過去が変われば、現在が変わる

 

果たして、この状況は、二人の間の交信がなかった世界と比べて、一体、どのくらい離れてしまった結果なんでしょう。

 

複数の時間軸を経てきた今、複雑に枝分かれしてしまい、もとに戻すことはできそうもありません。

 

 

こちらの筋追いは、気になったドラマを、世に出回る商業翻訳ではなく、ドラマ好き有志の英訳・もしくは配信サイトの英訳をもとに、(英語ができないくせに)果敢に訳した「なんちゃって訳」となっており、多少、ストーリー展開は訳者の願望に寄ってます。視聴しながら生じた疑問の考察やら、内容を把握しながら、突っ込んだり、賞賛したりしたいという、ドラマ好きの発露です。

ラストまでの完全ネタバレです。

いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。お願い

 

シグナル  시그널 英題:Signal

 (tvN Jan 22, 2016 - Mar 12, 2016 1時間15分×全16話)

対象:15歳以上

脚本:Kim Eun Hee

演出:Kim Won Suk

 

※このドラマは、犯罪を扱うという特性上、登場人物がエピソード毎にたくさん出てくること、1話完結ではないこと、現在・過去の描写が頻繁に入れ替わる、など、通常の筋追いでは、わかりにくい部分もあるため、補足も兼ねて、びびの独断で、人名や、人間関係など、ドラマよりも先に、リマインドしたり、説明をする場合があります。

極力、ドラマ上、「なるほど!! この人がこういう立ち位置だったのね」という謎解き部分の醍醐味が損なわれることのないように工夫したいとは思いますが、なにぶん、整合性を取り切れない箇所もでてきそうな気がします。

余計、わかりにくくなったりしたら、ほんと、申し訳ないです。

 

前記事をお読みでない方は、さきに、こちらからお読みください。

#6-1

 

【Episode 6-2】

 

レスキュー隊が到着し、車外に出てきた人々の様子を確認しはじめました。

 

まだ、ヨジンを見つけられないドンフンが、レスキュー隊の一人を連れて、バスの車内の奥を見せながら、まだ、こっちに人が残っていると知らせています。

 

横たわっているウンジの姿が視認できました。

見るからに重症です。

隊員「足が折れていて動かないようです」

無線を使い、連絡を取り合っている隊員たち。

隊員「早く、早く! 向こうに連れ出すんだ!」

 

レスキュー隊が、ウンジを運び出そうとしたその時、「ちょっとまった! ガソリンの匂いがする」と声をあげる隊員。

 

橋の上からは、絶え間なく、娘を助けてください、と絶叫しているギョンテ。

ギョンテ「ウンジや、待ってろ。父さんがすぐ助けてやるからな!」

車とつながっている手錠が・・・それを阻んでいます。えーん

 

隊員「ガソリンが洩れています。もう時間がありません!!」

隊員「出来るだけ早く搬送してください。この子はかなり危険です」

それぞれの隊員たちの緊迫した声が響き渡る。

 

バスの中には、女子学生が2名取り残されている状況で、洩れたガソリンからの引火爆発を恐れ、救出できるのは、あと1名という判断が無線でやりとりされている。


その時、「そんなのおかしいだろ!! なんで、まず、あっちの子を救おうとしないんだ? こっちの子はもうだめだと、この人だって言ってるじゃないか」と、なんとしてでも、我が子を助けたいあまり、叫ぶドンフン。

 

その会話が、ジェハンの車についている、警察無線を通して、ギョンテの耳にも届いてしまっていました。ショボーンショボーンショボーンショボーンショボーン

 

隊員「もし、火花が散ったら、両方助かりません。決断を早くしなければ・・」

 

半狂乱になって叫ぶギョンテ。

ギョンテ「ウンジ!!」

 

隊員たちのすぐそばにいるドンフンの、「うちの子が死んだら、責任取れるのか!!娘を助けてくれ、早く、早く!」と恫喝なかばの懇願する声が無線から聞こえてきます。

 

そんなやりとりが聞こえているのかいないのか・・・必死で、非常用の梯子を見つけ、橋脚を下りていくジェハン。

でも、その梯子は、橋脚の半分くらいの高さで、途切れていました。

どうしても、それ以上、下におりることができません。

なすすべのないジェハン。

 

結局、バスから、担架で運び出されたのは、ヨジンでした。

韓国の実情はわからないのですが、日本では、阪神淡路大震災(1997年)時の教訓などを通し、「トリアージ」という考え方が一般にも広く知られるようになりました。

 

