今まで、秘められてきた話が、明らかになっていきます。
結構、ガチな感じなので、もしかして、おふざけが・・・足りないかも?
( ´∀` )
いや、誰も求めてないですよね。
とにかく、極端に狭いところの人間関係が、複雑に入り組んでいるので、頭の中で、相関図を描きながら、クリアにしていったほうがよさそうです。
で、いつものご注意をば・・・。
本サイトは、異性愛だろうと同性愛だろうと「どーんとこい!」でして、ある一部の性的指向を称賛するものではありませんが(笑)、若干、作品選定において、バランスは欠いております。
誰かにとっては不適切なテーマ、扇情的な言葉や画像を含むかもしれません。ごめんなさいです🙏💦💦
いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。
『Until We Meet Again』
~運命の赤い糸~ 2019年(タイ)全17話
WinTeam focus version
【#16-1】
過去パート <18年前>
病院の廊下で、落ち着かない様子で椅子に腰かけている男性。
廊下にまで、女性のいきむ声と、励ます助産師さんの声が聞こえてきています。
分娩室前の光景です。
今まさに、分娩台の上で、出産しようとしている女性。
「いきんで」
「もう、見えてますよ」
渾身の力で出産した直後、男の子ですよ、と連れてこられても、視点を合わせる体力も残ってません。
それでも、ようやく会えた、わが子の顔を見て、微笑むママ。
廊下にいた男性に、「Kard Triwinijさんですよね?」と問いかける看護師さん。
パパ「はい」
看護師「男の子ですよ」
すぐさま、近くに向けられて、ちょっとビビってるパパ。🤭
看護師「体重は、3000グラムです。とっても健康な赤ちゃんです」
パパ「触っても?」
看護師「もちろんです」
感無量で、そっと、髪の毛に触れるパパ。
看護師「お名前はどうされます?」
少し考えたパパ、
「Pharmです、P, H, A, R, M Pharmです」と答え、笑顔を見せる。
看護師「はい。では、母乳育児のために、お母さんのところに連れていきますね」
はじめての子の誕生に、手を握りしめるパパ。
******************
オープニングは・・・
Boy Sompob (บอย สมภพ) - Pop Peua Jaak...Rak Peua Laa (พบเพื่อจาก...รักเพื่อลา)
******************
~待ち合わせのレストラン~
伯父さんを前に、緊張気味のPharm。
一方、少し目をほそめて、Pharmを見ているSinのパパです。
そんな二人を、Sinが黙って見合っています。
Sinのパパを演じてる俳優さん、P’TomことPhollawat Manuprasertさん、渋いですよね~♡
このあと『My Gear and Your gown』のPaiのパパで見かけまして、去年、Winたんのパパ役@『Devil’s Sister』をざっと見したときには、年長者が知ってる人だらけでちょっと笑った、とかいろいろ思い出したりしますが、コンスタントにYシリーズにも出られているので、ありがたい。
Deanのパパを演じてる、Kobさん、Songsit Rungnopakunsiさんも、『KinnPorsche』のあとで歌手だと知ったんですけど(失礼!)、BOCのイベント上でかっこよかったですし、壮年俳優さんも実は見どころ。v(*´∀`*)v
Sin「父さん、一体、いつまで、Pharmを見つめてるつもり?」
Sinが助け舟を出します。
パパ「ほとんど10年くらい、この子に会ってなかったんだぞ。見たらだめなのか?」
そういって、やさしくPharmを見つめるSinパパ。
Pharm「あ~・・その、おじさんは・・」
名前が分からず、なんといって呼べばいいのか、戸惑っているPharm。
パパ「Kritおじさんと呼べばいい」
やっと、Kritだと名乗ってくれました。(笑)
Krit Ariyasukul、つまり、Korn、Krit、Kard の三兄弟の次男。
末息子の息子Kardが、Pharmの父ということになります。
このときも、お兄ちゃん思いの可愛い少年だったよね。
Krit「ん、君は、どうやら、お母さん似だな。Kardの面影は全くないようだ」
父方の親戚から、父親に似ていないと言われるのは、ちょっと複雑な気分でしょうが、お母さんのことを知っている・・っていうのが、唯一、ほっと出来た感じ?
