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『 推理の女王シーズン2』第13話(1)は、こちらから。

『 推理の女王シーズン2』第13話(2)は、こちらから。

 

『推理の女王2』第13話(3)

~ウ警監の車中~
停めた車の中で、ヒヨンの写真や経歴資料を見ているウ警監。
「2002年 フランスにて リヨン製菓学校卒業
2003年 交通事故にて意識不明の重体 奇跡的に回復
2003年から2017年まで、13回の整形手術を受ける
13回の整形手術?

ヒヨンの友人に話を聞くウ警監。
「あなたは、チョン・ヒヨンさんとフランスのリヨンの製菓学校に通われた、間違いないですか?」
「ええ、ヒヨンが交通事故にあうまで、ルームメイトでした」
「そのあとで、彼女にはお会いになっていませんか?」
「最近も、時々お互いに会ってますよ」
「ああ、そうなんですね。フランスに留学したあと、彼女に変化を感じませんでしたか?」
病院から退院してきたヒヨンと初めて会ったときには、ちょっと違和感を感じました。なにしろたくさんの手術をうけましたから」


「普段の性格はどうですか?」
「彼女は裕福な家庭出身ですけど、明るくて、親切で、活動的ですよ。いつも変わりません」
・・・彼女は変わっていない
「ヒヨンになにかあったんですか?」
何年も前から、彼女に何かが起こっていたようです

~チャン・ミョンフン宅~
床下をはがす工事が始まる。


ワンスン「彼女が床下に死体を埋めたとどうして気づいた?」
ソロク「彼女は床のセメント工事は素人だったの。他の場所に比べて、不均一なセメント工事だったのは明らかだったわ」

先日、ワンスンやケ・ソンウたちと一緒に、この部屋の中に入ったときに感じた床の違和感。

「それに、電気パネル式の床暖房を使っていることも気づいたの。大抵の床暖房は、セメントの下に配線が施されるけれど、このパネル式は、とても薄いから、それほどのスペースがいらないのよ。」
「死体を埋めるスペースを確保するのに、最適だったわけだ」
「彼女がセヨンさんをすぐに呼ばなかったのは・・・」
「セメントが乾くまで、3~4日を必要としたからだ」

その時、作業員の悲鳴が聞こえる。
急いで、部屋に入ってみると、骨となった指の部分がわずかにのぞいている。

逮捕されるパク・キョンジャ。
婚約者に支えられて後ろを歩くセヨンが、悲痛に泣き騒ぐ。

「オンマ、オンマがなぜ、アッパを殺したの?どうやって、この家で寝たり、食事をしたりできたの?違うよね?違うって言ってよ、違うって言ってよ!!」
ソロク「なぜ、こんなことを?」
キョンジャ「彼が出ていくと言ったんです。どうして、家族を捨てられるっていうの?」

~回想~
手持ちのカバンに、荷物をつめているチャン・ミョンフン。
必死に止めるキョンジャ。

気づいた時には、自分を振りほどいて、出ていこうとする夫に、包丁を突き立てていた。
そこからは、夢中で、床下を掘り、夫を埋め、掘り返した砂利や石を事務所に運び込んだ。

キョンジャ「どうして、家族を捨てられるのよ、どうして、家族を捨てられるのよ、どうして・・・そんなことが出来るのよ」
連行されるキョンジャ。

取り調べ室で、話を聞くワンスン。

「他の女性のもとに行かせるくらいなら、ましだ・・・と思いました。」
「でも、生きているほうがいいとは思えなかったんですか?二度とご主人に会うことが出来なくなるより・・・」
「刑事さん・・・、誰かをずっと待ちわびたことがありますか?一日中、部屋でずっと」

 迷いのない表情ね


~回想~
ソロク「どうやったら、17年もたった一人の人を待つことができるのよ。私には理解できないわ」
ワンスン「そうするしかなかった。助けることができなかったから」


キョンジャ「毎週日曜日は、私にとって、拷問でした」
礼拝にいく夫と、ヨンスクが親し気に話しているところを、隠れてみていたキョンジャ。

「土曜日になると本を借りてきた主人をみては、ああ、日曜日がまたやってくると思いました。日曜日が永遠にやってくるような気がしました。私が死ぬまで、拷問が続くのだと。」

隠した本を取り出し、教会に向かう夫の姿を、部屋からそっと覗きみているキャンジャ。

「もし、主人がその女性と去ったら、私はどう生きていけばいいのかと考えました。私の人生のために開かれたドアの前で待ちました。彼を待つほうが、彼と共にいるためにはいいのだと考えていました。彼を愛していました。」