ギョンテ「だめだ、だめだ!!」

ギョンテの手首は、手錠で擦り切れ、血で真っ赤になっています。

 

隊員「大至急、退避!!」

 

怖れていたことが起きました。

 

ギョンテの叫びに反応するように、まだ、かろうじて息のあったウンジが、首を動かし、うっすらと目を開け、なにかを呟いたように見えた瞬間、そのときは訪れました。

 

バスが突然、爆風と猛火に包まれる。

 

半狂乱になって叫ぶギョンテ。

まさに、目の前で、我が子が猛火に包まれたのです。

 

火の中に飛び込みたくても、手錠が、ギョンテをその場に留めるのです。

 

ジェハンもまた、「アンデ~~~」という叫びをあげるしかできませんでした。

 

はるか橋の上から、娘の名を呼ぶギョンテの絶叫は、事故の最前線である現場に届くことはありませんでした。

 

 

現在

 

ヘヨン「オ・ギョンテは、おそらく、シン・ドンフンの娘のせいで、自分の娘が殺されたと考えたに違いありません」

 

スヒョン「どうして、あんたがそれを知ってるの? 誰から聞いたの?」

当然の疑問です。

 

ジェハンからだ、とは言えません。

ヘヨン「その事故を直接見た目撃者から聞きました」

スヒョン「目撃者って誰よ!」

 

ヘヨン「それは今、重要じゃないでしょう!!」

一刻を争うという気持ちも強いヘヨン、焦っているのも事実です。

 

ヘヨン「オ・ギョンテの過去の犯罪戦略は、とても緻密でした。もし、彼が、シン・ヨジンを殺したいのなら、彼女を冷凍車に残したりせず、すぐその場で殺していたはずです。そのほうが効果的だからです」

 

ヘヨンの言葉を聞いているスヒョンも、ずっと感じていた違和感の正体を自分なりに突き詰めようとしています。

 

ヘヨン「しかしながら、彼は、その代わりに彼女を誘拐し、自分自身を晒したんです。娘がゆっくりと死んでいくのをただ、見守るしかなかった自分のように、シン・ドンフンにもその苦しみを味合わせるつもりです。シン・ヨジンはただの餌です。オ・ギョンテの真のターゲットは、シン・ドンフンです。

ヘヨンも、ここで、悲劇の連鎖を断ち切らなければならない、とわかっているので、必死です。

 

ヘヨン「シン・ヨジンは、おそらく、ハニャン大橋のどこか近くで閉じ込められているでしょう。復讐犯罪では通常、犯人は、人質を重要な意味のある場所に連れて行くものですから・・」

 

ぐっと、ハンドルを切り、進行方向を変えると、すぐさま、脇に車を停めるスヒョン。。

 

ヘヨン「もしもし、チャ刑事さん?」

急に、無言になったスヒョンに不安を覚えるヘヨン。

 

最後、シン家を出てくる時、背を向けていたシン・ドンフンの姿を思い出しているスヒョン。

彼の手にあったのは・・・スマホだった。

 

スヒョン「彼(ギョンテ)は、電話を落としたりしたわけじゃない・・・意図的に置いておいたんだ。私たちを攪乱するために・・

 

すぐさま、シン家に残ったパク刑事に連絡を取るスヒョン。

 

スヒョン「シン・ドンフンの姿が見あたらないって?」

パク刑事「ちょっと前までは、確かにここに居たんです。でも・・・」

そう言いながら、1階を走り回ると、鍵が開いたままの、裏口を発見する。

 

やられた、と、ハンドルを叩くスヒョン。

 

真の連絡は、直接、シン・ドンフンに送られていたのでした。

 

とにかく、車を発進させるスヒョン。

 

 

~ヘヨン 車中~

 

ヘヨンもまた、ジェハンとかわした交信について、思い出しながら、サイレンを鳴らし、急行中です。

 

〈ヘヨンとジェハンのやり取り〉

ジェハン<俺のせいです。オ・ギョンテ・・・は、犯罪者ではありませんでした。>

ヘヨン「それって・・・どういうことですか?」

 

涙を必死に堪えるジェハン。

 

~回想~

目撃者ハン・セギュの証言を取ってきたジョンジェに、掴みかかり、詰問するジェハン。

 

ジョンジェ「ど、どうしたんだよ?」

ジェハン「お前、指紋はなかったと言ってたよな!なにも確認できるものはなかったと言ってたよな?」

 

