4ブロックめです。 

最初のほうを読んでない方は、下のリンクから、遡ってくださいね。

 

まだ、大丈夫! ← 何が?

勝手に、心の準備を始めてまする。

 

なお、本サイトは、異性愛だろうと同性愛だろうと「どーんとこい!」でして、ある一部の性的指向を称賛するものではありませんが(笑)、若干、作品選定において、バランスは欠いております。

誰かにとっては不適切なテーマ、扇情的な言葉や画像を含むかもしれません。ごめんなさいです🙏💦💦

いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。お願い

 

6分割しています。

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【Ep.09】 (1/6) 

【Ep.09】 (2/6) 

【Ep.09】 (3/6) 

 

 

『Lovely Writer』

นับสิบจะจูบ

【Ep.09】 (4/6)

 

 

撮影現場

演出捕「『Bad Engineer The Series』シーン9/10 カット1 テイク1」

SibとAoey、二人、対峙して、スタンバイしてます。

カチンコが鳴らされ、「アクション!」で、スタートしました。

 

《劇中劇》

 

自分に背を向け、離れようとするNamcha(Aoey)の腕を掴み、振り向かせるKin(Nubsib)。

Kin(Nubsib)「止められないのか? こんなふうにするのを止められないのか?」

Namcha(Aoey)「でも・・・僕は・・・」
困ったふうに、言いよどむNamcha(Aoey)。
Kinn「俺は、やめろと言ってるんだ!まだ、わからないのか?」
Namcha「わかってます」
Kin「わかってるって何をだ?」
Namcha「僕がわかったのは・・・僕が・・すべきじゃ・・んもう!」
急に、大きな声をあげて、Kinnから離れるNamcha。
Namcha「P’Kinは、一体、僕にどうしろと? もうこれ以上、こんなの嫌です!P’はただの僕の先輩なのに、どうして、僕の事、困らせるんですか?」
今まで抑えていた感情を爆発させるNamcha。
もう一度、Namchaの腕を掴み、引き寄せるKin。
Kin「まだ、わからないのか?」
Namcha「・・・・・・」
Kin「まだ、わかってないようだな、お前が俺だけのものだ」

Namchaの頬に手を添えるKin。

 
お前を愛してる、のセリフがなかなか言えないSib。
 
Kin「お前を・・お前を・・」

ここまで、同じようなセリフを、手を変え、品を変え、時を変え、場所を変え・・・「悪い工学部さん」たちも大変ですね。(笑)


監督が、モニターを見ながら、ギリギリまで粘って待っている。
 
Kin「お前を・・お前を・・」
 
監督「カット!!!」
台本を握りしめ、立ち上がるほど、結構、不機嫌。

ちょっとビビるGene。

いや、その前に、Gene、どうした?(笑)
その冷えピタは・・・結構、主張が激しくないか?
 

監督が、二人に近づき、注意を始めると同時に、スタッフたちも近づいてきて、ささっとメイクを整えたり、お水を渡したり・・。

監督「ちょと! “お前を愛してる”っていう時に、もっと感情込めなさい!これで、どうやって視聴者が興奮できるっていうのよ? え?!」

Sib「・・・はい」

そうそう、現場で怒らない監督なんて、嘘だから(笑)

