2023年は、遅ればせながら、この作品に出会えて、本当に幸せな時間をもらえた、と思っています。
感謝をこめて。。。最終アップとなります。
では、いつものご注意をば。
なお、本サイトは、異性愛だろうと同性愛だろうと「どーんとこい!」でして、ある一部の性的指向を称賛するものではありませんが(笑)、若干、作品選定において、バランスは欠いております。
誰かにとっては不適切なテーマ、扇情的な言葉や画像を含むかもしれません。ごめんなさいです🙏💦💦
いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。
『劇場版 美しい彼 etarnal』
2023年(日本) 公式サイト
原作:凪良ゆう
監督:酒井麻衣
脚本:坪田文
前記事を未読の方は、こちらからどうぞ
『劇場版 美しい彼』Part.1 Part.2 Part.3 Part.4
Part.5
~病院~
目がさめた平良。
付き添っていた菜穂ちゃんによると、(設楽に)突き飛ばされた時に頭を打ったんだろう、とのことだったけど、
え、脳震盪だったの?
お腹、刺されたんじゃなかったのね?
すぐさま、清居を心配し、取り乱しはじめる平良。
菜穂ちゃん「大丈夫だから、安心して。安静に・・」
さきほどまで、清居もいたという。
言いにくそうに、犯人は捕まったと告げる菜穂ちゃん。
あの血は、設楽自身が、自分の腹部を誤って刺した傷らしい。
菜穂ちゃん「まぬけだよね」
とはいうものの、“ひら”に襲い掛からなければ、そんな傷を負うこともなかったのだから、やっぱり、一つ間違えば、大変なことだったんだよ。
推しに、全身全霊を傾けるうちに歪んでいってしまったファンの、理不尽さや悲哀、設楽役の落合さん、インパクト大でした。
そうか・・・と呟く“ひら”
菜穂ちゃん「かず君、あの家で、清居くんと一緒に住んでるんでしょ。私たちの住む家は他で探すから。清居くんと一緒にいてあげて」
平良「菜穂ちゃん・・・」
菜穂ちゃん「清居くん、泣いてた。一緒にいたいって・・・」
こんなふうに微笑む菜穂ちゃんの顔をみれば、清居が、どれほどグジュグジュに泣き崩れてたのかわかるね。
ともくん「清居、言ってたよ。かず君は清居のおともだちか、って聞いたら違うって。それよりも、ずっと大切な奴だって・・・」
<勝手に振りかえり>
ここも、ラストにもってくるなんて憎いよね。
この時ですね。。。にっこり。
枕元には、アヒル隊長と一緒に、「早く帰ってこい」のメッセージが。。
ツル、折れたんだ。
無造作に置かれた下着やら歯ブラシやらにも泣ける。
~清居の事務所~
社長「皮肉なもんだねぇ。あの事件以降、安奈に対しても、清居くんに対しても、バッシングは沈静化。」
さすがにセンセーショナルすぎたよね。
自分のファンが起こした事件ということで、落ち込んでいるという安奈。
復帰に関しては、桐谷の事務所から、手打ちの申し入れがあったとかで、
これ以上、大事にならずにすんだっぽい。
桐谷くん、がんばったのかな。
《後日談》
正式に、写真で発表するということになったらしいです。
変なお詫びとか、報告の文章だけじゃなく、二人の笑顔っていいよね。
平良「でも、これで正解だと思います。これを見たら、何も言えない」
まるで、二人の結婚フォトだもん。
ツーショットに、清居も加わるよう、声をかける野口。
これによって、更に、記事による誤解を解こうという算段です。
そんなスリーショットを取り終え、チェックにきた野口を睨みつけてる平良。
野口「なんで、俺を睨む?」
野口「お前、野村伊兵衛賞、本気でねらってんの?」
平良「忘れてください」
野口「だったら、まず写真集出せ。それか・・個展かな。というわけで、もたもたしてる時間はない。今日、お前も何枚か撮ってみろ」
平良「え?」
野口「大丈夫。俺はお前のベストアンサーだ」
それでも、尻込みし続ける平良。
野口「お前、チャンスって言葉、知ってるか?」
平良「知ってます。知ってますけど、でも、俺・・」
さすがに、こんなの、聞いたことないって、どこぞから、ブーイングが出そうな展開(笑)
清居のワンショットの番になり、カメラを渡される平良。
構えようとしたものの、「ごめんなさい。やっぱり、俺、無理です」と野口に泣きを入れようとした平良に、「撮れよ」の清居の鶴の一言。
清居「早く、撮れ」
平良:ああ、だめだ。逆らえない。
違うよ。あなたの中の、「撮りたいもの」への情熱の火が大きくなっただけだよ。
清居「野口さんより、キレイに撮れよ」
平良「当たり前だよ・・・」
くぅ~~~~~!!!
