また、昭和の歌詞を使ってしまった・・・

 

あの~『美しい彼』とは、全然、関係ない話題なんですけど、先日の『Kazz award 2023』を流しっぱにしてまして、でも、まだ、見終わりません。

しょうがないんです。

なんせ、6時間くらいの長尺ですんで。

ターゲットが広すぎて、私、BLだって全部網羅してるとは言い難いのに、タイのエンタメ、ほとんどわかりません。ショボーン

とりあえず、カーペット紹介の部分は見終わりましたけど、「あ、知ってる」「知らない」とチラ見。

しかし、私は、いつになったら、ZeeNuNewを、「裏窓」で取り上げられるんだろう。(苦笑)

そういえば、

※「TTTS2」のターニャ

『GAP』が好評だったせいか、Beckyちゃん、目立ってた気がします。← 見てないので、相手役の子について、よくわかってなくてごめんなさいです。

音楽関係だと、「Paper Planes」が出てきてたけど、あとでステージで歌ったのかな?

聞き始めてからそんなに経ってないんですけど、偶然、流れてきてから、結構、聞いてます。

「Pretend」や「BadBoy」みたいな売れ筋とは違うかもしれませんが、「ก่อนเสียเธอไป」や「ซ้ำซ้ำ」は耳馴染みが好みのサウンドです。

別記事にしたほうがよかったかな。。。

 

なお、本サイトは、異性愛だろうと同性愛だろうと「どーんとこい!」でして、ある一部の性的指向を称賛するものではありませんが(笑)、若干、作品選定において、バランスは欠いております。

誰かにとっては不適切なテーマ、扇情的な言葉や画像を含むかもしれません。ごめんなさいです🙏💦💦

いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。お願い

 

 

『美しい彼』 

Utsukushii Kare~ 2021年(日本) 全6話

原作:『美しい彼』 by 凪良ゆう  

 

美しい彼 | ドラマ特区 | MBS 毎日放送 

  

これは、第5話です。

前出部分を未読の方は、こちらからどうぞ 

『美しい彼』#1 #2 #3 #4  

 

 

 

 

【5話の“きよい”】

いままでの4話は、“ひら”の視点やモノローグが、ドラマをけん引している部分が大きく、“きよい”の本心は見えづらかったのですが、ここにきて、一気に、反転します。

(*^▽^*)

 

<大きくなったら、アイドルになりたかった>

 

母子家庭で、かぎっ子で、独りぼっちだった少年時代。

楽しそうに笑っているテレビの世界に入れたらいいのに・・と思っていた気持ちは、憧れと呼ぶには、切実すぎるものだったんだろう。

 

母親の再婚に伴い、弟・妹が生まれ、自分の居場所を見失った“奏くん”

「ひとり」になるという意味も怖さも知っていたからこそ、“ひら”の「ひとり」に反応したのだということが判明します。

 

求めることをやめた自分。

同時に、求められたかった自分。

 

テレビの中のアイドルが、熱狂的に求められる存在だということに気づき、自分もいつか、と願うことで、心の均衡を図ってきたのね。

 

愛情を表現する経験値の乏しさが、役に対する行き詰まりに通じ、「好きだ」というセリフに気持ちが乗らない。

 演出家“こやま兄”の、この絶望的な目。

 

何度も何度も繰り返し、自主練を続ける中、思いおこすのは、“ひら”との出会い。

 

教室で見かけた一瞬で、「終わってる存在」だと一瞥しつつ、素知らぬ顔をしていたけれど、“ひら”が自分を見つめるときの、まるで、自分しか存在していないような瞳と視線には気づいていた。

 

そのうち、いちいち、自分にオーバーリアクションで驚く姿に「キモい」と思いつつ、

好奇心に勝てず、寝たふりをしていると・・・

 

「綺麗・・・」

まっすぐで、熱のこもった言葉。

<この目で、また、みつめられたい>

 

ほぉ~、胸の高まりっていう自覚はあったんだ。

(当時は)その気持ちの名前をまだ、知らなかった、と回想しているけれど、実際は知るのが怖かっただけなのかもしれないなぁ。

「好きだ・・・」

“ひら”のことを想って口に出せば、ちゃんと言えるじゃん。。。

 

 

自分の周囲に集まってくる人間に、良くも悪くも、利用されていると感じながら、なぜ、あのグループと一緒にいるのか不思議だったけれど、

なるほど。

“ひとり”でいるよりは、数倍ましだと思っていたからなのね。

 

