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『 推理の女王シーズン2』第15話(1)は、こちらから

 

『推理の女王2』第15話(2)

~葦の原の現場~
二次検証で、鑑識チームが現場にきている。

首をひねるファンチーム長。
そこへ、ケチーム長はじめ1チームの面々が到着。

停止線の側で、警備をしている義務警くんと、MC Jay。
「被害者って知ってる人だったの?」

「個人的に知ってたわけじゃない。知り合いの彼女なんだ。ああ、、ソロクヌナが早く殺人犯をつかまえてくれるといいのに。なぁ、鑑識は、この間も来ただろう?なぜ、また来てなにかしてるの?」
「大きな事件のときには、何度もやるんだよ」
「そんなの、ユ・ソロクヌナが捜査すれば、解決するのに、なんでまた、やる必要があるんだ」

髪の毛を発見するギョンミ。
葦に血液のようなものが付着しているのを見つけたファンチーム長。
「こんなものは前回、なかったぞ。なにかおかしい」
「教授、髪の毛を見つけました」
「どういうことだ?最初の現場検証ではこんなものはなかった」
ギョンミもどうも不可思議だと感じている。


「もしかしたら、現場が故意に荒らされたのではありませんか?」

前日の夜
警官に扮したキム室長の配下が現場に入り、シワンの部屋から持ち去った偽の証拠品を残していく。


「どうやって、現場を保存したんだ?! 常に、厳重に保管しなければならないのに!」
周囲の全警察官に聞こえるように、怒鳴るファンチーム長。
「2チームの奴らに言うべきでしょう。俺たちは4時間前にこの事件をやることになったんだから」
「なぜ、同じ事件を2つのチームで扱うことになった?連携をとるのが大変じゃないか!」
「それは、シン署長に言ってくださいよ。あ、鑑識結果が出たら、まずうちに教えてくださいね」
「なぜ、私が?」
「お願いします」
頭をさげるケチーム長。
「やぁ、ギョンミ。現場をよくまとめてくれ」
「はい、教授」
戻るファンチーム長。

「ユク刑事? ユン・ミジュの周囲でなにかわかったか?怪しいやつとか?」
「彼女は、3年間、家族や友人に会っていませんでした。ノリャン洞のイノ孝試院に住み、授業に出て、それ以外は勉強室にいた。それだけです」
・・・かなしいかな、『ノリャン洞殺人事件』の容疑者だったミジュの日常は、チュンジン署の捜査員なら、改めて言われなくても、みんな知ってる。えーんえーん

~1・2チーム合同のミーティング~
ワンスン「ユン・ミジュの事件当日、150メートル離れた、チュンジン6洞の基地局の場所から電話をかけているのが最後です。葦の原で発見される2週間前です」

《オッパ(シワン)、電話を切らないでね。向こうに変な人がいるの。たぶん、バーバリーマンだと思う》

「彼女は、チュンジン6洞に住む友人に会うために、この付近にいました」

「バーバリーマンがうろうろ歩き回る近くですね」
「バーバリーマンがやったとでも言うのか?女子高の近くにいるものだろう?あいつらはこういうことは起こさない」
「犯人は、すでにバーバリーマンではない」
「すでに、強姦魔に進化してます。ですよね?」
「進化?」
「人間になったような・・・どんな猿について話してるんですか?」
「ユク刑事。冗談はやめて、最後まで聞けよ」


「彼女は、チュンジン6洞で殺され、車で葦の原まで動かされた。ユン・ミジュの身体には、セメントの道路を引きずられたような跡が無数に残っています。しかし、葦の原は湿っていて、泥の地面です」
チョ課長「泥で傷つくこともあるだろう。私なんか、酔っぱらったときは時々そうなるぞ」
ファン「コンクリートの地面で傷ついたものとは、明らかに違いがありますよ、チョ課長」


ギョンミ「現場にたくさんの痕跡を発見しました。しかしながら、確実ではありません。被害者ユン・ミジュさんに関連すると決定づけるものではありません」

タイヤ痕の写真を撮るギョンミ。

ケチーム長「泥にしても、セメントでも大した問題ではない。それらの痕跡は直接の彼女の死因ではない」
ファン「頸部圧迫による窒息死だ。これは何を意味するか?彼女が扼殺されたということだ」
ケチーム長「それなら、セメントでの擦過痕について、これ以上、話をするのはやめてもらえませんか」

「現場でタイヤ痕を発見している」
「これは、特注の高価なタイヤだった。そこらで目にするものではない」
「車で移動させられたとき、彼女は意識を失っており、その後に殺された可能性が高い。」
頷くファンチーム長。
「それらのタイヤ痕が殺人者のものだという証拠はあるんですか?釣り人の多くが夜、そこに行き、駐車している」
「タイヤ痕に名前でも書いてあるんですか?」