この言葉を、“ひら”から引き出せるのは、“きよい”だけ。
これ、ベストセリフ賞?
いや、たくさんありすぎて、選べん!
意訳すると、「誰に言ってんの?」ですよ。
すでに、“きよい”は、“ひら”に惚れこんでますが、更に惚れるね。
後半にむけて、“ひら”のフルスロットルぶり、掟破りだ。
そこからは、清居奏と平良一成の時間。
平良:そうか、答えはここにあった。
平良:キングに傅く臣下の俺。
レンズを通し、俺は別の世界から、清居を見つめる。
平良「なに考えてる?
清居「・・・ナイショ」
振り返って、とか、
それ、口にくわえられる?とか、
ちゃんと、要望を伝えて、会話をするように、シャッターを押す“ひら”。
どんどん、引き出される“きよい”
平良:孤立無援。絶対絶命の俺の原点。
恍惚の時間。
ほんと、このシャツの下に、こんなにくっきりと割れたシックスパックが潜んでるなんて、誰も思わないよね。
その後・・・・
安奈たちの写真のチェック中、平良の撮った清居の写真を見て、
手を止めた社長。
「清居クン、こんな顔するんだ」
見る人が見れば、違いはわかります。
策士、野口大海(笑)
飄々としてて、やる時はやる。
最高でした。
~大学 写真部部室~
卒業式。
小山っちと二人。
小山「もう、ここにくることもないと思うと変な感じ・・・」
最後に、握手の挨拶をしようと、手を差し出す小山。
平良「俺も、小山に会えてよかったよ。」
小山「じゃあね」
平良「うん」
あの時、疎遠にならずに、本当によかった。
大事な友達との、固い握手。
小山君、あなたの幸せを見届けられないのが、ちょっと残念だ。
(原作とかには)なんらかの後日談があるんだろうか。
~川沿い~
いつもの場所で、一人、清居が待っている。
そうか、高3のあの時から数えて、5回目の桜?
パシャ・・・
清居「来たな、ストーカー」
まるで変わらないけれど、それでも確実に、変わった二人がそこにいる。
清居「卒業おめでとう」
平良「ありがとう」
とぼとぼと、清居のあとを、すこし 離れて歩く平良は、まだまだ、清居の写真を撮るつもりだからだよね。
なぜ、安奈と桐谷の写真を撮らなかったのか、と“きよい”に問われて、「俺は清居が撮りたい」って野口さんにお願いしたんだ、と答える“ひら”。
清居「は?お前、バカか?」
平良「知ってる。でも、俺は“清居奏”だけが撮りたい」
シャッターを切る平良。
平良「美しい清居を俺が誰よりも美しく撮る」
ほら、感激屋の奏ちゃん、泣きそうだよ。
清居「キモ・・・」
清居のキモイは、愛してるの言い換えです。
美しい清居を、誰よりも美しく撮る
そりゃ、“ひら”になら、それはできるだろう。
いや、だけど、ちょっと待て。
カメラマンとして、他の物をとっても、清居をないがしろにしたことにはならないよ(笑)
そこんところは、もっとよく、二人で話し合え、と、びびは言いたい。
平良「清居・・・」
清居「ん?」
平良「行きたいところがある」
行先は、二人の母校である高校。
あ、そうだ。このロッカーのある教室って、音楽室だったんだよね。なおすの忘れてたよ(笑)
ここで、学校のチャイムが聞こえるんだけど、どっちかっていうと、教会の鐘の音に近い気がします。
清居「制服じゃねぇし、それに、ちょっと老けた気がするし・・・いいのか、こんな写真。」
平良「きれいだよ、どんな清居でもきれいだ。一番だ。」
清居「後悔すんぞ。時間は止められねぇんだからな。」
ここの、「後悔すんぞ」っていう“きよい”の台詞については、言葉どおり、“きよい”の美の期限についてだけなのかな、って、いろいろ考えちゃって。。
カメラを置く平良。
平良「どんな姿になっても、清居は俺にとって、誰よりも美しい。後悔なんてしない」
無期限こそ、エターナル。
清居「だったら・・・」
手で、平良の腕を掴み、「そばにいろ」
平良「うん」
清居「絶対、離れんな」
平良「うん、ずっと一緒にいる」
清居の手を取り、「好きだ、清居。一生そばにいさせてください」と、これって、プロポーズじゃん。
本日の“きよい”の衣装が、上下白白モフモフだった意味よ。
清居「許す」
すみません。こんな大事な場面なのに、グンちゃんの、허락해준다 ホラケチュンダ(許してやる) を思い出した私の脳みそは、まだ、韓国ドラマでのキャパはありそうです。
もう、心置きなく、娶れ!嫁げ!