監督「あなた、本当によくやってるけど、このシーンは本当に失敗できないのよ。ここは、ドラマの山場なんですからね。わかってる?」

その様子を、じ~っと見つめ、そっと視線を外すGene。
わかってても、見てられないのよね。

監督「あなたは、KinがNmachaを愛してるって、心から信じないとだめなのよ。その感情の高まりを、表現するのよ!わかるでしょ、愛よ!」

Sib「・・すみません」
Aoeyも笑顔で頷いてみせる。。

監督「いいわね・・告白シーンの最初からやりましょう」

Kin(Nubsib)が、頬に手を添えるところから、改めて、スタートしますが、どうしても、「I love you」が出てきません。

監督「続けて!!ちょっと、今日は一体、どうしちゃったのよ?? ちゃんと感情込めて、言わないと・・・、もう一度よ!」

また、同じ個所で、何度もつまり、NGを出すSib。

監督「カ~ット!」
Gene「・・・(びく!!)」
監督の怒りが声に込められ、さすがに、見守る周囲の雰囲気も微妙になり始めます。

Sib「すみません。」

見かねたAoeyが、そっと顔を近づけ、「Sib、あなたが本当に愛している人を思い浮かべてみたら?」とアドバイス。

ゆっくりと振り返り、監督の隣に座るGeneに視線を送るSib。
ここ、すっ~と、Sibの背筋が伸びるのね。
 
私は、言葉よりも、こういう部分に、愛を感じてほしいというメッセージだ、と受け取ってしまうのです。


モニターを見ていて、誰よりも早く、視線を感じたGeneも、Sibを見返す。

ここの視線を交わすだけの会話、すごく好き。


でも、すぐに照れて視線外すGeneが、妙に可愛らしく見えるのは、冷えピタのせいでしょうか(笑)

Geneを見て微笑むと、すぐに切り替え、集中するSib。

Sib「はい・・・大丈夫です」

監督「いいの? わかったわ。みんな、演者もスタッフもいい?」
演出捕「・・アクション!」

モニターに映るSibを固唾を飲んで、見守るGene。

 

Kin(Nubsib)「愛してる・・最初からずっと今まで、こんな気持ちを感じたことなんてなかった冗談なんかじゃないんだ!俺は本当にお前を愛してる、お前だけなんだ、Namcha!」

 

集中して見ているGene。

もう、Sibが真剣に挑んでいる演技を見ながら、拳を握ったり、手で押えたり、席を立ったり、そんな表面的な嫉妬を見せたりすることはありません。

監督「カット! いいわ。 ・・・よくがんばったわ」

周囲の緊張がゆるむ中、誰よりも固い表情のまま、心の中だけは、ほっと、胸をなでおろすGene。
作家の立場じゃなく、完全に、恋人の立場で、そこに座ってますね。

助け舟をだしてくれたAoeyに礼を言うSib。
Sib「・・・ありがとな」
Aoey「うん・・気にしないで」

Sibが振り返った先には、よかったな、と目で語りかけるGeneがいました。

 

微かに唇の端をキュっと噛みながら、

視線を外すAoey。

なにか、思惑がありげに見えちゃうじゃないのよ~!おーっ!
 

 

~現場 通路~

撮影の合間に、Tumを探しにきたGene。

女性スタッフに声をかけると、今日は見かけていない、と言われてしまう。


仕方なく、ぶらぶらと歩き始めたところで、後ろから、Aoeyに声をかけられる。

Aoey「暑いですね。そう思いませんか?」
気づいても、振り向くこともできないGene。

Apey「P’Gene、どうかしたんですか? 病気ですか?・・・心配なんです」

平然と話しかけてくるAoeyに、不愉快そうな視線をちらりと送るGene。

Aoey「どうして、そんな顔で僕を見るんですか?メッセージを送っても、返事もくれなかったし・・。P’Gene、まだ、僕のこと、怒ってるんですか?・・・ちょっと、からかっただけなのに・・」

その言葉に、ようやく振り返ったGene。

Gene「からかった、だって?むかっむかっ

 

Geneの剣幕に、気まずい笑みを浮かべるAoey。

Aoey「クスリの件は・・・僕、あの酒に混ぜたりなんかしてません」
Gene「はぁ!!」
Aoey「本当に、あそこでは、何もしなかったんです・・・。だって、P’Geneはいい人だから・・・もし、そんなことをしたら、僕の残りの人生、罪の意識で苦しむことになると思うし・・・。ごめんなさい」

Gene「Aoey、こんな嘘なんか全然、おもしろくないぞ。もし、俺が、警察を呼んでたら、どうなってた!?」

Gene、マジで怒ってます。

Aoey「ごめんなさい」
頭を下げるAoey。

Gene「だから、何に対して、謝ってるんだ?!」

Geneの厳しい口調に、顔色を失くすAoey。


なんとか、感情的になるのを抑えようとするGene。

Gene「もう二度と、他人を騙したりするんじゃないぞ」

Aoey「本当に、そんなつもりじゃなかったんです。自分でも、なぜあんなことをしてしまったのか、わからないです。」


神妙な面持ちのAoeyを見て、ここで、だんだん、ほだされ始めちゃうのがGeneなのよね。

Aoey「あの・・・P’Geneは、僕のこと、嫌いですか?」
Gene「いや・・別に嫌ってはいない。もしお前のことが嫌いなら、こんなふうにわざわざ注意したりすると思うか?」