自分に何を求めているのか確かめたい。

 

<あの瞳にどんな感情が秘められているのか?>

<信じていいのか?>

<こいつは他の奴と違うのか?>

 

切実な響き。

 

<心臓の音が聞こえる>

自分のね。

これはもう、気まぐれや好奇心をはるかに超えた、関係を築きたいっていう予兆だよ。

 

コンテストで優勝できず、手のひら返しをする城田や三木。

そして、遠巻きに、さざ波のように引いていく“その他”

<でも、アイツだけは違った>

 

トマトジュースぶっかけ事件の際、“ひら”が“城田に馬乗りになって、

殴りつけ、止めようとした三木につっかかり、止められても止められても、半狂乱で向かっていく“ひら”のシーンが、ここで登場しました。

 

“ひら”の人が変わったような狂暴な姿に、一番驚いていたのは、“きよい”だったのね。

 

目がいっちゃってる“ひら”を見て、

宗教にハマる人間ってこんな感じなのか、と考えた“きよい”

 

これ、“ひら”が「尼さんになりたい」と口に出す前だったんだから、ホント、“ひら”の思考パターンを理解できる感性の持ち主だということがわかります(笑)

 

“ひら”との関係に、ちょうどいい名前を付けられなかったけれど、その心地よさは、知らず知らず、“ひら”を認め、“ひら”を欲していたのね。

 

欲するって、やっぱ、そういう欲求が潜在的になきゃ、手なんか差し出さないよね。

そして ここの、正視できない、“きよい”の高速まばたきに 2万点!!(拍手)

 

<“ひら”がいたから、俺は澱んだ空気の中でも、前を向こうと思えた>

 

第3話の、“ひら”の言葉と完全呼応するこの言葉!!

<“きよい”がいるから、澱んだ空気の中でも、前を向こうと思う。>

 

ああ、もうこのシンクロは、完璧、恋のチカラ。

 

 

そして、あの卒業式。

 

予想どおり、アイツはここに来た。

この笑顔・・・ここまでは予定どおり。

 

でも、そのあとがいけない。。。

常に目の前のことにいっぱいいっぱいで、ノープランな二人。。(苦笑)

 

投げやりに帰ろうとすると、一応、ひきとめてはくれた。

 

「おまえさ、俺になんかいうことないの?」

<最大限、譲歩してきいてやったのに、黙りこくっている>

 

<最後かもしれないんだぞ・・おまえは俺が好きなんだろう?>

「最後かもしれない」を一番恐れていたのは、“きよい”

 

気づいたら、手から鞄がすりぬけてた。

 

それが合図みたいに・・・“ひら”の頬に手を添えて、どこにも逃がさないように押さえつけて、力任せなキス。慣れてなくて、酸欠起こしかけるくらい、夢中だったんでしょ?

 

<パニックになりそうだった>

 

「じゃ、またな」

立ち去るというより、逃げ出すに近いような動き。

それも、唇に触れながら・・・。


 

<ファーストキスだった。きっとこれから一生、なにかにつけて思い出す“はじめてのキス”を、勢いで、あんな奴に・・・>

ここね、あんな奴と・・・じゃなくて、 あんな奴に・・・なのがいいと思っておるのです。

更に私は勝手に、「捧げちゃった」に続けてるけど・・・(笑)
 

だって、実際、“きよい”の口から直接きく、「ファーストキス」という衝撃。

そういえば、私は、高3より前の“きよい”をよく知らないんだな。

まさか、キス童貞で、ほかは全部経験済みとか、昔の遊女みたいなことは言わないよね。

 

ん? 今まで、私、“きよい”のことを《ストレート》だと思いこんでたけど、なんか違和感が生じてきたかも。

なんだろう、この小骨。。。

 

<今、俺がアイツのことを、考えてるなんて、想像もしていないだろう。ある意味、“ひら”こそが自分勝手な“俺様”だった。しかも、それに気づいていない> 

ああそれ、私も、それをなんとなく、ずっと感じてたの!!

 

<いつだって、あいつは、俺の気持ちなど知ろうともしない。>

う~ん、それはお互い様だ、と言われるかもしれないけれど、“ひら”から言ってほしかったんでしょ?

唇の内側を噛んで、泣くの、我慢してる!

