会議で、一発触発だったジェハンとボムジュですが、これが彼らの出会いだったということになります。

 

 

~強力班 ジェハンの席~

 

昼間の一件で、ハン・セギュのその先を追い込むことを視野に入れ、一人、夜更けに、盗品リストと首っ引きなジェハン。

 

というのも、実際に、セギュの赤い車のトランクから押収した盗品をリストと照らし合わせた結果、サファイヤのネックレスが見つからなかったのです。

 

キム班長<ハン・セギュが盗んだ品物の中には、進行中の決定的な証拠が含まれてたってことだ。>

 

ジェハン:見つかっていない盗品。サファイヤのネックレスは・・・チャン議員の家から盗られたものだ。

だんだん、道筋が見えてきました。

 

~ハン・セギュの自宅前~

一台の高級車が、自宅前で停車する。

釈放されたセギュが乗っている。

 

弁護士「1ヶ月も家に帰れませんでしたね」

無言で、車から降りようとするセギュ。

 

弁護士「お忘れなきように。チャン議員とその他の方々は、君が盗んだものを全て返却するということを条件に、この件を解決されたのです。十分、ご承知だと思いますが、このような状況であることを誰にも話したりなさらないよう、お気を付けください。」

有力者からの脅し以外に何物でもありません。

 

自分の立場の危うさに、顔面蒼白なセギュ。

 

~ビル~

 

報道陣が詰めかけています。

マスコミ「お、出てきたぞ」

事務所のエレベーターホールでしょうか。

 

噂の、チャン・ヨンチョル議員が下りてきました。

 

演:ソン・ヒョンジュ氏!!

はい、もう、決まりです。← なにが?(笑)🙊

 

記者「"大盗事件"の犯人のハン・セギュが、今朝、執行猶予ということで釈放されました。生ぬるい処置だという人もおりますが、どのようにお考えでしょうか?」

記者「"大盗事件"の被害者として、なにかおっしゃることはありませんか?」

 

チャン議員「あ~、裁判所は正しい審判を下されたと確信しております。」

マスコミの波をかきわけ、進ませようとするチャン議員の秘書たち。

 

記者「大きな損失を被ったのに、許せるんでしょうか?」

 

その時、ひと際、大きな声がロビーに響き渡りました。

 

ジェハン「あなたの紛失した品物は、見つかったんでしょうか?」

足を止める一行。

 

当然、記者たちの視線も、ジェハンに集中します。

 

身分証を差し出すジェハン。

ジェハン「ソウル警察強力班の刑事イ・ジェハンです。あなたは、全ての盗品が戻される前に、示談にされたそうですね。なんと、寛大な人なんでしょう」

わざとらしく、チャン議員に近づこうとし、秘書に止められるジェハン。

秘書「ここから出てください!」

 

表情に出さないように努めているチャン議員が動き出したことで、取り囲んでいたマスコミ陣が再び、騒然となる。

「どいてください」

「道を開けて」

 

チャン議員を追いかけるジェハン。

ジェハン「待ってください。議員ニム!!」

 

回転ドアのおかげで、マスコミが、都合よくシャットアウトされてる(笑)

 

車に乗り込む前に、立ち止まるチャン議員。

ジェハンを押さえつけようとする秘書たちに、目で放しなさい、と告げる。

ジェハン「どうして、ハン・セギュに寛大な態度を取られたんですか? オ・ギョンテに対しても、そのような寛大さを見せてくださればよかったのではないでしょうか。それとも、あなたは、サファイヤのネックレスのために、ハン・セギュを釈放するしかなかったのですか?

結構、突っ込んだこと言っちゃったよ。

 

サファイヤのネックレスの話が出てきて、さすがのチャン議員の顔にも、変化が見えました。

ジェハンに近づくチャン議員。

普通の人間なら、ビビり倒すほどの不気味さがあります。

 

ジェハンの襟立の前をぐっと両手でつかむチャン議員。

 

チャン・ヨンチョル「お疲れ様・・・」

微笑みを見せる議員に対し、一瞬、え・・と戸惑うジェハン。

でも、その微笑みが、まやかしだと、ジェハンにだけはわかったはずです。

ジェハン「・・・・・・」

 

火の玉のようなジェハンでさえ、言葉を飲み込んでしまうほど、肝の座ったチャン議員。

 

今まで対峙してきた人物とは、明らかに違う人種なんだ、と実感したジェハン。

 

ああ、そんな人物に、要注意マーク、いやフラグを立てられてしまったよ。。ショボーン

 

現在

 

