雨の朝となったここ北摂地方ですが、流石の猛暑もかげりを見せ、空気は秋の気配が色濃くなってきました。季節はこのまま秋へなだれ込むのか、残暑がぶり返すのか気になるところです。いささか夏バテ気味だったキットPMとしては、秋の到来が待ち遠しいものです。
さて、「妨害者」として位置づけたステークホルダーを、どうやってプロジェクトの「協力者」に変えて行くのか、少なくとも積極的にプロジェクト活動を妨害しないような関係を作るのかについて考えています。
第一に「妨害者」がなぜプロジェクトと対立するかを分析することが重要でした。その分析も表面的な理由に加えて、内面に隠された理由や個人的な理由についても推測し、理解することが必要となります。
この部分がステークホルダーマネジメントをちゃんとやろうとすると、最も難しい所となります。
では早速前回の例を基に、解決策を探し出してみましょう。前回上げた例は、プロジェクトが産出する結果が、特定のステークホルダーの業務部門の権限と人員の縮小をもたらすことが、プロジェクトと敵対する最大の理由でした。
またそのために、当該ステークホルダーそのものの地位を脅かすことになり、必然的にプロジェクトの「妨害者」となったわけです。
このことは、プロジェクト実施前の段階で行う、ビジネスプロセスの再検討と、それに伴う組織再編の構想が、必要なステークホルダーと共有出来ていないことに原因があります。つまり、プロジェクトやPM自体に問題があったわけではなく、プロジェクトのスタート前に問題があったということです。
ところが、このような状況はプロジェクトで普通に発生することで、そのような上位レベルでの判断が、プロジェクトに丸投げされることも、残念ながらよくあることです。
また、プロセス改善や組織再編を目的にしたプロジェクトも存在しますが、その場合はその目的に合わせた準備やマネジメントの実施が必要となるので、ここで言っている問題とは本質的には異なります。
今回の例で言うと、プロジェクトのスコープを超えたところでステークホルダーとの調整が発生することになりますから、プロジェクトスポンサーやトップ経営層を交えた上で、当該ステークホルダーとの話し合いを行うことになります。
もちろん、その前にPMは当該ステークホルダーと次善の方針について話し合い、すり合わせを行うことになります。
この場合だと、統合する業務を統括する部署を新たに新設し、その責任者に当該ステークホルダーを据えるというような提案をすることになります。こうすることで、当該ステークホルダーの利益と自尊心を満足し、業務プロセスとしてもより効率化できる可能性を提示するわけです。
いかがでしたでしょうか。他にも解決のためのアイデアがあるかもしれませんが、個人の特性を理解した上で慎重なオペレーションが必要になります。
次回もさらに「ステークホルダーマネジメント」について、考えを深めて行くことにします。
