PMがプロジェクトに発生している、もしくは発生が予想できるとき対策を考える際に起きている(ようとしている)問題の本質が何かを追究することがまず重要な作業となります。
その過程で過去その問題はどのような影響をプロジェクトに与えていたのか、現在はどうなのか、そして未来に何が起きるのかの3つのタイムラインで状況を検討することが重要であると考えました。
また、3つのタイムラインの中で唯一行動することで状況を変え得ることができるのが、未来ということになります。
難しいのは、過去や現在の時点で特段問題となるような現象が見られない場合、未来予測は当然問題なしということになります。
しかし経験豊かなPMはその現状に満足しません。プロジェクトに何らかのリスクが見え隠れしていないか、執拗に追及します。というより優秀なPMは臆病なのだと思います。PMの基本スタンスはペシミズム(悲観的)であるべきだというのが、キットPMの持論です。
もちろん、プロジェクトチームやプロジェクトへの取り組み姿勢はオプティミズム(楽観的)な対応が重要なのは言うまでもありません。
「知性のペシミズム、意思のオプティミズム」という、アントニオ・グラムシという人の言葉があるのですが、PMの心得の一つでもあると思います。
この悲観的な目線でプロジェクトの細部を見ることができるか否か、そして見たものを正しく評価できるか、が優秀なPMとプロジェクトメンバーを分ける一つの要素なのかもしれません。
ではPMのこのような素養はどうして培われるのでしょうか。それは一に経験ですが、経験を裏打ちする理論を学ぶことが必要です。
経験だけ、理論だけでは必要なものは身に付きません。経験を抽象化し理論としてまとめ理解する。その理論を基に具体的なプロジェクトの現場で当てはめて考えるという、具体と抽象を相互にフィードバックすることで獲得できるのだと思います。
次回はプロジェクト内で起きるPMとその他のメンバーとの認識のギャップについて考えを進めて行きます。