ああ、私の中の、“きよい”の、意地っ張りな可憐度が激増してきてる。

 

 

卒業後、いくら、“ひら”からの連絡を待っていても音沙汰なし。

電話をかければ、番号は変わっている。

<卒業ごときで、自分を追うのをやめるとは思えなかった。あんな唯一無二みたいな目で俺を見つめていたくせに>

 

だけど、“ひら”の家に行って、確かめるのは怖かったのね。

誰かに電話番号を聞くなんて、絶対したくない。

わかりみが強すぎる。

 

出入りするようになった小劇団の演出家の弟の彼氏の話になり、苗字と写真から、それが“ひら”のことだと、例の芝居の前に、知っていたとはね。

 

久しぶりに見た“ひら”は、笑っていた。

最初は驚き、信じられない思いでいたのに、傍らの“こやま弟”を見て・・・ぎりぎりと奥歯をかみしめた。

<こんな男のために、俺との連絡を断つなんて>

精一杯のマウントが、おかしみしか誘わん(笑)

 

結構、かっこいい、とか、独特の雰囲気があると褒める団員に、内心「(お前に“ひら”のなにがわかるんだよ!)」と毒づく“きよい”

もう、ここから先は、密かに、みんな敵認定!!(笑)
 今の“きよい”の心の影には、マシンガンが見えるはず(笑)

 

弟を心配し、その彼氏のことが気になる演出家“こやま兄”に「会ってみればいいじゃないですか、舞台に招待するとか言って・・・」と入れ知恵する“きよい”

 

劇団員たちも「会ってみたい」と、その案に賛成する。

 

あの日、“ひら”を呼び寄せたのは、“きよい”だった、ということに、まず驚いたわ~。

 

スタンバイしている“きよい”

<心臓が爆発しそうにうるさい。ひざの上で握りしめた手が細かく震えている。>

 

がらにもない。

ど緊張なのは、芝居を前にしてるからじゃなかった。

 

しかも、これは、“きよい”に気づいた時に、“ひら”が心の中で呟いた言葉だと思っていたけれど、実は、すでに、先に“きよい”が想っていた言葉で・・・。

ちゃんとシンクロしてたこともだけど、“きよい”が先だったのがなぜか嬉しい。

 

<俺は、この顔が見たかった>

 

他の人間に、“ひら”の熱が上がったことなんて、わかるわけない。

けど、“きよい”にはわかる。

自分もそうだからでしょ?

 

打ち上げに誘えば、「うん」と二つ返事。

<勝った!小山さんの弟には悪いが、諦めてもらうしかない>

 

ここまでは順調だったのに・・・

“ひら”は、“こやま弟”と帰っていった。

二人で誕生日をお祝いするんだとさ、と聞かされる。

 

<俺よりもあんな男を選んだのか、あんな目で自分を見つめていたくせに>

 

しばらくして・・・

 

それなのに、またもや、嬉々として、自分の前に姿をみせはじめた“ひら”に対して感じたのは、

最初は、なんで?という混乱と、やっぱりという安堵と嬉しさ。

 

“こやま弟”なしで呼んだ打ち上げで、“ひら”をわざと放置プレイしてやった。

ちょっとしたこどもっぽい仕返し。

 

だけど、自分に気がある先輩俳優“いるまさん”に、“ひら”とのことを邪推されそうになり、

「聞く話だと、好きなやつに、キレイだ、キレイだってストーカーして、写真撮りまくって、友達もいないきもい奴・・・」

そんな風に、貶めるようなことを言ったのは、天の邪鬼な面が顔を出しただけ?

 

このことが、まわりまわって、誰かさんの耳に届けばいい。失望し、見限ってくれればいいっていう牽制の気持ちはなかったの?

 

「でも、打ち上げには誘うんだ」

大人をなめちゃいかんぜよ。(笑)

ここで、うまく反応できず、無防備をさらけ出しちゃう“きよい”が好き。

抱きしめてあげたいほど、好き!

 

「好きだってうまく言えないなら、俺で練習する?」

「またまた、やめてくださいよ」

 

ここ、腿に乗せられた“いるまさん”の手を両手を使って(全力)阻止してたのね。🤭

悪いわね、諦めて、入間氏!

 

<違う! 全然違う! こいつに、見つめられても触られても、全然、胸は高鳴らない>

おめでとう!

なんにせよ、“ひら”との歴然とした違いをはっきり自覚できたのはいいことです。

 

<俺が欲しいのは・・・・>

 

さっきからずっと、天井をむいて、手を丸めてのぞき込んでいたのは、ファインダーのつもり?

