コミュニケーションと信頼感 -1- | キットPM奮闘記 改め キットビジネスアナリスト奮闘記

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■いよいよ今年もあと1か月近くとなりました。最近はただただ時が過ぎる速さに驚くばかりで、あまり感慨を覚えることも少なくなったような気がしますが、みなさんはいかがでしょうか。

■今回からテーマを改めて「コミュニケーションと信頼感」の1回目です。これまた重いテーマですが、特にプロジェクトマネージャにとって重要なコミュニケーションやその手法について考えていきます。なぜなら、コミュニケーションの重要さを十分理解していることと、その実践とには通常大きなギャップがあるからです。つまり理解していても行動が難しいものの最たる物なのです。

 今後、コミュニケーションの問題は何度も取り上げていくことになると思います。今回はプロジェクトマネジメント上コミュニケーションの果たす役割とは何か、凄く基本的なことですが再確認の意味を含めて考えて行きます。

■Wikipediaによると「広義には、記号などの何らかの因子の移動を伴う、ある分けられる事象間の相互作用の過程を意味している。」というのがコミュニケーションの定義のようです。因子の移動というのは通常は、言葉(文字、音声などによる)のやりとりのことです。分けられる事象間というのは、あなたと私という2つ以上の異なる要素の間ということです。そして、なんらかのやり取りを行う(発信と応答です)行為自体をコミュニケーションと呼ぶわけです。

 つまり、コミュニケーションとはある行為を顕す言葉であり、決して行為の結果を顕しているわけではないということです。えっ、わざと分かりにくくしている? そうですか。言い方を変えると、プロジェクトマネジメント的にはコミュニケーションを行うことが重要ではなく、その結果としてよい状況を生み出すことが重要だということです。ん? まだ分かりにくいですか。
 それじゃもっと具体的に言うと、百万遍言葉を交わしても言いたいことが伝わらない、行っていることが理解できない、間違って伝わっている、間違って理解しているならば、良いコミュニケーションは成り立っていないということです。どうです。当たり前ですね。


 コミュニケーションには良いコミュニケーションと悪いコミュニケーションがあるということ。当たり前ですが、当たり前ではない、ということは皆さんも経験的にご存知ではないでしょうか?
 例えば一方的な情報伝達、不十分な情報量、一部が隠蔽された情報など普通に存在してそれに慣れきって作業を行っている場合が多々あります。
 それが基で大きなミスが発生しても、原因はコミュニケーション不足で片付けて「今後はもっとちゃんと打合せをしましょう」などと対策を取ったつもりになる、もしくは報告書のテンプレートをつくって「これで報告内容に漏れがなくなります」と胸を張っているということはありませんか?

■コミュニケーションギャップが発生する原因はいろいろあると思います。キットPMが一番の原因と考えているのは、日本人の文化的な構造です。

 一つはハイコンテクストなコミュニケーション文化です。あー、またわざと難しく言ってるわけではないです。ハイコンテクストつまり、共通認識が多い文化だということですね。
 同僚や上司との会社の中での会話を思い出してください。あなたは、コミュニケーションの相手がどのような立場でどのような仕事を行い、どのような状況にあるのかを理解して話をしているわけです。甚だしきは、昨日夫婦喧嘩をしたなどというプライベートの問題まで知っていたりします。
 それはつまり、会社という共通の文化を背景にコミュニケートしていることになります。もっと、環境を広げてみると同じ日本人として共通の文化を背景にコミュニケーションできるわけです。ということは、良いコミュニケーションの前提として必要な背景情報を、暗黙の内にそれぞれが持っているということです。
 まぁ、20年ぐらい夫婦をやっていると”あれ”や”それ”でお互い何が言いたいか解ってしまうという”あれ”ですね。

 何百年もかかって築き上げた日本の文化です。イイとか悪いとかいう問題ではなく、そういう物だということです。ただ、最近は状況がかわりつつあるようですが。それはまた別の問題ですね。

 でっ、同じ感覚でプロジェクト内のコミュニケーションを考えていると何が起きるか?もうお解りですね。伝えた”つもり”理解した”つもり”のオンパレードとなり、何が何んだかさっぱりわけが解らなくなります。そのためプロジェクト内に疑心暗鬼というオニが跋扈(ばっこ)することになります。こうなると、最悪ですね。なぜそうなるか。プロジェクトには同じ文化を持った人ばかりがいるわけではないということと、例えハイコンテクストな関係であっても、厳密なコミュニケーションが必要になるからです。


■またまた、大きなテーマに取り組んでしまった感があり、まさしく”しまった”感でいっぱいのキットPMですが、次回もハイコンテクストなコミュニケーションの掘り下げに挑戦します。乞うご期待。