「愛によって、あなたのしたことがすべて許されるわけではありません。愛のために誰かを殺しても、それは、無意味です。誰もあなたの愛を奪うことはできないのに。」


「私は、刑務所で、残りの人生を送ることになるでしょうね。それはかまいません。どっちにしろ、あの部屋は私にとって、監獄のようなものでしたから。でも・・・セヨンが・・・私の娘が・・・」
重くため息をつくワンスン。


モニタールームでその様子をみているソロクとシン巡査。
ソロク「どうして、彼女はこんな選択しかできなかったの?」
ナラ「愛に狂ったんですよ。それが・・・愛するってことなんです」
涙ぐみながら、重い言葉を発するシン・ナラを驚いたように見つめるソロク。

取り調べを終えたワンスン。

ソロク「あ~、別々にそれぞれが幸せに暮らせたら、良かったのに」
ワンスン「そんなことが出来るか?片方は幸せでも、片方は不幸なのに」
ソロク「それじゃ言うけど、刑事さんもそうとう、普通じゃないわ。17年も一人の人を待ってるなんて」

ワンスン自身が、一番、この返答をしたいはず。
ワンスン「あ、そうだ、芝居のチケット、サンキュー。」
ソロク「毎回、『待っている部屋』っていうお芝居を見てる。

部屋はただの部屋にすぎないでしょ、なんで、そこで待つの?部屋っていうのはね、セメントの基礎や、鉄材、建材なんかで出来てるのよ。それらで全部よ。あ、壁紙もあったわね」
ワンスン「はぁ~、アジュマは単純だな、羨ましいよ」

ソロク「私はただ、自分の目の前の誰かの愛が必要なの。複雑なものはいらないの」


・・・それじゃ、今、アジュマの前には誰がいるんだ?


少し屈んで、ソロクの顔に、視線を近づけるワンスン。
確信犯だぁ~~~。
この角度。。。


やっぱ、身長差って、絵になるね。

くぅ~~!
架空の恋愛話だっていうのは、百も承知なんですけど(笑)、
これ、絶対、どこかで言わせたかったセリフなんだろうなぁ。

「ん?」
目を見開き、意味に気づいて微笑んだあとは、恥ずかしさに目をとじてしまうソロク。

照れ隠しに、通りかかった刑事のあとを追いかけていってしまう。
「あ、刑事さん、あの事件、どうなりました?」

逃げたな・・・。
微笑むワンスン。


いつの間にか、行政職の傍ら、犯人逮捕アドバイザーみたいになってるソロク。

「考えてみたんですけど・・・」
「ええ!」
「犯人は、被害者と面識があるはずです」
「本当に?」
「周辺にいる人物に違いないわ。」
別の刑事も寄ってくる。
「犯行の動機は・・・」

その様子を後ろからみていたワンスン、まだ当分、お預けかって顔してる。。。
・・・ように、私には見えます(笑)

こういう時間が、実は一番よかったりします。

そのとき、
「ソロクssi ~~~、ユ・ソロクssi ~~~!!ムキー

チョ課長の怒号が響き渡る。
「私が指示した署の掃除をしないで、こいつらの捜査の邪魔か?」


邪魔なんて言われて、不本意なソロク。
刑事たちの脛を蹴とばすチョ課長。
「お前らそれでも刑事か、こんなおばさんの力をかりやがってムキー


一番借りてるのはこの人ですけど。。。(笑)


「アジュモニに聞くくらい、それのどこが問題なんですか。もしできるなら、祈祷師にだって聞きたいくらいですよ」
相当、切羽詰まってるね、この刑事さん(笑)
 

「お掃除なら、やりましたよ」
「なにを~? まったく、口から出まかせを、どうやって、ここを掃除したっていうんだ? こんな賑やかしい周辺なのに」
ふと振り返ると、各自掃除に励む、強力全チームの皆さま。
「みなさんが、自分の周辺は、自分で掃除するっておっしゃるんです。私が止めることもできませんし・・・。」
「なんだ、お前たち、自分の席なんて、掃除したことなんかないだろう」

「それで、私の事件の場合はどうなんです?」
別の刑事が、隙をみて、ソロクに話しかける。

「会議用にコーヒーを淹れなさい」
「50人分ですか?はい、課長。 あ、私、コーヒーをいれなきゃならなくなっちゃった」
給湯室に移動しながら、くいついてくる刑事。
「あの事件は、殺人だと思うんですが・・・」
「そうじゃないと思うわ。」
「それなら?」
「きっと事故よ。偶発的な死亡事故の特徴がみられるもの」

