ふ~~、ちょっと深呼吸。。。。

Tumの台詞を、ちゃんと噛みしめてみると、胸にずしんとくるのです。

どの言葉が、ということではなく、これをずっと思い続けてきた彼の一言一言を、聞きもらさずにいてあげたいなぁ、と思うのです。


無茶苦茶、ネタバレしまくってます。OKの方のみ、おすすみください。お願い
 

 

4分割しています。

前半未読のかたは、こちらからどうぞ

【Ep.14】 (1/5)

【Ep.14】 (2/5)

 

 

『Love by chance』 

【Ep.14】 (3/5)

 

~Peteの部屋~

寝る準備がすんで、パジャマ姿のPete。

Aeと電話してます。。

Pete「明日は、何時にバンコクを発つんですか?」

Ae「約束は朝7時だけど・・・あいつら、いっつも遅刻してくるんだ。たぶん、8時頃になるよ」

Pete「そうなんですね・・・、だったら、Aeは早く寝ないと・・・」

Ae「まだ、そんなに遅くないよ。まだ、話してても平気だよ。お前、何してる?」

Pete「もちろん、Aeと話をしてるんですよ。」

Ae「わかってるくせに、クソぽんみたいな安っぽいジョークを言うなよ」

笑顔のPete。

 

Peteがソファに寝っ転がり、話つづけても、それでも、話のつきない二人。

時計は徐々に・・・6時半から、8時前・・・そして・・・10時を迎えようとした頃・・・。

Ae「そろそろ、寝るよ」

Pete「はい、わかりました、Ae。そうしたら、気を付けていってきてくださいね」

電話を切ったPete。

 

恒例の絵日記タイムです。

本日、ねこちゃんペンです。。。


Aeと僕の間にあるもの・・・それは、『愛』に違いない

そうだね。。

そう言い切ってもいいと思います。

ああ、もう、このままでいくのね?

 

***********

Tarの部屋をノックするTum。

Tum「Tar。入るぞ・・・。

返答がないまま、ドアを開けたTumの目に、ベッドの上に置かれたスーツケースが飛び込んでくる。

ショックを受けるTum。

 

バスルームから出て来たTar。

ドアをあけると、ベッドの上に、Tumが腰かけている。

Tar「P'Tum。ここで、なにしてるの?(怒)」

Tum「これはどういうことなんだよ?」

質問に答えず、質問返しのTum。

Tum「なんで、荷造りなんてしてるんだ? なんで、(フランスに)戻ろうとしてる?」

視線を逸らすTar。

立ち上がるTum。

Tum「母さんに電話したら、お前、週末、フランスに戻る予定だって言ってた。一体、どういうことだよ。お前、休暇の間はこっちにいるって言ってたじゃないか。なんで、こんなに早く戻ろうとするんだ?」

怒りをぶつけるTumに、負けじと言い返すTar。

Tar「ああ、フランスに帰るよ」

Tum「なんで、俺に黙ってたんだよ?」

Tar「こうなるってわかってたからだよ。なにがあろうと・・・Tarは決めたんだ。フランスに戻るって・・・。いいから、P'Tumは出ていってよ」

じっと聞いていたTum。

Tum「Tar!」

Tar「P'Tumが出ていかないなら、Tarがでていくよ」

ドアに向かおうとするTarの手首をつかむTum。

そのまま、引き寄せると、Tarを抱きしめる。

Tum「愛してるんだ、Tar! 弟としてじゃなく・・・家族だからってわけでもなく。。」

Tumに抱きしめられるのは・・・平気なんだよね。

Tar「でも・・・僕たちは、義理の兄弟でしょ」

Tum「かまうもんか。ただ、お前のことが好きなだけだ。お前だけを愛してるんだ」

目に涙を浮かべるTar。

Tar「お願いだから、僕を愛さないでよ、P'Tum」

Tum「なんで、そんなことを言うんだ?」

身体を離し、すでに泣いているTarの顔を見つめるTum。

Tum「俺たちが、義理の兄弟だからか?」

Tar「僕みたいな奴は・・・P'Tumの愛に応える価値なんてないんだ」

Tum「だれも、そんなこと、決められないんだぞ」

Tar「Tarは、誰からも愛される価値のない人間だから・・・」

Tarの手を取るTum。

Tum「頼むよ、俺にチャンスをくれよ。俺から離れていかないでくれ。俺は、お前無しじゃ生きていけない」

Tar「離して・・」

Tum「嫌だ。離さない。これ以上、俺から遠くに行かせたりしない。」

 

意を決するTar。

Tar「本当のことがしりたいんでしょ、P'Tum。 僕に何が起きたのか」

 

Tarの言葉を黙って待つTum。

 

Tar「僕は・・・男たちにレイプされたんだ。レイプされたんだよ。聞こえた? 僕はレイプされたんだ 」

すぐには、言葉が出ないTum。

Tar「Tarみたいに汚れた人間は、愛される価値なんてないんだ、P'Tum」

その場に、しゃがみ込み、声をあげて泣き始めるTar。

棒立ちだったTumが、そのまま、ベッドに腰を落とす。

 