~警察署 テラス~

もう、だいぶ寒くなってる季節です。

コーヒーを飲んでいるスヒョンのもとに、同じくコーヒーを片手に近づいてきたスヒョン。

 

ヘヨン「なぜ、こんな寒いのに、外にいるんですか?」

スヒョン「そういうあんたはどうなのよ?」

ヘヨン「風邪はもういいんですか?」

スヒョン「風邪のことはもうほっといて。恥ずかしい・・」

ヘヨン「大事にしてくださいよ。病気になったり、ケガなんかしないように。」

ヘヨンってば、いつも、スヒョンの身体を労わるようなことばかり。。

 

そんなヘヨンを見つめるスヒョン。

 

見つめられていたことに気づき、慌てて、言い訳をはじめるヘヨン。(笑)

ヘヨン「そりゃ、嫁に行きたいって思ってるなら、健康に気を付けなきゃでしょう」

 

スヒョン「死にたいの?」

ヘヨン「冗談ですよ」

 

もともとは、心優しき青年ですからね。

スヒョンの命を取り戻せただけでも、喜ばしいことには違いありませんが、それだって、自分が不用意に発言したことが引き金になっているわけで、その他を振り返ってみても、想像もつかなかった展開が続き、あまりにも犠牲が大きすぎました。

 

ヘヨン「・・・前に話したこと、覚えてますか?」

スヒョン「どんなこと?」

ヘヨン「もしも・・・もしも、過去と交信出来たら、あなたならどうするのか、と訊ねた時のことです。」

 

なぜ、今、その話をしはじめたのか、不思議に思い、ヘヨンの次の言葉を待つスヒョン。

ヘヨン「言いましたよね、試さず、後悔するより、"やってみればいい"と。いかに、混乱しようとも・・」

 

スヒョン「・・・・・・」

ヘヨン「でも・・・どうやら、間違っていたみたいです。そんなメッセージは無視するのが一番なんです。事態は、本当に取り返しのつかないことになるかもしれません。

 

今回のことで、誰よりも、恐怖を味わったヘヨン。

 

なぜなら、この交信において、交信が始まる23:23に待機していればある程度の確率で交信ができ、ネットで過去の情報を得ることができるだけでも、ジェハンよりも圧倒的に優位に立っているというか、イニシアティブを与えられているのはヘヨンだからです。

 

 

それが、例え、ヘヨンの意図ではなく、見えざるものの誘導のなせる技であっても、

 

自分の判断ひとつで、多くの犠牲を出してしまう。

誰にも理解されない、この悩みに、ヘヨンは苦しんでいます。

 

~未解決捜査班~

23:23が来ました。

 

電源が入るやいなや、「パク・ヘヨン警衛ニムですか? イ・ジェハンです」と交信をはじめるジェハン。

 

ジェハンは、無線機片手に、いつでも応答できるように待ちわびていたんでしょう。

 

ここからは、ジェハンとヘヨンの交信です。

 

ジェハン「警衛ニム、そこにいらっしゃいますか? ハン・セギュを逮捕しました。

 

ゆっくりと、無線機を手にするヘヨン。

ヘヨン「知っています」

口調も暗く、言葉すくななヘヨン。

 

人に聞かれないように、外に出てきたジェハン。

ジェハン「ですが、それで終わりじゃなかったんです。ハン・セギュは単なる好奇心から窃盗をしたわけじゃなかったんです。盗品が行方不明なんです。ダイヤのネックレスです。その盗品には・・・もっととんでもない大問題が含まれていたんですよ。

黒幕感プンプンただようチャン議員と会ったことで、興奮冷めやらぬジェハン。

 

ヘヨン「あなたは、おっしゃいましたよね。この交信を始めるべきではなかった・・・と。」

ジェハン「警衛ニム?」

なんだか、様子のおかしいヘヨンに気づいたジェハン。

 

ヘヨン「なぜ、こういうことになったのか、なぜ、あなたと私が会話をするようになったのか、私にはわかりませんが、もうやめるべきだと思います。


ジェハン「どういう意味ですか?」

 

ヘヨン「私たちに、世界を変えることなどできません。そう思いませんか? 我々はただ、事態を悪くしていっただけです。我々のせいで、無関係の警官が死にかけたんです

 

今回は、ヘヨンが交信を辞めようと言い出しました。

ただ、ジェハンのときのように、感情の高ぶりの中で発してしまったわけではなく、それこそ、淡々と話し続けています。

 

ジェハン「ちょ、ちょっと待ってください。。よく考えてみてください。行方不明のネックレスがどこにあるのか、見つけないと! ハン・セギュがあんなことをしたせいで、苦しめられたギョンテはどうなるんです!!