1チームのケチーム長と、ユク刑事の非協力的な態度を見つめるウ警監。

現場に立つソロク。
そこに、MC Jayが慌てて、近寄ってくる。
「ヌナ、鑑識に聞いたんですが、彼らは、髪の毛、足跡、血痕などを見つけたようです。」
「ありがとう」
かなり精神的にも疲れているソロク。

「これ、必要ですか?」
「ええ」

ソロク「ここで、車から降ろされたんだわ」
 

トランクに乗せたミジュを降ろすジュソク。

ソロク「はじめ、無意識だった彼女は引きずられた。そのあとで、すぐ、彼女は目を覚ました。そして、彼女は生きようともがいた。ミジュや、ここなのね。ここがあなたの最後だったね。」

必死に涙をこらえながら、傍らのワンスンにむかって、推理を展開するソロク。
ソロク「ミジュは、無意識の状態で、別の場所から、連れてこられた。」

なぜ、ワンスンは、この時点で、あえて、トレンチコートを着ているのか?と、変なことが気になってしまう。

ワンスン「彼女は、はじめ、セメントのような固い地面の場所で襲われ、彼女の身体にたくさんの擦過傷ができた」
ソロク「だから、そこはチュンジン洞に違いないわ。行方不明になったその日、チュンジン洞で約束をしていたんだから」

友人と会うソロク。
「彼女と最後に話したのはいつですか?」
「2週間前です。ミジュは時々遅刻してくることはあっても、約束をやぶるタイプじゃありません。でも、あの日からずっと、彼女に連絡がつかなくなったんです。」

ソロク「あの日の後、連絡がつかなくなった」

チュンジン洞で襲われ、意識を失ったミジュをトランクに放り込むジュソク。
心配したシワンからの電話が、ずっと鳴り響く。


ソロク「彼女はもうすでに亡くなっていた・・・」

立ち上がるワンスン。
ワンスン「しかし、ソウル市内の至るところが、セメントの地面だ。まず、チュンジン洞に行こう」
コン刑事に電話を入れるワンスン。
ワンスン「防犯カメラの映像分析は終わったか?」


コン刑事「はい、現場の近くにはカメラはありませんが、付近で青い車がビデオに映ってます。現場近くで目撃されたものと同じタイプです」
ワンスン「まず、チュンジン洞付近に通じる道路を調べろ。被害者はチュンジン6洞で連れ去られたようだ」

~チュンジン6洞~
ソロク「ミジュは、この近くのどこかで、友人に会うつもりだった」
ワンスン「ここは、路地もたくさんあって危険に見えるけどな。(電話にでる) おお、コン刑事。」
コン刑事「ナンバープレートがわかりました」
ワンスン「本当か?見つけたのか?」


~地下駐車場~
ジュソクをとらえるワンスン。
「法律に精通しているようだな、コン刑事?」
「はい」
「詳しく説明してやってくれ」
「性犯罪法9条により、お前を強姦強姦ならびに殺人の容疑で逮捕する。カバンを預かるぞ。あなたには、弁護士を呼ぶ権利がある。黙秘することが認められている。今からあなたが話すことはすべて、裁判のときに証拠として採用されることがある。さ、行こう」
連行されるジュソク。

 

ジュソクの車が鑑識チームにより、調べられる。
ファンチーム長「この車の持ち主が犯人だ」

断定するファン・ジェミン。
ギョンミ「え?被害者の血痕か指紋でも見つかったんですか?」
ファン「いや。きれいすぎる。もし、この綺麗な・・・」
ギョンミ「ああ、指紋を消し去ったということですね」
ファン「微少な証拠も発見できなかった。これはプロのしわざだ」

 

手錠をかけられて、署に入ってきたジュソクと、従えるコン刑事とワンスン。
ワンスン「お前のチームはうまくいってるのか?」
ケチーム長「どういう意味だ。おまえらこそ、間違った奴をつかまえてきたようだが」
ワンスン「間違っているかそうでないかは、取り調べてみればわかる」

~取調室~
ワンスン「君はロースクールの学生なんだな。そして、チュンジン署でもボランティアをしているのか」
「ええ。ボランティアで法律相談をしています」


「しかし、君は、ユン・ミジュの死体が発見されてから、うちの署でボランティアを始めた。」
「そうですか?不思議ですね」
動揺をみせないジュソク。
「犯人は、どうやって捜査されるのかに好奇心があるようだ」
「どういう意味ですか?」
「犯人にはそういう奴もいるって言っただけだ」
「ああ、それなら、私には関係ないですね」
「大抵、男っていうのはその気になった時でも、女性からノーと言われたり、抵抗されたりすると、魅力的には見えなくなるものじゃないか?」
「抵抗されると、もっと興奮します。いつでも従順なんて、おもしろくない」
「なぜ、関心のある彼女をあえて、殺したりするんだ?」
「殺人のほうがもっと面白いからじゃないですか?」
「それが、お前が彼女を殺した理由か?」
「ああ、私は、ただ、犯人ならそうだろうと思ったまでです」
「法律に詳しいと言ったよな?」
頷くジュソク。
「君は、犯人の心理についてもよく知っている」
「いえ、そんなことないですよ。単なる推測です。」
のらりくらりとかわすジュソク。