ここまでは、こんなに順調だったのに。。なんでかな、いいところで・・・(怒)
誓いの口づけを邪魔した罪は大きいですよ、先生。
「行こう」
手に手をとって、教室から駆け出す平良と清居。
あの夜とは、全然違うけどね。
先生ずるいわ。
二人に交じって楽しんじゃって・・・。(笑)
いつのまにか、制服姿の自分たちとチェンジしてる。
完全に戻ってしまったわけじゃなくて、現在の姿と、交互に、映し出されるのね。
あのマシンガンの血しぶきのような紙吹雪を通り抜け、
シャワーで水かけっこに興じる二人を見ていると、
思い出がぶわ~~~!!
フィナーレに向けて、とても、いい演出でした。
~二人の家~
そして、戻ってきた二人。。。
冒頭のベールにくるまれて、
明るい陽射しの中で、愛をかわす二人。
清居「俺、すっげぇ、お前のこと好きみたい。」
平良「清居・・・」
このラブシーンの美しさと情感のクオリティの高さは、私にとって特別です。
一生、清居の傍にいる。
最高のキング。
いや・・・
俺の・・・俺だけの・・・・美しい彼。
エンドロールは、もさを。の「キンモクセイ」が流れていきます。
★『美しい彼』Part.5 完結 雑感★
ようやく、“ひら”に、“きよい”はキングではなく、自分だけの“美しい彼”だと認めさせましたね。
なんて、キレイな着地点!!
出来すぎです。
とかく、これまでの“ひら”は、自分のベクトルを常に“きよい”に向けるのに忙しく、“きよい”が自分にむけるベクトルのことをつい、わすれがちになる。
どうでもいいことは、“きよい”に委ねるくせに、基本、余裕がないので、大事なところでひとりよがる。
相談しあって決めるというスタンスがない。
挙句の果ては、一緒にいなくても存在してくれていればいい、と来たもんだ。← これは、“きよい”に心から同情する。
それが、ついに、ついに・・・こうして、オセロの盤面が、あのマイナスオーラをまとった“平良一成”から、本当の“平良一成”へと、畳みかけるように、パタパタパタとひっくり返っていく感じ? ← また、わかりにくい例えを持ち出してきたな。
“ひら”がカッコよくなればなるほど、“きよい”の愛がさく裂するという相乗効果。
「キンモクセイ」の歌詞も、ぴったりでしたね。
平良への、清居の想いが溢れかえってる。。。
これは、永遠を誓う清居の愛の歌。
バランス取れてる。。
2時間を駆け抜けました。
たくさん、ときめかせてもらいました。
もちろん、いろいろ削ぎ落した部分もあったでしょうから、それぞれの種々選択を踏まえると、残念に思う人もいるかもしれませんし、出来上がったものに、「完璧」と言えるものはないのかもしれませんけど。
でも、少なくとも、え~~~っていう感じではなかったような。。。
そして、ひとつの作品というか、“物語”として、最後まで見ていったとき、ここまでの流れにまとまりと説得力があって、それだけ、制作陣の、映像での完成形に明確なビジョンと覚悟があったんだろう、という気がしました。
私にとって、『美しい彼』は、『We Best Love』にめぐりあった時と同じような、指標となる作品の一つです。
このドラマの影響で、他の日本の令和版BLも、(流し見ではなく)ちゃんと見たほうがいいかな、と思えたし、その功績は大きかったように思います。
まだまだ、個人的な雑感の部分では、書き足りないところがあるような、ないような・・・(笑)
素敵なセリフも一杯あるし、過去映像との比較やら、答え合わせやら、← このドラマはそういう面白みもたくさんあって、楽しめる作品です。
ここぞ、というセリフは一言一句削らず、また、キャプチャー画像もふんだんに使いたかったんですが、それは、映像でのお楽しみということで。。
・・・・ということで、『劇場版 美しい彼 ~etarnal~』については、ここまで、です。
だらだらとした長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
時期がきたら、アメブロ用に、少し形を整え、『裏窓』にそろ~~っと置くことになると思います。
なりました。
★ちなみに、映画版の筋追いはレアです✨えへへっ★