 

ヘヨンの視線の先は、ジェハンの個人調査書です。

これが、今は想像もできないくらいの、もっともっと悲惨な事態に変化することもありえるのです。

 

ヘヨン「どうか・・・お体を大切に。」

 

そう言って、無線機を降ろすヘヨン。

 

ジェハン「きょ・・警衛ニム・・警衛ニム? なにがそんなに問題だったのか、私にはわかりませんが、誰かが犯罪を犯したら、どれだけ彼らが大金を持っていたとしても、その罪を償わせなければならないじゃないですか。そのためにこそ、俺たち警察がいるんじゃないですか!!

ひと際、大声をあげるジェハン。

 

ジェハン「警衛ニム? 警衛ニム・・・警衛ニム!!」

電源は落ちていました。

 

ジェハンだって、キム班長を犠牲にしてまで、この事件を終わらせない、と覚悟を決めたところなのです。

今更、止めるなんてできません。

力なく、呆然と夜の町を見るジェハン。

 

一方、電源の落ちた無線機を見つめるヘヨン。

 

全てを清算するかのように、ジェハンの個人調査書と、捜査報告書を手に取ると、シュレッダーにかけていく。

そして、中の裁断ごみをあけ、その中に、無線機を放りこむと、袋の口を縛るヘヨン。

 

無線機の入った廃棄袋を、署の裏側のゴミ捨て場に持っていくヘヨンを尾行してきたアン・チス。

うぇ?どこから見てたの?

 

 

 

そのまま、立ち去ったヘヨンではなく、廃棄袋に向かうと、すぐさま、袋を開けてみる。

無線機を取り出したアン・チス。

 

 

 

底の面を見ると、スマイルマークのシールが貼ってある。

 

アン・チス「!!!」

 

~ソウル中央警察~

翌朝でしょうか。

出勤してきたスヒョンが、前から歩いてきたアン・チスに気づき、会釈する。

すると、すれ違いざまに「ジョモ・・・」と呼びかけるアン・チス。

 

スヒョン「その呼び名を聞くのは・・久しぶりですね」

 

アン・チス「ついでに、昔懐かしい話をしてみようか? イ・ジェハン刑事がいつも持ち歩いていた無線機、覚えてるよな?」

スヒョン「・・・・?」

アン・チス「黄色いスマイルマークのシールが貼ってあった奴。あれ、貼ったの、お前だったよな?

ますますもって、不審に思うスヒョン。

 

~回想~

警察車両の運転席にすわり、シートベルトを締めるスヒョン。

(これね、ついつい、普段から、アンジョンベルトって言っちゃうようになってしまって、困ってますてへぺろ

 

見るからに、緊張モード。

 

助手席に乗り込んできたのは、ジェハンです。

 

ジェハン「用意できたか?」

スヒョン「はい」

ジェハン「出発」

スヒョン「出発」

 

エンジンをかけ、クラッチを押し、そっとアクセルを踏むと、ゆっくり警察車両が動き出す。

 

スヒョン「おおお~~~、動いてます!」

わかる、口に出ちゃうよね(笑)

この感じ、教習所、思い出すわ~~~(笑)

 

免許取り立てなのかな?

どうやら、署の敷地内で、運転の練習のようです。

 

ああ、すぐさま、エンスト。

タイヤ、何回転したかな・・くらいの距離です。

 

これもね、わかりみが強すぎる。

私も、世界一、マニュアル車に向かないタイプの人間だったから(笑)

 

この警察車両も1995年当時のだったりするのかな?ニヤリ

 

ジェハン「・・・ったく・・」

スヒョン「やり直します」

 

コーヒー片手のギャラリーたちが、ニヤニヤしてます。

 

またもや、動き出した車は、ガタンガタンと大きく揺れながら停止。

 

ジェハン「おい!! よく聞けよ。クラッチを放しながら、アクセルを踏むんだ。わかったか?」

この手つき!(笑)

スヒョン「はい。もう一度やってみます。」

 

エンジンをかけるスヒョン。

 

外で見物している刑事たち、楽しそう(笑)

「おお、動き出したぞ」

 

ジェハン「ハンドルを切れ」

スヒョン「はい・・・は、ハンドル・・」

なぜか、車が並んでいるほうに、突っ込んでいくスヒョン。

ジェハン「お、おおお、おい! 違う。そっちじゃない!! ストップ、ストップ!! ブレーキ!!