つまり、ヘヨンのアドバイスを受けて、ジェハンが周辺の指紋をもう一度、確認するよう依頼した際、実際には、指紋など残っていなかった・・・ということのようです。

だからといって、ジェハンの責任が軽くなったわけじゃありません。

おそらく、そのジェハンの確認が、証拠捏造への機会を作るスイッチになってしまったからです。

 

ジョンジェ「いや、目撃者がいたんだよ」

ジェハン「暗かったんだから、ほとんど犯人の姿なんて見てない、全然、有力じゃない目撃者だろうが!! 指紋さえ出なかったら、ギョンテの逮捕は避けられたかもしれないんだぞ」

ジェハンの権幕に、反発するジョンジェ。

ジョンジェ「だったら、どうすればよかったんだよ。(とにかく)誰かをひねり出さなきゃならなかったんだ!」

 

愕然とするジェハン。

今の言葉は・・・犯人をでっち上げた、と言ってるようなものです。

 

ジョンジェを殴り飛ばすジェハン。

ジェハン「お前、どうかしちゃったんじゃないのか?! 」

 

ジョンジェ「だから、目撃証言が取れたんだ。(セギュは)確かに、オ・ギョンテだと証言したんだ。」

ジョンジェにとっては、それが罪悪感を軽くする拠り所みたなものでしょう。

 

ジェハン「俺が全て、明らかにしてやるからな!」

 

ジョンジェ「オ・ギョンテの命運なんて、もう決まってるようなもんだろう。誰もお前のいうことなんて信じやしないさ」

 

目の前にいるジョンジェが見知らぬ人になったように、心が冷えていくジェハン。

 

警察署の前で、移送されるギョンテを待っていたのは、そのあとのことだったんです。(#5-5

 

 

 

 

~回想~

 

 

ギョンテの顔がまともに見られません。

 

血相変えて、ジェハンに挑みかかる。

 

ギョンテ「おまえのせいだ!!」

体当たりしながら、叫ぶギョンテ。

 

ギョンテ「お前のせいだ、この野郎!! 俺のウンジが・・・、お前が俺を逮捕なんかしなければ・・・俺があの子の隣にいたら、絶対、助けてやれたのに!! 全部、お前のせいだ!!」

 

何人もの護送官たちに引っ立てられるように、車に乗せられるギョンテ。

 

ギョンテに掴まれたところを、無意識に触りながら、涙をこらえるジェハン。

 

 

 

 

 

その後、車の中で、ヘヨンと交信するジェハン。

 

ジェハン「あなたの言う通りでした。この事件は・・・未解決のまま、放置されるべきだった。俺は・・・俺は・・・手を出すべきじゃなかった・・・」

 

ヘヨン<真犯人を見つけましょう。私たちが壊してしまったのなら、私たちの手で、修復すべきです。我々が今、真犯人を捕まえたら、事態を正すことができるはずです。

 

無線機から聞こえてくるヘヨンの必死の説得。

 

ジェハンの顔に、そんなことが可能なのか・・という戸惑いと、一筋の光が見える。

 

 

〜車中のヘヨン〜

 

ヘヨン:全部、俺のせいだ。なんとしても、これを止めなきゃならない」

 

アクセルを踏み込むヘヨン。

 

 

~ソウル中央署~

ヘヨンとの電話を切ったあと、次に、ケチョルに電話を入れるスヒョン。

 

ケチョル「はぁ・・シン・ドンフンの携帯は、電源が切られてるぞ。居場所なんてわかるわけないのに、なんで、そんなこと、頼むんだよ?」

 

スヒョン<シン・ドンフンが失踪したの!! 早く救助を要請して!!>

 

運転しながら、怒鳴るスヒョン。

 

ケチョル「どこにいるのかもわからないっていうのに、どうやって、救助要請なんてかければいいんだよ?」

 

スヒョン「おそらく、ハニャン大橋の近くのどこかよ!」

ケチョル「ほんとか?」

スヒョン「いいから、ハニャン大橋の近くに救援を向かわせて!!」

 

ここ、ヘヨンのプロファイリングに対する信頼の強さが出ていて、ちょっとぎゅんぎゅんします。

 

スヒャン自身も、ハニャン大橋に向けて、猛スピード出してます。

 

~ハニャン大橋の途中~

じっと、佇んでいるのは、ギョンテです。

 

歩道をひた走ってきたのは、シン・ドンフン。

 

自宅の電話以外に、シン・ドンフンの携帯には、ヨジンが冷凍庫の中で寒さに震えている写真と共に、

 