 

 

集中したいのに、集中できない苛立ち。。。

そして、また、もう一つ、呼び覚まされる高校時代の思い出。

 

新学期の朝、周囲に人がいるところを見ると、実は遅れていたわけじゃなかった“きよい”

(そういえば、教室に入ってきたとき、「寝坊しました」じゃなく「寝てました」って言ってたっけ。)

 

汚い用水路に浮かぶアヒルのおもちゃが気になって、目をこらす。

<なんだか自分みたいだと思った。望まぬ場所に連れてこられ、なじめず、どこかに仲間がいるんじゃないか。いるわけないのに>

“きよい”も、アヒル隊長を自分に見立てていたなんて、思わなかったなぁ。

 

反対側で写真に撮っている“ひら”

「きもい・・」

 

そりゃ、あのアヒル隊長が、“ひら”の部屋にいるのを見たら、思わず手に取っちゃうでしょ。

 

これが、“ひら”も知らない本当の出会い。。。

 

<忘れられるわけない、こんな奴、俺は“ひら”のことが・・・>

 

「好きだ、どうしようもないくらいに」

 

演出の“こやま兄”から、「そう! その気持ちが恋なんだよ」とOKをもらう。

 ほんとにいいのか?演出家の小山センセー。。🤭

 

<なにが、恋だ!>


どんなに苛立ちが募っても、恋に翻弄されていようとも、ひとたび練習着を脱ぎ捨てれば、隠せない浮き出た腹筋(笑)

こんなに胸板も厚みがあって、肩もがっちりしてるのに・・・

 

もう一度会いたい

二度と会いたくない

苛立てば苛立つほど、すべてのパーツが不安定に、揺れ動いて見える!

 

“ひら”の瞳に敵うものなんてないって、ちゃんとわかってる。

 

気づけば 電話かけちゃうし、

ワンギリしちゃうし・・・(笑)

折り返しを期待すると、ちゃんとかかってきた。

 

「間違えてかけた」

ふふふ・・・(* ̄▽ ̄)フフフッ♪

 

「まぁ、ちょうどいいや。セリフの練習しに、おまえんち、行っていい?」

 

なにが、まぁ、ちょうどいいや、だ!!(笑)

 

でも、上出来!!

よく言えました 合格

 

 

【5話の“ひら”】

 

具合が悪かった“こやまくん”を病院に連れて行き、自宅で休ませたのかな。

少し休んだら、わりと回復したみたい。

“ひら”の家で、たくさんの、“きよい”の写真を見てしまい、

“ひら”と“きよい”の間には、表面的に見えるもの以上のものがある、と気づいた“こやまくん”

 

はちみつ生姜をあげたり、「顔色よくなってよかった」って言ったり、これはこれで、罪作りな“ひら”

 

とうとう、“ひら”の服を握りしめ、

「今日、泊ってもいいかな?」と関係をすすめようとする。

 

「今日は・・・」

そりゃ、“きよい”が来るからね。

 

ピンポーン。

Just Timing!!

玄関に向かおうとする“ひら”を、「待って、行かないで」と引き留める“こやまくん”

 

家の外の、せっかちさんは、チャイム2回が限度です。

勝手しったるなんとやら・・・で、門をあけて入ってきてます。

 

小山「好きだ」

振り向きざま、強い力で抱きしめられる。

その姿を“きよい”に目撃されたと知るや、

“こやまくん”を自分の身体から引きはがし、押しのける。

ここの拒絶が、それ以上でも以下でもなく、平良一成の全てでしょう。

 

慌てて、追いかけ、門扉で追いつき、いつものごとく、腕をつかむ。

必死で「違う」と言っても、「なんだよ!! もう、どうでもいいって言ったよな!じゃあな」と冷たく返され、失意で動けなくなる“ひら”

 

“きよい”の口調に、今までになかった強さを感じたからだよね。

 

“ひら”には、100%“きよい”しか見えてないのに。。

 

その後、縁側で、呆然と膝をかかえて座り込む“ひら”に、

「ごめん、好きになって」と謝る“こやまくん”

「・・・・・・」

 

「俺、平良を困らせてる、でも、俺、平良が好きだ」

 

そう言って、手を頬に添える彼を見て、なんで俺なんか・・・って悲しそうな“ひら”

 

“こやまくん”は、“ひら”を庇護したいタイプ。

でなきゃ、この手は出ないと思う。

 

それでも、その手をさりげなく、でもはっきりとよけた。。

 

「俺じゃだめなのか」

 

小山の、真剣な告白を聞き、その想いがわかる“ひら”は、写真部をやめると言い出す。

 

「付き合ってほしいままとは言わない。今以上のことは求めない」

「だめだよ」

「なんで?」

 