「おい、お前たち、待て!!」
ソロクのいる給湯室コーナーに、自分の事件のアドバイスを求めて殺到する刑事たち(笑)

そして、結局、ソロクの話を聞きたい課長。。。

その時、重い足取り・・・というか、びっこをひきながら、戻ってきたウ警監。
誰もいないフロアに一瞬戸惑うも、一人席についているワンスンに話しかける。
「バーバリーマンの出没情報をみて、周辺に行ってみましたか?」
「失踪事件だと思われていた事件で、殺人犯を捕まえたので、とても忙しかったんです。いいんですよ。我々の仕事は外に出て、殺人犯をとらえることですから」
「1チームのケチーム長から、7年前の失踪事件について聞きましたよ。」
「あ、そうですか? じゃ、もう報告しなくてもいいですかね」
「私にとって、1チームから、自分たちチームの事件を聞かされることは、当たり前のことですか?」
「ああ、なんで、そう、回りくどいこと言うんですか?事件の報告をしろと言えばいいだけなのに」
「それなら、これからは、その都度、私に報告するように」
「でも、それには、チーム長にここにいてもらわないと・・・。なんで松葉づえをつきながら、歩き回ってるんですか?あ、ああ、もう良さそうですね」
「事態はどんどん悪くなっています。とても危険ですよ」
これは、ワンスンへの忠告?

そこへ、ソロクへの追求を諦めたチョ課長が矛先を変えてきました!
「ウ警監、ハ刑事、バーバリーマンの件はどうなってる?奴らがうちの管轄内で出没しているとたくさんの報告を受けているのに、このチームでの逮捕者はゼロだ。」
「今から行ってきますよむかっむかっむかっ

ノートパソコンの蓋をパタンとしめて、立ち上がるワンスン。
「トレンチコートを着てる奴ら、全部捕まえてきますよむかっむかっむかっ


「彼は、すぐに捕まえてきますよ。有能な刑事ですからね」
ウ警監がワンスンを使いこなせるのか、ちょっと楽しみな感じのチョ課長。


「ひとまず、見ておこう」

聞き込みをするワンスン。
「あなたたち、ふたりとも見たの?」
「はい。向こうの路地で。突然、下着を脱ぎだして、怖かったです」(20代女性)
「突然だったよね」
「うん」
「それって、いつですか?」
「1週間前です」

「背は、このくらいだったからしら?普通の人に見えたけど」(中年女性)
「とりたてて、見るようなものじゃなかったわね」(中年女性)
「パンツ履いてなかった。寒くないのかなって思った」(小学生)

アラムと一緒に歩くコン刑事。
「アッパの言ったこと、覚えてるか?もし、誰か変な人を見たら、とにかく、逃げるんだぞ。それと、アッパにすぐ知らせること。わかったか?」

聞き込み中のワンスンやイ巡査に気付き、駆け寄るコン刑事。
「おお、君がアルムだね」


「こんにちは」

「さすが、すぐにわかったんですね」
「なにいってる!俺は刑事だぞ。家まで送るのか?」
「はい、不安ですから。アラムを家に連れていったら、すぐに戻ります。子供たちはバーバリーマンを恐れません。その方が怖いです」
「ああ、すぐ戻ってこい。そうしたら飯にしよう」
「飯?よくこんなときに食えますね、バーバリーマンが、近所に潜んでいるのに?詳しいことは子供たちから聞き出して下さいよ。(隣にいたイ巡査にも)おい、分かったか?」
厳しく指示し、行ってしまうコン刑事。

「昇進試験のことしか頭になかった奴が・・・娘の存在って凄いよな。

しかし、ああ、ヤツはどこにいるんだ?神出鬼没だからな。おい、お前たち、そいつを見かけたところはどこだった?」
子どもたちに声をかけるワンスン。

~カフェ~

指輪騒動のスタッフにまで、話を聞きにきたウ警監。
「チョン社長と働いてましたよね?」
「はい、お店を回したり、ケーキ作りを習ったりしてました。」
「それでは、なぜ、辞めたんですか?」
「私にもよくわからないんです」
え、どこかのお店に紹介したとかじゃなくて、本当にクビだったの?