Aoey「P’Gene、知ってますか? あなたにだけは、嫌われたくないんです」
その言葉に、嘘は感じられず、小さく、うん、と頷くGene。

Gene「だったら、もう二度とこんなことするなよ。わかったな?」
先ほどよりは、ずいぶん、口調も顔つきも、落ち着いてきてます。


Aoey「はい・・・でも、P’Gene、、具合悪いんですか? どうして、家に帰って休まないんですか?」

視線の先は、冷えピタ。。
Geneも、つられて、おでこの上を見ちゃう・・・

こんな可愛いGene、無視できない! 貼る!


Gene、急にしどろもどろ(笑)
Gene「ああ・・・、心配するな。ただ、ちょっと熱が出ただけだから。薬も飲んだし、すぐに良くなるよ」

出ちゃったかぁ~、熱。そっかぁ~、出ちゃったか。

Aoey「心配せずにいられませんよ。P’Gene、顔色もよくないし・・・。Nubsibは、面倒をみてくれないんですか?」

Gene「・・違うよ」

いろいろ、動揺が隠せす、狼狽えるGene。

Aoey「僕に、お世話させてくれればいいのに・・・」
小さく呟くAoeyno目は、少し潤んでいて・・・そして、少しだけ、咎めるようでもあり・・。


敏感に感じ取ったものの、「いや、結構だ」と断るGene。

Aoey「まだ、僕の事、怒ってるんですね? 僕、本当にNubibのこと、好きじゃありません」

あ~、それはなにより。
まず、そこは、クリアにしておかないと。。

Gene「怒ってないよ」

切なそうに、下を向くAoey。


そう、それは、怒り続ける理由すら、Aoeyにはないという、さっきのGeneの言葉の裏返しでもあるから。

Aoey「でも、僕・・・P’Geneのことが本当に好きなんです」

ああ、もし、その言葉がそのまま言葉どおりなら、いろいろな小細工などせず、憧れていたその人に出会えた最初に、その気持ちをまっすぐ伝えていればよかったのにね。。

 

もちろん、それが出来ないから、「拗らせてる人」なんだけど・・。


でも、今は、その言葉が、どこか、開き直っているようにも聞こえてしまうよ。ショボーン

かたや、表情を固くし、Aoeyから視線を外すGene。
わかりやすく、目を泳がせるGeneを見て、ふふ、と口元を緩ませるAoey。

Aoey「また、そんな可愛らしい顔しちゃって・・・。そういうところが、好きなんですよ」

Gene、激しく引きつってます。。。

どーする、俺?

その反応に傷つくAoey。

 

そんなAoeyから、そっと頬に触れられそうになったGeneが「あ・・・もう、失礼させてもらうよ」と、やんわりと拒絶の意志を示す。



受け入れるわけにはいかないGeneにしたら、そういう態度をとるのは当然で・・。

顔に出さないように、貼りついた笑顔でGeneのあとを目で追うAeoy。

涙の滲んだ表情に、微かに、微かに、冷たいものが浮かびはじめているようにさえ、見えてしまうAoey。



ああ、これはこれで不安。

 

 

~撮影現場 通路~

人通りのない通路で、台本に目を通しながら、セリフのチェックに余念のないSib。
そこに、足早に近づいてくるGene。

Gene「(小声で)おい、Sib」
Sib「はい?」

Gene「お前・・・昨日、クスリ飲んでなかったのか?」

あ、今、その話か・・とニヤリとしましたね?

