私、キットPMはプロジェクトマネジメントに関する
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■昨日の日曜日は「休憩室」の話題で不定期更新にもかかわらず、通常の更新と同じくらいのアクセスを頂きました。ありがとうございます。拙(つたない)い文章ですが、このブログを気にしてもらえる人がいると思うと励みになります。今後もよろしくお願いします。
■さて本日の本編の方ですが、今回から「果たしてSIerと顧客はプロジェクトを共有できるか?」と題して委託プロジェクトにおける発注者と受託者との関係について考察していきます。と、またまた大上段に振りかぶった感がありますがこの問題、結構実際のプロジェクトでポイントになるところです。また、未だに”これはっ”というソリューションがないところでもあります。皆さんはどうお考えでしょうかご意見があれば是非お聞かせください。
■まずここに上げた命題ですが、ITシステム開発プロジェクトにおける発注者と受託開発会社は一つのプロジェクトのメンバーとして協働できるかということを問いかけています。
もしあなたがユーザー側であれSIer側であれITシステム開発のPMを経験したことがあれば「ははぁーん」とすぐに理解できるかもしれません。いい悪いは別として通常SIerはSIerのプロジェクト管理を、ユーザー企業はまた独自のプロジェクト管理を行うことがほとんどです。少し前だとユーザーにはプロジェクト管理という概念があるところさえ少なかったわけですが。それはまた別の問題。最近はそんなことはない、ないはず、ないと思いたい...(閑話休題)
■さて、ここで質問です。1つの目的を達成するために2つのプロジェクトが同時に存在し得るか?”否”と即答可能な問題ですね。でも、一つのプロジェクトに2つの目的を設定できるか?と聞くとどうでしょうか。これは充分あり得る話ですね。もちろん目的が相反する場合は別ですが。
SIerとエンドユーザーの場合だとSIerは利益を上げることが最終の目的となりますし、そのためにはエンドユーザーの目的を達成しなければならないわけですから、2つの目的に矛盾はありませんね。ただしうまくいっている間はという条件が付きますが...
■実際のプロジェクトで考えて見ましょう。あなたはSIerのPMです。クライアントと協議して工数を見積もり、リスクを考慮し、利益を乗せて金額を提示し、クライアントが同意したら契約することになります。
このタイミングでは何の問題もないですね。でも何かがうまくいかなくなったら、たとえばクライアント側で社内調整に手間取り、仕様が固まらなくて工数が予定をオーバーしたり、技術的な問題などで予想外の事態が発生したとき、2者の目的は相反するものに変わってしまいます。それも一瞬にして。SIerは自社の利益を、クライアントは予算と目的の死守を全面に押し出します。こうなると協働関係から敵対関係となるわけです。皆さんよくご存知の泥沼状態突入ですね(笑)いや失礼、笑い事ではないです。
■残念ながら、日本のプロジェクトマネジメントはまだまだ失敗する確率の方が高い(はず)です。とすると、SIerとクライアントが異なる目的を掲げていてはその確率をますます下げるばかりだとは思いませんか?
キットPMの経験でもこの問題をうまく解決した例は少ないのです。でも、基本的には一つのプロジェクトであるべきだと考えていますし、そうなるように行動するよう努めています。
でもね~理想と実態はなかなか一致しないのが現実です。と愚痴っていてもしかたがないので、前向きに考えてみましょう。
■まず、このシチュエーションで理想的な姿とはどうなるでしょう。そうです。一つのプロジェクトに2者の目的を同居させればいいのです。
上の例だとSIerの利益確保とクライアントの目的達成を同列に掲げるのです。その上で2つを同時に達成できる方針(プロジェクト計画)を立てるわけです。この場合だと、仕様を決めるためのクライアントの活動内容と期限を明確にするとなります。これは、リスクマネジメントの範疇ですね。
2つの目的を明確に掲げそれを満たす計画を立てる。その上で目的達成に対するリスクを明確にし、対策を取るということです。つまり、この場合2つの異なる立場からのリスクマネジメントを行い、それを共有するということです。どうです、こう考えるとなんだか先行き明るいプロジェクトのように思えてきませんか?
立場は2つでもプロジェクトは1つですね。とするとリスクを共有するのは当たり前だと思うのですが、まぁ全てのリスクについて共有するのは難しいとは思います。例えば、メンバーの転勤の予定とか、健康状態とか企業として表に出せないリスクというものもあるでしょうから。
■さて、このテーマまだまだ続きます。次回は1つの目的に2つのプロジェクトが存在する時の別のマイナス側面について考えて行きます。