Krit「緊張しなくてもいい。私は、捕って食ったりせんよ。お祖父さんに会う前に、少し、お互いについて知っておいたほうがいいと思うんだ」
神妙な顔をして頷くPharm。
Krit「最後に、君に会ったのは・・・君の父親の葬式の時だったな。」
Pharm「うちの父の葬儀にいらしたんですか?」
Krit「当然だよ。私の弟だからね。お前のお祖父さんも一緒に行ったんだよ。我々がそこに行った時、君はどこかに行ってしまっていたようだった。それで、話ができなかったんだ」
Pharm「それは、残念でした・・。うちの母は、父方の家族について、何も話してくれませんでした。知りたいとは思ってましたが、あえて聞いたりしませんでした」
小さく頷くKrit。
Krit「無理もない。君の父親は、お祖父さんを嫌っていたからね。意志が強く、自尊心も高かった。結婚した時、君のお母さんの名字を使うことを選んだくらいだからね。たいした奴だよ」
意味がよくわからないPharm。
Pharm「どうして、父は、そんなにお祖父さんのことを嫌ったんでしょうか?」
言葉を選ぶKrit。
Krit「お祖父さんのせいで、Kardは最も尊敬する人を失くしてしまったからだよ」
Kornの名前を出さないようにしているKritの説明だと、人間関係がわかりにくいよね。
話をかえてみるPharm。
Krit「母から聞いたんですけど・・・伯父さんが僕の名付け親だそうですね」
私がか?・・と、不思議そうなKrit。
Pharm「はい。Pharmとは、「強さ」を意味しているとか・・。そして、僕の弟のPhoomは「大地」という意味ですよね。」
しばらく考えていたKrit。
Krit「思い出したよ。確かに、Phoomの名前は私が名づけた。Pharmの名前についてだが、それは、別の伯父が選んだ名前だよ」
Sin「別の伯父?」
ずっと黙って聞いていたSinが、口を挟みます。
Sin「父さんに、他にも兄弟がいたの?」
Krit「そうだ」
Sin「今まで一度だって、その人について触れたことなんてなかったよね?せめて、俺たちに会わせてくれるべきなんじゃないの?」
ちらりと、Pharmを見るSin。
Pharmも含めて・・という意味ですね。
Krit「すでに亡くなっているんだよ」
驚くPharm。
Krit「ずっと若い時に、亡くなったんだ」
言葉が重くなるKrit。
Krit「もう、私には、兄弟は一人も残っていない」
自分の父親のことも含んでの話だとわかり、思いもかけない話の展開に、言葉を失うPharm。
Krit「さぁ、食べよう」
食事の前に、なんだか、重い話になってしまいました。
Krit「他に、なにか欲しいものはあるかな?」
Pharm「いえ、ありません」
過去パート
~Kornの部屋~
飴細工を手に持ち、微笑んでいるKorn。
こんな可愛いの、いまだとあまり見かけないのかな。
ลูกอม
KritとKardは、勉強中の様子。
飴を見ながらニヤつく兄ちゃん、ちょっとどうなの?(笑)
Krit「それ、なに?」
そりゃ、くいつきますよね~( ´艸`)
Korn「飴細工だよ」
宿題を放り出したKardが、Kornに近寄ると、「これ、兄さん、食べるつもり? もし食べないなら、僕が食べてもいい?」と、食べる気満々。
Korn「いや、お前にはやらない」
即答!
Kard「返事する前に、少しくらい考えないの?」
拗ね方が可愛いKardくん。。。
Krit「Kard、お前、食い意地が張ってるな」
Korn「この飴は、俺の大切な人からもらったものなんだよ」
Kardに渡せない理由を話すKorn。
それを聞き、したり顔のKrit。
Kard「誰なの?」
ちらっと、Kardを見るKorn。
Korn「教えない・・」
またまた、拗ねるKard、可愛い。
Krit「秘密にするの?」
言えるわけがない、と首を横に振るKornに、頷くKrit。
Korn「お前たち、宿題にどれだけかかってるんだ?」
Kard「やりたくないんだもん。自分の名前の由来を見つけなきゃならないんだけど、うちらの名前を見てよ、みんな、Kから始まってる。僕たちの名前は似たりよったりじゃん。なんか、恥ずかしいよ」
ああ、ファミリーネームのAriyasakulについてじゃなくて、自分たちの名前のことだったのね。
3兄弟のKorn、Krit、Kardは、ニックネームかと思ってたんだけど、ファーストネームだったのかな?