~科捜ラボ~
「二次鑑識結果だ。毛髪や血液から同じDNAが検出された」

ケチーム長に渡すファン・ジェミン。
「足跡についてはどうですか?」
「靴は、足跡データベースに登録されている。市場で簡単に買える靴だ。かなりすり減っている。長い間、履き込んだとみえる」

~2日前~
強力班のブースに入ってくるジュソク。


「なにか御用ですか?」
「1チームのケ・ソンウチーム長にお目にかかりたいのですが」
「私ですが・・・」
「捜査にご協力できるかもしれません」
「どういうことでしょう?」
「葦の原で発見された女性の死体について知ってることがあるんです」

「君は、ユン・ミジュさんの死体が発見された場所ににいたのか?」
「ええ、車でそこを通りがかったんです。遠くからでしたが、そこで、女性を殴っている男性を見ました」

 

ジュソクの証言によると、シワンとミジュが痴話喧嘩をしているところに通りがかった。

シワン「おい」
ミジュ「はなしてったら」
シワン「どこいくつもりだ?もう会いたくないなんて、よく言えるな?」

「法律を学ぶ学生として、見過ごすことはできませんでした」

「止めてよ」
「こっちにこい」
「はなして!ほっといてよ。よくもこんなことできるわね」

ミジュを殴ろうとしていた男をとめたと証言するジュソク。
「大丈夫ですか?」
「関係ないでしょ!」
倒れたシワンに駆け寄るミジュ。
「彼女から関係ないと言われてしまって、それ以上、どうすることもできませんでした。そのとき、叩かれて、ひっかかれました。それで、それ以上はいても面倒なことになると思ったんです」

じっと、ジュソクの様子を見つめるケチーム長。

どうだろう、この表情?信じた? 疑ってる?

「シワンが犯人ですって?」


「毛髪と足跡が見つかった」
「現場では見つかってないわ」
「二次鑑識の結果だ」
「刑事さんも、シワンが犯人だと思う?」
天を仰ぎ、溜息をつくワンスン。
「しかし、証拠がみつかったんだ。無視はできない。どうしようもない」
どこかに携帯をかけるソロク。

おそらく、シワンの携帯ね。

~シワンの部屋~
ケチーム長とユク刑事がはいってくる。
「逃げたか・・・」
「証拠を集めろ」

部屋に違和感を覚えるケチーム長。
「ちょっと待て。なぜ、証拠がこんなに近くに置かれてるんだ?まるで、おれたちのために置いたみたいだ。どんなに急いでいたって、普通は逃げるとき、ノートPCくらいは持っていくだろう」


さすが、エース(笑)口笛
気が付くところは気が付くじゃん。

~漢江沿い~
ヒヨンと会うウ警監。
「キム室長が動き出した。殺人事件に手を貸した。我々もはやく動かねば」
「それじゃ・・・手を組むのね?」
「だれかと仕事をすることに慣れていないがね」
「条件が一つあるわ。ワンスギを巻き込まないで。」
うわ~~~、“ワンスギ”っていう響きが・・・本当に、ヒョンスみたいで嫌~~~。

って、本当に、ヒョンスなんだけど。


「キム室長は危険です。それから、ソ・ヒョンスが生きていること、そして、私がソ・ヒョンスであることも彼には言わないで」

「なぜ?」
「私は死んでいるほうが彼のためにはいいと思いません?私はもう、化け物になってしまったのだから

えーんえーんえーん
「では、なぜ、彼の周辺にいたんですか?」


「そうするしかなかったから。もし、そうしなければ・・・」
ワンスンと同じことを言うのね、ヒョンスも。。
 

《その選択しかなかった。そうするしかなかった。アジュマ、どうすればそうしなくてもよかったのか教えてくれないか》

「もう一日・・・もう一日だけ、と願い続けてきた結果がこんなふうになってしまったの。ジェノワーズ4号店は開くべきじゃなかった。そうすれば、放火されることもなく、ワンスンと会うこともなかった。それで、欲がでてしまったの。バカだったわ」

指輪に夢をはせてしまったヒョンス。

「もうこれ以上、失敗はできないわ。どうか、ソ・ヒョンスを探すのはもうやめて。私は・・・永遠に、チャン・ヒヨンとして生きていきます」
「わかった。それなら、教えてもらおう。キム室長は誰なんだ?どこにいるんだ?」
「すぐ近くにいるわ」