12時 ハニャン大橋

もし、警察を連れてきたら、直ちに、(冷凍車内の温度を)-50度に下げてやる

そんなことになれば、お前の娘は即死だ

娘を助けたければ、言われたとおりにしろ

 

メッセージが送られてきていたのです。

 

ギョンテの前に立つドンフンが、ギョンテを殴りつけ、小柄なギョンテの首元を掴みあげる。

ドンフン「ヨジンはどこだ? あの子はどこにいる?!(怒)」

 

ギョンテ「娘がゆっくりと死んでいくのを見守る気持ちはどんな感じだ?」

 

ヘヨンの心理分析通りでした。

 

ドンフン「なぜだ? なぜ、私たちにこんなことをする?(怒)」

 

ギョンテ「あんただってしたじゃないか。このハニャン大橋で・・・」

ドンフン「・・・・・?」

ギョンテ「俺が、あの時、直面しなきゃならなかったあの想いを、あんたにもまさに味わってもらいたいんだよ」

ドンフン「・・・・・?」

ギョンテ「あんたが何ひとつしてやれないなかで、あんたの娘が死んでいくとき、どんな気分になるんだろうな」

 

ドンフン「・・・・あんたの言ってることが・・私にはさっぱり・・・」

困惑するドンフン。

 

ギョンテ「俺は、冷凍車の中で、ネズミの死骸をみた。俺が、-20度に設定したら、奴らは5分以内に凍死したよ」

へ・・と息を呑むドンフン。

ギョンテ「ネズミが死ぬのに5分しかかからないとしたら、人間が死ぬのに、どれくらい時間がかかるだろうな?」

興奮しているわけでもなく、淡々と語るギョンテを見て、なぜなのか、は、まだ、わからないけれど、とにかく、ギョンテが本気なのは確信したドンフン。

「どうか、どうか、娘を助けてくれ、」とギョンテの間に跪く。

 

ドンフン「申し訳なかった。 どうか、娘だけは助けてくれ。お願いだ・・お願いです」

ギョンテ「あんた、こんなところにいていいのか。娘を助けに行かなきゃならないんじゃないのか?」

ドンフン「?」

そういって、ギョンテが移した視線の先には・・・・。

 

~ヘヨン 車内~

先に、ハニャン大橋付近に到着したのは、ヘヨンでした。

 

周囲を見回すヘヨン。

 

ヘヨン「絶対、このあたりのどこかだ」

 

その時、反対側の歩道に立つ男性を発見。

 

なんと、橋上の中央分離ゾーンに車を停め、車から降りたヘヨン。

ビュンビュン行き交う自動車を避けながら、

なんとか、反対側の歩道にたどり着く。

 

ヘヨン、無茶しよんなぁ。

ちなみに、このハニャン大橋(ドラマ内の空撮映像は実際の聖水大橋を写しているっぽい)の規模を上からみるとこんな感じです。

これを、片側車線だけだとして、徒歩で横断するとか、狂気の沙汰でしょう。← 別の事故を誘発しなくてよかったよ。

 

グーグルマップと合わせてみると、これは、北から南へ・・・向かう方向だということがわかりますね。

 

ただし・・・ここまで画像を合わせておいて、なんなんですが(笑)実際にロケとして使われたのは、麻浦大橋です。(苦笑)

聖水大橋の8つくらい下流(西側)の橋です。

汝矣島漢江公園というか、여의도 물빛광장の一部ですね。。

興味のある方は、検索されると、人魚像の近くをお探しになれば、場所はすぐわかると思います。

(現実の被害者感情を考慮しても、聖水大橋を使うことは考えにくかったのと、聖水大橋の傍は、こういう開かれた公園っぽい作りにはなってないようだったので、同じような規模の橋を適当に探したら見つかりました)

当然、ドラマで使われた慰霊塔は立ってません。

 

ま、先を急ぎましょう。

 

(ハニャン大橋に向けて、急ぐスヒョンの映像も途中で入り込んできます)

 

ギョンテの元に駆け付けると、技をかけて、ギョンテを捕まえるヘヨン。

ヘヨン「オ・ギョンテさん、シン・ヨジンさんはどこです?」

ヘヨンには、ギョンテもまた、被害者であり、逃亡の意思などないことがわかっていますが、今は、一刻を争うのです。

ヘヨン「彼女はどこだ、と聞いてるんです!!」

ギョンテを激しく揺さぶるヘヨン。

 

