▼ここ北摂地区は
昨日は素晴らしいお天気でした。皆さんは秋の一日をどのように過ごされたでしょうか。今日は薄曇りです。
▼さて、前回は
育成という観点からPMをメンバの関係について考えました。情報の公開と共有が良い人間関係を構築するために効果的だと述べました。
重要なのはPMが”育成”という側面を充分に認識した上でプロジェクトを運営するということです。
▼今回は
リーダーとフォロワーという観点で関係を見て行くことにします。
リーダーはPMですね。プロジェクトを成功に導くために尽くす人です。フォロワーというのはリーダーに従う人つまりプロジェクトメンバになります。
普通リーダーは経験に基づく深い知識と、冷静な判断力、高度な交渉術を備えた頼もしい人物であることを求められます。本当に?
現実はどうでしょうか。まず過去の経験が通用するような状況が少なくなっています。ビジネス環境の変化は激しくなる一方なのは自明ですね。しかもテクノロジーの進化も凄まじいものがあります。
6年前にこれほどのスマートフォンの普及と利用シーンを誰が予測できたでしょうか。携帯無料ゲームに代表されるゲーム業界の業態変化も凄いですね。
つまり今、私たちがやらないといけないプロジェクトは、全く新しい環境のもと実施せざるを得ません。こんな状況で過去の経験が果たしてどこまで役に立つでしょうか。というより、過去の経験に頼ることは逆に危険なことではないでしょうか。
▼プロジェクトを取り巻く
ビジネス環境もそうですが、もっと重要なのは精神的な側面でPMとプロジェクトメンバのプレッシャーが増大しているということです。
その原因はプロジェクトの成功に対する期待が大きくなっていること、プロジェクトコストに対する経営者の厳しい目があります。逆に見ればプロジェクト失敗が経営にもたらす影響も増えているということです。
PMはこれまで経験したことがない状況や、強大なプレッシャーの元で従来のようなリーダーシップの発揮ができるのか。また、従来の黙ってついて来いという姿勢で、メンバの目的意識ややる気の維持ができるのか。真剣に考える必要があります。
またプロジェクトの体制も人数に余裕がなく、しかも必ずしも優秀なメンバばかりとは限りません。むしろ選択肢が少ない分チーム全体のレベルは以前より低くなっています。
これらのことを考慮しながら、プロジェクトを成功に導くという責務をプロジェクトチームは担っているわけです。
▼まったく大変な状況です。
ではいったい私達はどうしたら良いのでしょうか。
一つの考え方はリーダーシップのあり方の変革です。例えば、オレについて来いという力押しのタイプのPMは、弱みを見せることはリーダーとしての信頼に影響すると考えるので、未知の要素が多いプロジェクトではリーダーシップの発揮が難しくなります。
また、メンバ一人ひとりと個別に関係を築き、一対一の関係構築を通してチーム全体を上手にコントロールするという方法も、プロジェクトパフォーマンスの向上が必須となる状況では時間がかかり過ぎ、無駄が多くなります。
つまり今までのリーダーシップのあり方では、最近のプロジェクト環境では運営することが難しくなっているということになります。
▼キットPMのおススメは
サーバントリーダシップです。ロバート・K・グリーンリーフという人が提唱した考え方です。米国では1977年に「サーバントリーダーシップ」というズバリの題名で本がでています。結構古いですね。日本では2008年12月に翻訳版が出版されました。571ページもある分厚い本です。
簡単にご紹介すると、リーダーはメンバへの奉仕者であるべきだという考えです。ITproに簡潔な説明が載っています。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Keyword/20100723/350589/
サーバントリーダーには、「傾聴」「共感」「概念化」「気づき」「成長へのコミット」「コミュニティーづくり」など10の属性が必要とされています。組織のメンバー一人ひとりが優れた知見や経験を持っていても、リーダーが引き出す努力をせず、自分のやり方や成功体験を押し付けていては組織としての成果は最大化できません。(略)
経営トップや本社が、生産や営業の現場に対して一方的に指示や方針を打ち出すのではなく、現場が主体的に業務改革に取り組めるよう促すのも、サーバントリーダーシップと考えられます。リーダーはビジョン、すなわち進むべき方向を提示しながら、現場が主体的に歩み出せるよう、コミュニケーションやマネジメントの仕組みを整えていくことが必要です。(後略)
▼後段の部分は
キットPMがまさしく言いたいことです。チームのパフォーマンスを最大にするために最も効果的な方法であると思います。
必要なのはビジョンを示すこと、プロジェクトマネジメントで言えばプロジェクトの目的を明確に伝えることです。プロジェクト憲章のことですね。
その上で、メンバが果たすべき役割を自ら感じ取ること、また他のメンバの作業との繋がり関係性を理解する。これはタスク抽出です。
それができれば、自分に余裕があれば困っているメンバを自発的に助けるような動をしたり、他のメンバが気づいていないリスクに気づけば、ちゃんと指摘したりすることができるようになるはずです。
もちろん、奉仕者としてその精神活動をサポートするために、PMは率先して情報共有の努力をしたり問題解決のサポートをしたりという活動を行うことが必要となります。
▼あれあれ?
結局、育成のときと同じ結論となってしまいました。そうです、サーバントリーダーシップは育成の場面でも活躍する考え方です。
まだちょっと消化不良な感じもしますが、このテーマはここまでとします。できれば、皆さんも興味を持ってリーダーシプのあり方について学習してみてはいかがでしょうか。