思考プロセスの実際 -2- | キットPM奮闘記 改め キットビジネスアナリスト奮闘記

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PMの世界からビジネスアナリストへ、キットPM2.0を目指して奮闘中です。BAを超上流とか言いますが、当たり前のようで難しいビジネス要件をどうやればちゃんとまとめられるのか、皆さんとご一緒に考えていきます。

私、キットPMはこの度の地震と津波に被災された方々に心からのお見舞いを申し上げます。また、亡くなられた多くの方々のご冥福をお祈りいたします。

 少しでも被災された皆様のお役に立ちたい、それにはどうしたらよいかキットPMなりに考えましたが、やはり本職のノウハウのご提供が一番だと思い立ちました。被災された中小企業の皆様のために、緊急のプロジェクトの立上げやプロジェクトのリカバリを行う場合の計画立案のために、キットPMの方ハウを無償でご提供いたします。

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■うちの庭の紅葉もようやく葉を広げきったようで、すっかり緑が濃くなりました。今週末から連休開始ですが、皆さんのご予定はいかがでしょうか。仕事?ですか、それはそれは....

■さて、前回は「思考プロセス」の準備段階についてご紹介しました。まず、「良く無い現象(UDE)」をリストアプして、それをラベル化します。このときのコツは、あまり考えすぎないで思いついたまま書きだすことです。内容が重複していても、不完全であっても問題ありません。この後の作業で修正や補足することができますから、気にせずにリストアップしてください。

 準備ができたら、いよいよ「現状問題構造ツリー(CRT)」を作成します。その全体像は画像で見ていただきました。今回はその内容を詳しく見ていきましょう。

■まずこれを御覧ください。

$キットPM奮闘記-部分01

 前回御覧頂いたCRTの全体像から、一部分を抜き出しました。UDEのリストのどれを選んでもいいのですが、適当に「6.仕様決定に時間が掛り過ぎる」を選択して、そのラベルを中央に配置します。繰り返しますがどのラベルを選んでも構いません。

 その次に、ちょっと考えます。この表面に現れている問題と結びつくようなUDEがリストにないか探します。そうするとなんとなく関係がありそうな「9.バグの原因がアプリがアドオンなのかの見極めに時間がかかる」と「1.長時間労働で疲れている」が見つかりました。

 (新バージョン)アプリの仕様決定に時間がかかるということは、アドオン開発に影響がでてくるということです。つまり、「(新バージョン)アプリの仕様決定に時間がかかる」ならば「(アドオン開発の)バグの原因がアプリかアドオンか見極めに時間がかかる」ということになります。
 このように「ならば」という言葉でUDE同士を結びつけていく作業を行うわけです。

 続いて、「仕様決定に時間がかかる」ならば「長時間労働で疲れている」ですね。んー、ちょっと日本語として変ですね、何かが足りない気がします。
 
 「仕様決定に時間が掛り過ぎる」ならば「予定外の作業が多く発生する」ならば「長時間労働で疲れている」これでどうでしょう。UDEにはない「予定外の作業が多く発生する」を補うとなんとか、文章になりそうですね。

 このように、要素と要素がうまく繋がらないときは間を補って繋がるかどうかを試してみます。なんとなくイメージはつかめるでしょうか。この部分は創造性を必要とするところです。

■次に、「100.予定外の作業が多く発生する」と「9.バグの原因がアプリがアドオンなのかの見極めに時間がかかる」から「1.長時間労働で疲れている」に線がつながっています。
 この場合は、「予定外の作業が多く発生する」かつ「バグの原因がアプリかアドオンなのか見極めに時間がかかる」ならば「長時間労働で疲れている」と考えます。

 いずれにしても、声に出して読み上げ論理が正しいかを検証しながら作業を進めます。当然複数のメンバと行う方がより正確なものとなります。声に出すということは重要です。恥ずかしがらず読み上げていきましょう。そうすると、文章に整合性があるかより明確になります。

(例に上げておいて恐縮ですが、この例はまだ甘くてまだ幾つかの補足が必要な気がしますが、時間の関係でお許しください)

■さて、このように考えてリストアップしたUDEの要素を全て繋げていきます。全体像はこれです。



$キットPM奮闘記-思考プロセス全体

 前回のものと少し違っていますが、気にしないでください。
 
 そもそも「現状問題構造ツリー」を作成する作業の目的は、プロジェクト運営がうまく行かなくなっている”真の原因”を見つけ出すことでした。ということは、このツリーのどこかに”真の原因”が存在しなければいけません。

 見つけ出すためには、若干の経験と勘が必要です。まぁ普通はツリーの下”根元”に近いところにいるはずです。

 この例で言うと黄色で塗った2つの要素が、どうも真の原因のようです。しかも、この場合全てのUDEが1つの根から発生しているという稀な構造になっていますので、真の原因は1つと言ってもいいでしょう。

 ただ、「130.PMがリカバリ作業に忙殺される」というのは根本原因意外にも別の原因がありそうなUDEです。プロジェクト組織にも問題がありそうだとキットPMは感じました。それで、このように根本原因として2つを上げています。

 あっ、そうそう。一般的にCRTパターンでは”根元”が複数になることもあります。その時は、根本問題同士の関連性も考慮することが必要になります。

■いかがですか?ちょっと判りにくいですか? もしそうならキットPMの例が悪かったのかもしれないですね。責任は私にありますので、お気になさらないようにお願いします。

 確かに、間を埋めていく作業など結構難しそうに思えるかもしれません。でも、問題プロジェクトの渦中で日々格闘されているメンバが集まって考えるとそんなに難しくはないはずです。なぜなら、いつも「なんでこうなったんだ」と常に自問自答しているはずだからです。

 ということは、実は根本問題は何か?についての回答はすでに各自の心の中にあるということだと思っています。CRTはそれを論理的に浮かび上がらせることのできるツールです。
 どうです。ちょっと面白いと思いませんか?一度実践してみるとそのパワフルさにビックリするかもしれません。困ったときにはお勧めです。


■さて次回は根本原因をどうやってなくすのかについて考える、次ステップ「対立解消図」についてご紹介します。