「こんなの辛くないはずがないだろう。いくら俺がバカでも、それぐらいわかるよ」

 

とっくに気づいていたくせに、平良の口から、直接「清居奏」を好きだ、と聞いたことがなかったからか、確かめる“こやまくん”

長い逡巡の末に頷く“ひら”

 

諦めきれない“こやまくん”

一縷の望みは、平良を前にしたときの、清居の態度が彼を好きなように見えないこと。

 

「昔からそう。俺はそんな清居が好きだったんだ」

この時の“ひら”は、ほんの少しだけ前に進み出て、“きよい”を護(まも)る位置で発言してるように思えます。

 

「わかんないよ、なんで・・・そんな奴のどこが好きなんだよ?」

「ごめん、説明できない」

 

淡々と対峙していた“ひら”が見せた、きっぱりとした意思。

万民にはなかなか理解しがたい部分を含む関係性で、ある意味、“きよい”本人にすら伝わるかどうか定かではない「心の聖域」

 

それに対し、“こやまくん”の言葉には、好きな理由を問うているようで、実質、どこか見返りがない恋を否定しているような響きがあります。

「俺じゃだめなのか」にくるんだ自身のエゴにも気づいているんでしょう。


だから、“こやまくん”は、自分をいやな奴だと言う。

「そんなことないよ、小山はいいやつだよ」

当然、“ひら”はそう否定する。

 「やめろよ」

やめてくれよ 惨めすぎる

 

「理由なんてないけど好きって、一番強い。俺もその気持ちわかる」

 

立ち上がり、荷物を持った“こやまくん”が、最後に、「さよなら、平良・・」って言い残し、

“ひら”の家を立ち去っていく。

 

さよなら・・なんだね。

“ひら”のために、区切りのさよならを言ってあげられる人なんだね。

 

ひとりになり、 “きよい”の写真を見てはいるけれど、

 

思いは、乱れるばかり。

 

<今までどおりでいたい。けど、そんな都合のいいことはできない。もう、元の場所には戻れない>

 

退路を断つことで、開ける道もあるね。

 

 

★第5話の雑感★

たしかに、“きよい”自身の心の声で、その折々の状況や気持ちを聞くと、ああ、(この時は)まだ、こんな風に思っていたのか、とか、いやいや、行動と言葉が伴ってないじゃん(ニヤリ)とか、いろいろ突っ込みながら視ちゃうんですよね、この回。

 

1~4話までの間で、想像どおりだった部分と、そうでない部分。

お約束どおりというか、「もう、十分好きじゃん」な状況にも関わらず、認めてない部分もあるので、イケズな私としてはちょっと物足りない気もしないでもないですけど(笑)、もしかしたら、描いてない部分に合わせた省略などもあるのかな?

 

そういえば、この曲、「清居奏のテーマ」なんですけど、

 

私が、彼を、キングと見ることができないのは、この、繊細な旋律のせいかもしれないです。

 

私、清居奏という人間のこと、強気な策士みたいに振舞うくせに、実は行き当たりばったりで(笑)、ずるさがないところが好きなんです。

意地っ張りで、素直になれない、“愛してちゃん”なところがとっても愛らしい“きよい”ばかり、目で追ってしまいます。

 

恋に焦がれて鳴く蝉よりも鳴かぬ蛍が身を焦がす  ベベンベン♪

 

心の中では、なんとも饒舌な蝉(たち)ですが、肝心なところまで詰められてないので、心の声もぶつ切りです(笑)

 

青春は短いけれど、蝉の一生よりは長いですからね。

ましてや、蛍のままではいられないでしょう。

 

あとですね、後半で、こやまくんに対して、ちょっとキツイ表現になってしまってますね。

 

実は、ずっと、私、少なくとも彼は、受けじゃないような気がしてたんですよね。

平良の頬に手を当てたのを見た時も、そんなふうに思えたんです。

イニシアチブを取っていたい人に思えて・・・。
 

ただ、いろいろ考えてるうちに、揺らいでいます。

 

主体的な恋愛に、エゴはつきもの。

それは、優しい人でも、冷たい人でも、関係ない。

小山くんのエゴは、人として、当然のエゴ。

小山くんは、平良にだけじゃなく、基本、他人に対して「いい人」がベースにある人。

言い換えれば、常に「メンタル優等生」だったのかもしれない。

 

“こやまくん”については、もうちょっと考えてみたい気がします。

 

★【美しい彼 最終回】に続く ★