まるで、ヘヨンの言葉など耳に入らないかのようなギョンテ。

ギョンテ「ウンジや・・ずいぶん、待っただろ・・」

 

ギョンテの視線の先には、ハニャン大橋事故の、慰霊碑が立っていました。

(さすがに、これも、実際の"聖水大橋"の慰霊塔とは違うものです)

 

そして、その慰霊塔のすぐそばに停まっている冷凍トラック。

 

本来であれば、20年前、ウンジのために買ったんだ、と言っていた、鮮魚の販売用の冷凍トラックと同じ型のものにしたかったのかもしれませんが、20年経ってます。同じものが手に入ったのでしょうか。

 

橋の上から、その冷凍トラックを視認できたヘヨン。

 

あれだ!!

 

すぐさま、スヒョンに連絡を入れるヘヨン。

 

スヒョン「見つけたの?」

ヘヨン「ハニャン大橋の南側、冷凍車があります」

 

すぐさま、橋の南側にむけて、ハンドルを切るスヒョン。

 

~冷凍トラックの車内~

 

運転席のカセットから、『떠나야할 그사람』が流れています。

 

トラックに向けて、ひた走るシン・ドンフン。

 

ドンフン「ヨジナ~、ヨジナ~」

娘の名を叫びながら、トラックの周囲を叩きまくるドンフン。

ドンフン「アッパだぞ。ドアを開けなさい!」

 

 

~冷凍トラック内~

上着を脱がされ、裸足で、ロープに縛られた状態のヨジン。

まだ、かろうじて、かすかに動くことはできそうでしたが、とうとう、極限の寒さに意識を失ってしまいました。

 

~周辺幹線道路 検問~

 

変わらず、通行する冷凍車両に検問を掛けている警察。

 

 

~ハニャン大橋 慰霊塔前~

冷凍トラックの扉をこじ開けようと、なんとか、力を込めるドンフン。

ドンフン「ヨジナ~!! 返事をしろ!!」

 

かなり近くまで来ているであろうスヒョンが、場所を懸命に探している。

 

~空き地~

一方、なぜか、不自然に停車している冷凍トラックを発見した刑事たち。

おそらく、本部は本部で、GPSの位置情報などを辿り、独自に、探していたのだ、と思われます。

 

~ハニャン大橋 上~

「オ・ギョンテさん、あなたには黙秘権があり、弁護士を呼ぶ権利があります・・」とミランダ警告を告げながら、ギョンテに手錠をかけるヘヨン。

 

ギョンテの視線は、トラックの荷台の扉を開けようと奮闘しているドンフンに注がれている。

 

ギョンテ「俺の20年に比べたら、短すぎる・・・」


冷凍トラックの後方に、スヒョンの車が到着しました。

 

ギョンテ「あんたなんて、まったく、短すぎる・・」

 

その呟きに、どこか、違和感を覚えるヘヨン。

 

そして、ギョンテが服役していた刑務所を訪れた時に聞いた刑務官の話を思い出したのです。

 

~回想 #5-5

 

刑務官「何度か脱走を試みたようですが、失敗に終わってます。その後はすっかりおとなしくなりましたよ。所内で、電子機器の技術を身につけたようですが、おとなしかったですし、ほとんどトラブルを起こしませんでしたからね。」

 

 

ドンフンにむけ、「警察です。離れてください!」と声を張り上げながら、

スヒョンが車に近づいていくのをぼんやりと見ているヘヨン。

 

半狂乱のドンフン。

ドンフン「扉を開けられないんです。返事もないんだ」

 

運転席のほうに回ろうとするスヒョン。

 

その時、橋の上では、思案を巡らしているヘヨン。

ヘヨン:冷凍庫の冷却液は・・たしか・・・LPGガス!

 

ドンフンに下がるように指示し、ピストルを構えるスヒョン。

 

南京錠だけに命中し、見事、外れ落ちる。

こんな場面じゃなければ、スヒョンの射撃の腕を褒めたたえたはずだったのに。。。

 

~空き地~

 

刑事たちが、冷凍庫に近づいていく。

刑事「到着しました。」

 

~慰霊碑近くの冷凍トラック~

 

南京錠が外れ、扉に近づいていこうとするスヒョン。

 

~ハニャン大橋 橋上~

それを見ながら、身体が先に動き始めたヘヨン。

 

ヘヨン:これが、オ・ギョンテが、電子機器技術を学んだ理由だったんだ。可燃性の冷却液を利用して、娘と同じように、彼らを焼き殺すつもりだ!