また、くだらないことで悩んで・・・と、首を振るKorn。
ここは、ちい兄ちゃんの出番です。
Krit「なんでだ?俺はいいと思うぞ。ほかの人からすれば、俺たちが兄弟だって、一発でわかるじゃないか」
Kard「全然、かっこよくないよ。もし、僕に子供が生まれたら、その子の名前は、絶対、Kでは始めないよ」
Krit「今にみてろ。お前に子供が生まれた時には、俺が名付け親になってやるよ」
Kard「どういうのにするの?僕の子供には、名前にKはつけないんだよ」
だまって聞いていたKornが、「Pharm」と一言。
注目するKritとKard。
Krit「Pharm・・」
Kard「Pharm?」
うん、と頷くKorn。
Korn「Pharmは、“強さ”を意味するんだ。お前の子供は、困難に打ち勝つ強さを身に着けるだろう。息子にPharmと名付けたらな・・」
Krit「兄さん、どうして、その名前にしたの? おい、Kard、お前、息子を二人持たなきゃならないぞ。俺がもう一人の子に名付けてやるからな。お前、Pharmってつけるんだよな。Pharmは、Pで始まるだろ・・・。Phoomってのはどうだ? いいだろ?PhoomとPharmなら、響きも似てるし・・・それに、1音のところもな・・」
Kard「また、それ? なんでだよ・・」
うんざり顔のKard。
Kard「もし、息子が生まれても、その二つの名前だけは絶対ないって保障するよ」
二人の兄を指さすKard。
Korn「なぜだ?」
Krit「なんでだよ! 俺たちの言うことを聞かない気か? なんでだ?」
ベッドから降りたKritを見ながら、「なにするつもり? やめてよ」と、身構えるKard。
Krit「なんでだ? お前、俺たちに名前をつけさせるか、それとも、つけさせない気か?」
ふざけて、馬乗りになるちい兄ちゃん(笑)
Kard「兄さん、弟をいじめないでよ。押さえつけないで~」
Krit「この二つの名前を選ぶのか、どうするんだ?」
Kardを、二人がかりで押さえつける悪いお兄ちゃんたちです。
いくつになっても、仲のいい三兄弟。。。
ひとしきり、ふざけたあと、課題に戻るKritとKard。
そして、再び、飴細工を見つめるKorn。
Pharm=困難に打ち勝つ強さ
自分に足りないものがわかっていて、それを真っ先に思い浮かべたKornに、😿。。
引き続き、過去パートですが、19年前です。
過去パート 19年前
病室で、生まれたばかりのPharmを見つめるパパ(Kard)とママ。
その様子を、じっと、扉の窓から見ているKornたちの父。
ちゃんと、親心のある人でよかった。
ため息をつき、そっと病室から離れると、Kritがやってくる。
Krit「父さん、どうして、中に入らないんだ?」
パパ「あいつは、うちの名字さえ、名乗らないんだぞ」
Krit「・・・父さん」
パパ「Kardが、私に会いたがるとは思えん」
帰りかけて、ふと、ポケットから、赤い小袋を取り出すパパ。
パパ「これをPharmに渡してやってくれ。お前からだ、と言うんだぞ」
歩き出すパパの背中に、「Pharmって名前を選んだのは、Korn兄さんなんだ」と告げるKrit。
Krit「当時・・・俺と、P’Kornと、Kardの三人で、そんな話をしたことがあって・・・。兄さんが、もし、Kardに息子が生まれたら、Pharmという名前を望んだんだ。Pharmは・・・困難に打ち勝つ強さを意味してるそうだ」
何とも言えないような顔で、うつむき、
そのまま、小さく頷くと、歩きはじめるパパ。
お守りのような赤い小袋を手に、父親を見送るKrit。
現代パート
~Sinの車内~
Ariyasakul家の屋敷に向かう車の中。
おそらく、さきほどの過去パートは、Kritの記憶ね。
考え込むKritと、緊張がとけないPharm。
メッセージの着信に気づき、スマホを取り出すと、Deanからのメッセージが1通。
Dean:今、どこにいる?