スヒョン「ブレーキ!」

急ブレーキで、すんでのところで止まりました。

 

ジェハン「危うく、大事故だぞ!!」

それも、つぶされるのは、ジェハン側からですね(苦笑)

 

スヒョン「すみません・・・」

 

はぁ・・とため息をつくジェハン。

ジェハン「いいから、下がれ」

スヒョン「・・・・・」

ジェハン「バックしろ、バックだってば!」

후진=フジン=後進

 

スヒョン「は、はい・・」

もう、完全にパニクってしまって、シフトレバーを握ったり、離したり、ガチャガチャしながらまごまご。。

 

スヒョン「バックですか?」

もう、頭の中、真っ白で、何をすればいいのかも、わかってない感じ。。

 

ジェハン「そのまま、じっとしてろ!」

スヒョン「・・・・」

ジェハン「サイド(ブレーキ)」

スヒョン「サイド」

復唱は忘れないスヒョン。( ´艸`)

 

ジェハン「・・・・・降りろ」

そう言うと、自分も降り、運転席側に回るジェハン。

 

ギャラリー=強力班の先輩たちパトカー

「あいつ、怒ってんぞ(笑)」

「だな」

「いや、違うかもよ」

 

猛スピードでバックすると、元の位置に戻したジェハン。

 

慌てて、追いかけるスヒョンに合わせて、

「1、2、1、2・・」と掛け声をあてる悪い先輩たちです(笑)

 

やる気だけはあるんだよね、スヒョン。

 

ジェハン「乗れ」

スヒョン「はい」

 

げらげら笑って高見の見物をしている、ジョンジェたちに、「笑うな!」とにらみつけるジェハン。

 

ジェハン「気を付けろよ」

スヒョン「はい!」

ジェハン「出発」

スヒョン「出発・・」

 

今度は、エンストもなく、スムーズに動き出しました。

 

刑事たち「おお、動いたぞ。うまいじゃん」

 

・・・と言ってるそばから、エンストしました。

 

ジェハン「おい!・・・おい!!」

スヒョン「はい・・」

うつむいているスヒョンに、「準備できてると言ったよな? これじゃ、程遠いぞ」

スヒョン「・・・・・」

泣きたいよねぇ。

 

無言で降りてしまうジェハン。

ギャラリーの刑事たちのほうに近づき、愚痴ります。

ジェハン「ああ、もう、あいつ、なんとかしてくれよ。見込みなしだ」

でも、かわいいじゃん、と、呑気な先輩たち。(笑)

 

そんな話をしていると、スヒョンが、一人でエンジンをかけて、運転をはじめてしまいました。

奥底には負けず嫌いもあるんだと思うけど、申し訳なくて、いたたまれんのよ。

 

とはいえ、曲がり切れなくて、結局、停止。

 

ジェハン「ほらな。みただろ。あいつ、軽油車でさえ運転できないんだぞ。一体、なんで、強力班なんかに入ってきたんだ?」

「(専属の)運転手でも雇えばいいんじゃね?」

「そんな余裕ないだろ」

まったく・・・。

 

ジェハン「あ、それから、(指導)運転手は交代でやるって決めたよな。なんで、いつも、俺ばっかなんだよ!」

 

ジョンジェ「だって、ここでは、お前が一番運転うまいじゃん」

 

そんなふうに、先輩たちが話している最中、ずっと駐車場スペースを利用して、一人で練習しているスヒョン。

 

なんとなく、スヒョンの車を目で追っていたジョンジェの表情が変わりました。

「お、おい・・(焦)」

「うわ、ほら!」

突っ込んでくるスヒョンの車。

急ブレーキが間に合い、とりあえず、なんとか命拾いした先輩たち。(笑)

 

ジェハン、大激怒。

ジェハン「お前、いますぐ、降りろ!!」

 

・・・と、そんなことがあり。。

 

楽しい楽しい、スヒョンとジェハンの、凸凹先輩後輩コンビのシーンですが、(しかも、肝心のスマイルマーク😊の話題に到達してませんが)一旦、ここで、切ります。

 

 

★『シグナル』EP.7-2 雑感★

 

この運転指南と、ニコちゃんマーク。

これも、大好きなエピです。

 

というか、ジェハンとスヒョンのシーンはみんな好きなんだけど。

 

重苦しいドラマの中で、一息つかせてくれる、まるで、コメディって感じの回想ですが、なにげに、この"運転指導"のシーンも、この先の展開を考えると、大事なんですよね。

 

せっかく強力班に配属されても、内勤ばかりで、マスコット扱いのスヒョンが、署外に出るためには、いろいろお膳立てが必要ですから(笑)

 

あ、兎にも角にも、ヘヨンのメンタルが心配です。

 

そして・・・アン・チスの暗躍も。。

 

★『シグナル』EP.7-3に続く★