あ、バレたか・・って顔してるくせに、すぐに認めたりしません。

Sib「なんのクスリですか?」

Gene「・・・・・そ、それは・・」
通路を通りかかった人が行ってしまうまで、一旦、口を閉じるGene。


Gene「・・・バイアグラだよ」
周囲を気にしながら、言いにくそうに、一言。

ふふふ、やっぱり、「バイアグァー」は「バイアグァー」なんだね(笑)

くすっと笑いだすSib。

Sib「バイアグラ?なんのバイアグラですか?」
バイアグラに、あれやこれやあるの?(笑)

Gene「なにも知らないふりなんかするなよ! お前、昨日、暑いって言ってたじゃないか!」 
Sib「だって、本当にそうだったんですよ」
Gene「おい、なんで、そんなこと、すんだよ?俺がどれだけ心配したと思うんだ?」

Sib「でも、心配してもらえて、僕は嬉しかったんですよ」
Gee「おい! お前、俺を騙したのか?」
Sib「本当に、騙したりしてません」
・・・と言いつつ、込み上げてくる笑いを抑えきれないSib。

ますます、バカにされてると、ヒートアップするGene。
Gene「なんで、笑ってんだ! 殴るぞ!」

 

Sib「どうぞ、痛くしてください。僕、殴られてみたいです」
頬を差し出し、ぶって、ぶって~!って、なんのプレイよ(笑)

Gene「く・・・くそったれ!」

し~っと、指を立てるSib。

Sib「静かに!でないと、他の誰かに聞かれちゃいますよ」

振り上げた拳を、止めるしかないGene。

Sib「僕、もう、セットに戻らないと・・」

してやったり・・・小首をかしげて、

笑いを我慢しながら、下におりていくSib。

 

これ、好き! でも、ピンとがあってないから、もう一度、どこかでやって!(笑)

その場に、残されたGene。


一体、どこでどうなって、こうなったのか、気持ちが収まらないかのように、結局、その場を離れるしかなくて・・・。(笑)

うん、Geneの勘違いを利用したのは間違いないかもしれないけど、Sibの様子を見る限り、その経緯自体は、そこまで、深刻な話でもなさそうです。
 

 

★【Ep 09】4/6の雑感 ★

Aoeyは、Geneに、自分のことを好きか、嫌いか・・・という表現で突きつけてきていますが、実質、罠をかけてでも、自分を裏切るか、否か、試したいという極端な二択でしか、人間関係を線引きできなくなってしまっているというか、← 最近は、Tiffyという理解者も傍にいてくれるし、そうでもなくなったようですが、おそらく、今までは、そういうことをしてきたのだろう、とMhokの言葉の端々に感じます。

 

大切な人に裏切られ、幼いころからの抑圧により、誇張されてしまったのか、いずれにしても、その歪みに、Aoey自身も苦しんでいるのは確かでしょう。

 

実際、Aoryの「好き」は、恋愛のそれというより、Aoeyの周囲にいる人間の中で、類まれな純粋さをもつGeneだけが、彼の歪みを正せる唯一の人で、そこから、一歩を踏み出せる・・無意識に「絶対的な人」を求めているような気がするんですが、悲しいかな、Geneは定員1名なの。

 

もともと、Tee監督は、そういう歪みも『TharnType』で表現した人なので、二の舞にならなければいいなぁと、Aoeyの危険なキャラクター具合を注視しているんですけど、今回のクスリ騒動は、結果、なにもなかったということになりましたが、やっぱり、セッ〇ス&ドラッグをぶちこんでくるんですよね。

 

まぁ、Geneの勘違いが巻き起こす狂詩曲と思えば、それは、コメディの域だし、Sibの異変と言えば、暑がって色っぽく、ガルルルル~と猛獣の振りをしていたに留まってただけだし。

確かに、面白おかしく書かれていて、楽しかったんです。

 

楽しかったんですけど、よ~く考えてみると、混ぜたと称した人間が申告してきた通り、バイアグァーだと信じるに足るものは何もなくて、実際は、こんな風にして、例え相手がよく知ってる人間であっても、ドラッグを入れられる隙があったし、その可能性があるという啓蒙だったのかな?

軽めの幕引き・・な感じもしましたが、これ、そんなに軽い問題ではないですよね。

 

・・・と、なるべく、後半の辛いシーンに着手したくないのか、こういうところに、時間をかけてしまったりしています。

 

★【Ep 09】5/6に続く ★