《今までご苦労様。でもここへはもう来なくていいわ》

「先生は普段はなにもなくて、でも、一緒に働いているときは親切でした」
「親切だった?チョン社長は、どんな人でしたか?」
「先生は本当にケーキ作り一筋でした。取りつかれたように、働きすぎでした」
「業界では知られたパティシエでしたよね?」
「はい、完璧なケーキでした。あ、でも・・・」
「大丈夫です。なんでも話してください」
「変なことがあったんです。日本に行ったときに、先生のと全く同じケーキを見たんです。あまりにも不思議だったので、食べてみたんです。味、形、サイズ、材料まで同じものでした。恐ろしいくらいでした。」
「コピー?」
「ええ、コピーみたいでした」


ジェノワーズにやって来たウ警監。
「ジェノワーズ2号店」
「ジェノワーズ3号店」
「ジェノワーズ4号店」

~回想~
「あなたは、本当の自分との違いを誰かに気づかれるのでは、としばしば感じている」
「え?」
最初に会ったときから、どこか違和感を感じてたってことよね?

「ジェノワーズ4号店・・・しかし、なぜ、ジェノワーズ1号店がないのだ?」

4号店の中に入ってみるウ警監。
誰もいない。
『待っている部屋』のポスターが貼られている。

「17年前、ソ・ヒョンスが演じた芝居だ。この劇団は何年も前に解散している。クリームをのせる前に焼かれたケーキ。ジェノワーズ、ジェノワーズ、ジェノワーズ?わかったぞ。あなたが誰なのか。死んでなかった。ハ・ワンスンの周囲で17年もの間、空気のように、漂っていたんだ。」

~劇場~
ケーキを持って、楽屋を訪れるヒヨン。
「あなたのよ。特別に作ったの。毎日公演するのは大変でしょ。少し休んだ方がいいわ。」


「でも、もうチケットは全部売れちゃってるし、やらないわけにはいかないわ」
「心配しないで。全部、準備はできてるから」

ジェンヌ、君をこの部屋に残していくよ
だが、寂しがることはない
君が一人でベッドに横たわるとき、僕も隣で横たわっているから
僕の脱け殻だけがここから出ていく
本当の僕をここに残して行く
君を孤独にしないために、確かにこれを言っておく 
サラハンミダ、サラゲヨ


遅れて入ってくるワンスン。

眠れないほど辛いときは、僕の声が、君の耳元で囁くだろう

着席したワンスン。

僕の愛をこの部屋に閉じ込めよう
僕の幸せの全てを君のもとに残して行く


~回想~
廃屋に倒れていた血だらけのヒョンスを病院に運び込んだワンスン。


銃を構えた男(顔は映ってないけど、チャン・ドジャン=推定)に捕らえられ、観念したヒョンス。ワンスンが会計に行っているあいだに、姿をくらますヒョンス。

これからは、空っぽの身体となって生きていく

サラハンミダ、サラゲヨ

ワンスンだけを見つめ、台詞を話すヒヨン。


ワンスンもまた、じっとヒヨンをみつめる。


僕のすべて

どうか、元気で

幕がおり、立ち上がると楽屋に向かうワンスン。
勇気をだして、ドアをあけると、すでにそこには誰の姿もなく。


「ソ・ヒョンス、ヒョンスや・・」

★14話に続く★

冒頭のヒヨンとソロクの、“愛”についての談義に始まり、夫の死体とともに暮らして来たキョンジャ、新しい道に踏み出そうとしている恋人を、ただみつめるしかない、引き返せない道を歩くヒヨンとなったヒョンス。

愛にもいろいろありすぎて、まともに見ていると、13話、実にしんどい回です。

愛していれば何をしても許されるわけじゃない、愛は免罪符にはならない、本当に、ワンスンの言う通りなんだけど、監獄から別の監獄に移るだけって言う人に、正論はそれほど響かない。
(娘に対する贖罪も、どこか別レーンって感じだしね)

そして、そもそも、脱け殻とともに過ごした日々が、本当に“愛”だったのか、捨てられる恐怖だったのか、このドラマに出てくる事件って、解決しても、どこか虚しい。

さらに、こんなにヘビーな展開を、ヒョンスの立場にたって、紐解くとか、辛すぎる。

ああ、だからと言って、ワンソルが、単純明快かと言えばそうとも言えないと思います。

“私、愛とか、わかんないんで”と言いつつ、「目の前にいてよね」と謎かけする方もする方ですが、過去の恋愛に対する心の行方を明言しないくせに、「目の前には誰がいる?」と、その上を行く答えをする方もする方です。

とにもかくにも、
相性がいいと感じたキャラクターをそう簡単に手放しちゃダメだと思います(笑)
ね、KBS さん


 

14話