 

いつしか、猛ダッシュするヘヨン。

 

 

~慰霊碑近くの冷凍トラック~

 

ドンフン「ヨジナ~!!!」

スヒョン「下がっていてください。危険です」

 

ドンフンが娘の名を叫び続けている最中、扉を開けるスヒョン。

 

 

~空き地~

 

刑事たちが、冷凍庫の扉を開けると・・・

 

 

別々の場所に配置された、二つの冷凍車の扉が、同時に開けられました。

 

~慰霊碑近くの冷凍トラック~

ドンフン「ヨジナ~!!!」

近づこうとするドンフンを手で制するスヒョン。

スヒョン「そのまま、下がってください。これ以上、近づいてなりません!」

 

庫内は真っ暗でなにも見えません。

 

仕方なく、荷台に足をかけ、冷凍庫内に入ろうとするスヒョン。

 

 

そこに、なんとか橋を降り、慰霊塔のある川沿いの記念エリアまで駆け付けてきたヘヨン。

ヘヨン「チャ刑事さん!! だめです!!」

文字通り、死に物狂いです。

 

~空き地~

 

刑事たちが、冷凍庫の扉を開けると・・・

刑事「いたぞ!」

縛られていたヨジンを発見した刑事たち。

さすがGPS。

 

ギリギリのところで、助かったヨジン。← ギョンテは、ヨジンを本気で殺すつもりはなかったんですね。

 

~慰霊碑近くの冷凍トラック~

つまり、こちらのトラックの中には、ヨジンはいないのです。

 

目を凝らして、庫内を覗き込むスヒョン。

 

鬼の形相で、 走り続けるヘヨン。

 

庫内を照らす電灯のスイッチを入れたスヒョン。

 

ヘヨン「ダメです!! 逃げて!!!」

 

スヒョンが、その声のするほうに視線を向けたその時、

(場にそぐわないかもしれませんが、このポーズが美しくて印象に残ります。)

 

庫内に火花が散り・・・

 

駆け付けてきたヘヨンを見つめるスヒョン。

 

ヘヨン「アンデ~~(ダメ)!!」

スヒョンにむけて、手を伸ばしたところで・・・

 

爆風で、突き飛ばされるヘヨン。

 

地面に叩きつけられ、意識を失うヘヨンと・・・

恐ろしい勢いで、燃え盛る冷凍トラックの荷台。

 

時間を置かずして、駆け付けてきたパトカーと消防隊たち。← ケチョルを通じて、スヒョンが応援を要請してあったおかげです。

爆風で吹き飛ばされた、ドンフンとヘヨンが地面に転がったまま、先に消火活動が開始されます。

 

うっすらと意識が戻ったヘヨンの、瞳に、燃え盛る炎に包まれた荷台が映っています。

 

ようやく、駆け付けてきた警官が、ヘヨンやドンフンに声をかける。

 

意識が覚醒していく中、のろのろと立ち上がり、制止をふりきって、燃え盛るトラックに近づこうとするヘヨン。

 

スヒョンが・・スヒョンの姿が見えません。

 

声にならない叫び声をあげ、炎の中に飛び込んでいこうとするヘヨンを、懸命に押さえつける警官たち。

 

 

ここで切ります。

 

 

★『シグナル』EP.6-2 雑感★

 

前記事で、

「これをリアタイで見ていたら、正直、寝込んでしまったかもしれない、と思うくらい、衝撃的な展開が、このあと、待っています。」

って書いたんですけど、私の感想は大袈裟でしたでしょうか。

 

いやぁ、初見時の私は、ぽか~~んでした。

正確に言うと、ヘヨンのあの死に物狂いのダッシュを見るまでは、全然、ピンと来てませんでした。← 鈍い!!

 

このドラマの恐ろしいところは、これで終わりだ、という際限がないところだ、とも書きました。


まだ、5~6話なのに、ウンジの事故といい、このスヒョンの展開といい、クライマックス感が半端ない。

何度みても、放心状態になってしまいます。

頭がフリーズします。

 

雑感なんて、浮かびません。

なにを言えばいいんでしょうか?

「アンデ~~~~」しか、言う言葉がない。


2周目どころか、数周目なので、当然、この先の展開は知っていても、それを真正面に受け止めるのではなく、ちょっと一旦、置いておこう、と、意識を無理やり手放さないと、ドラマの続きが見られません。

 

とにかく、このまま、中途半端な状態で放置は、さすがに身がもたないので、さっさと、次に行きます。

 

★『シグナル』EP.6-3に続く★