Tum「いつだ? それはいつのことだ?」

力なく・・・Tarに訊ねるTum。

Tar「4年前・・・」

Tum「Tharnのせいなんだな? あいつがそうさせたのか?」

Tharnの名誉のために言いますが、違います。。。


Tumのように、なんでも結び付けて考えたい人にとっては・・・たしかに無関係とはいえないかもしれないけれど、Tharnのせいではありません。

 

Tar「違うよ。誰のせいでもない。完全に僕のせいだ。薬を飲まされて、レイプされた。。。僕が悪かったんだ・・・僕がバカだったから・・・ねぇ、聞こえてないの? 僕がバカだったからなんだよ!」

ようやく、ベッドから降り、Tarを抱きしめるTum。

Tum「もう、よせ!Tar・・・、もう何も言わなくていい。お願いだよ・・・ただ一つだけ・・・もう泣かないでくれ、頼むよ」

そういうTumも、身体を震わせている。

Tar「ずっと、知りたかったんでしょ、僕になにが起きたのか・・。僕は、フォロフォビア(人を愛することが怖い)なんだ。男性のことも怖い。性行為も怖い。だから、P'Tum。僕みたいな汚れた人間のことなんて、ほっておいてよ」

Tum「違う、Tar! お前は汚れてなんていない・・・俺にとって・・・お前はこれからもずっと、愛する人なんだよ、Tar」

Tumの背中に手をまわし、泣き続けるTar。

 

しばらくして・・・・並んでベッドに腰かけているTumとTar。

Tar「僕、もう大丈夫だよ。ごめんなさい、P'Tum。」

Tarの手を握るTum。

Tum「あやまることなんてないさ。俺がバカだったんだ、(そんなことがあったなんて)まったく考えたこともなかった・・・。わるかったな・・・」

Tar「だったら・・・もう、全部知ったよね。お願いだから、僕のことは、ほっておいてくれない?Tarは、P'Tumの気持ちに応えることができないんだ・・・」

しばらく無言だったTumが立ち上がり、Tarの前にひざまずく。

Tum「俺のことを愛してくれとは言わないよ。でも、お前のことを愛させてくれないか?」

Tar「・・・P'Tum。」

Tum「俺のことなんか愛さなくてもいいんだ。俺のことなんて、一切、気にする必要もない。たった一つだけ、願いをきいてくれれば・・・それでいい。俺のことを・・・追い払おうとしないでくれ」

Tar「・・・P'Tum。 お願い、そんなこと、言わないでよ。もう全部、打ち明けたでしょ・・・」

Tum「そうだ。お前は確かに、俺に言ったよ。お前は、(人を)愛することが怖いって・・・。だから、俺から、お前に愛を求めたりすることは絶対にない。ただ・・・たった一つ・・・お前の面倒をみさせてほしいんだ」

Tar「わかってるの? 自分がどれだけバカなことを言ってるかって・・・」

Tum「ああ、俺はバカだよな。 俺の残りの人生かけて、こんなふうにバカでい続けるよ。たとえ、お前の世話を焼くことしかできなくてもな・・・」

晴れ晴れとした表情のTum。

Tar「今に・・・P'Tumは僕のことをあきらめる日がくるよ」

Tum「絶対にないよ。」

Tarの手を自分の頬に当てさせるTum。

思わず、微笑むTar。

Tum「俺は、お前を愛してるんだからな、Tar」

Tar「ありがと、P'Tum・・・・」

みずから、Tumを抱きしめるTar。


 

 

★【Ep 14】3/5 雑感★

TumTar問題が動きましたが・・・う~んショボーン

『TharnType』の時は、辛くシビアな展開であっても、Tarは理解者を得たし、解決を求める前向きさと、活劇があったからね。

でも、結局、あの時も、TumTarは、蚊帳の外だったね(苦笑)


もともと、義理の兄弟という大きな枷があって・・・それでなくても、Tumは、両親のこともそうだし、自分に、なにかを隠し続ける義理の弟に対して、思い悩むことが多かったわけで。。

出発点が、自分さえ、心に秘めておけば・・・というところにあるので、そういう人に、積極的になれ、といっても無理な話で・・・。

 

もちろん、今回、4年間、停滞していた場所から、少しだけ、歩を進めることができた二人。

でも、実際、ここで、理解しあったかのように見えても、Tarは、克服すべき心の問題があって、すぐさま、ハッピーエンドということも言えず。。

 

Tumの、Tarを「(見返りなく)愛し続ける」という信念の強さは、ドラマの中の恋愛として、しかも、脇カップルとして扱うには、あまりにも大きく、重く、異質なんです。


いや、この二人にこそ、平穏な道を歩ませたい!

 

ちょうど、タイミングとしては良かったのかもしれませんが、『ACTL』の10話につながっていきます。。。

 

★【Ep 14】4/5に続く★