Pharm:P’Sinの家に向かってます
Dean:そこで待ってるんだ。俺も、すぐにそっちに向かう。
タイミング的に、Sornの店で、話をした直後って感じでしょうか。
おそらく、Sornから、Sinの家の場所を聞いたんでしょう。
その時、「ついたよ」と声をかけるSin。
返信せず、スマホを置くPharm。
屋敷に到着した一行。
Krit「(Sinに)お前は、Pharmを連れて、先に入っていなさい」
ひとり残って、険しい顔になるKrit。
~家の中~
Sinに案内されて、屋敷の中に入るPharm。
Sin「お祖父さんは、家の裏手で過ごしてることが多いんだ。たぶん、今ころは寝てるんじゃないかな。先に、家の中を見ているといいよ。そっちに、お祖父さんの書斎と蔵書の部屋がある。なにか読みたいものがあれば、見ていてもいいよ」
Pharm「はい」
連絡があり、文面を確認すると、
「すぐ戻るよ」と部屋を出て行ったSinと離れ、家の中をゆっくりと見回すPharm。
そして、なにかに導かれるように、
地下室へと続く螺旋階段に降りていく。。
~広間~
電話をしているSin。
Sin「わかったはい・・」
おそらく相手は、Deanでしょう。
たぶん、これ、Pharmのママがタイに到着したっていう連絡か、と思われます。
電話が切れたところに、Kritがやってくる。
Krit「Pharmはどこにいる?」
一人でいるSinを見て、訊ねるKrit。
Sin「下にいるよ」
ちょうどいい機会だとばかりに、Kritに話しかけるSin。
Sin「父さん。父さんのお兄さんの名前はなんていうの?」
Krit「なぜ、そんなことを聞く?」
Sin「知りたいんだよ。父さんの子供の名前は、みんな、Sから始まるだろ。Pharmの家は、Pから始まってる。Kardおじさんの名前もKで始まってる。それで、伯父さんの名前に興味が出たんだよ」
Krit「しつこいやつだな。まだ、諦めてなかったのか?」
Sinが、父親の部下に頼んで、Kornのことを探らせていたのを知ってるということです。
じっと、父親を見つめるSin。
Krit「Kornだ。 お前の伯父さんの名前は、Kornだ」
とうとう、Kornの名を口にしたKrit。
Deanの言葉を思い出しているSin。
~回想 #9~
Dean「今となっては、あの日、自分自身で銃を撃ったKornのことを、自分の前世だと確信しているんだ」
自分の中で、いろいろと事実を整理するSin。
(回想おわり)
Sin「それで、 伯父さんの死因はなんだったの?」
Krit「なぜ、そんなことをしりたがる?」
Sin「彼は自殺したんだよね?」
そこまで知ってるのか、と逆にたじろぐKrit。
Sin「どうして、父さんは、そのことを隠そうとするの?」
Kornの死因のみならず、その存在を、家族にも、公的にもひた隠しにしてきたKrit。
~回想~
調査結果をSinに渡すKritの部下。
部下「Intouchについてのみです。もう一名の人物についての情報は見つけ出せませんでした。」
警察上層部のコネを使ってるのに、この国の人物照会でヒットしないなどということが信じられないSin。
Sin「なぜだ?」
部下「わかったのは、彼の死因のみです。その詳細や写真などは、何者かの手によって閲覧禁止になっています」
Sin「は? それって誰(の権限)? その人の名前を教えてよ」
部下「申し上げられません。では、失礼します」
不思議に思うSin。
そして、その時、そのやりとりをKritは聞いていたのね。
Sin「父さんの名前を使ったのに、その情報にたどり着けないなんて・・・そんなことって・・」
(回想終わり)
Krit「私は、何も隠そうとなどしていない。私だって、お前がなぜ、あの二人の名前を知ったのか、知りたいくらいだ」
Sin「俺は・・・」
Krit「私は、お前とSornに幸せになってほしいんだ。この問題について、何も心配などする必要はないんだぞ」
SinとSornがオープンなのは、本人の周囲だけじゃなく、家族公認ということです。
Kritは、Sinたちがこのことを知り、ショックを受けてしまうことも心配してたのね。
Krit「KornとIntouch・・・二人は恋人同士だった。お前とSornのようにな。」
そのことは、すでに、Sinもわかっています。
Krit「同性愛だよ。親父は、二人の交際を禁じ、それが彼らを自殺へと追いやったんだ。私は、お前に、祖父を嫌ってほしくないんだ」
ため息をつくSin。
Sin「どうして、俺がお祖父さんを嫌ったりするんだよ」
★【#16-1】の雑感 ★
改めて、追ってみると、本当に、この物語はよく考えられているなぁ・・・というか、入り組んだパズルのような物語だと思います。
当然、メインのDeanPharm/KornIntouchから、派生している相関図ではあるものの、SinがPharmのいとこだったという関係性が最終段階で明らかになったことはもとより、実際は、現代のSinとSornが男性同士のカップルであった意味、そして、オープンな関係性を築いていた意味が、ここにつながっていたんだ・・ということのほうが、おったまげですわ。
そして、今までは、ちらっと映る以外、会話の中で登場するだけだったPharmの父親Kardさんですが、ある意味、KornIntouchの事件が、Ariyasakul家に与えた影響の大きさを語るキーパーソンですよね。
いままで、外されていた一つの歯車が嚙み合わさることで、次の歯車も動き出します。
★#16-2に続く★