ふ~~、ちょっと深呼吸。。。。
Tumの台詞を、ちゃんと噛みしめてみると、胸にずしんとくるのです。
どの言葉が、ということではなく、これをずっと思い続けてきた彼の一言一言を、聞きもらさずにいてあげたいなぁ、と思うのです。
無茶苦茶、ネタバレしまくってます。OKの方のみ、おすすみください。![]()
4分割しています。
前半未読のかたは、こちらからどうぞ
『Love by chance』
【Ep.14】 (3/5)
~Peteの部屋~
寝る準備がすんで、パジャマ姿のPete。
Aeと電話してます。。
Pete「明日は、何時にバンコクを発つんですか?」
Ae「約束は朝7時だけど・・・あいつら、いっつも遅刻してくるんだ。たぶん、8時頃になるよ」
Pete「そうなんですね・・・、だったら、Aeは早く寝ないと・・・」
Ae「まだ、そんなに遅くないよ。まだ、話してても平気だよ。お前、何してる?」
Pete「もちろん、Aeと話をしてるんですよ。」
Ae「わかってるくせに、クソぽんみたいな安っぽいジョークを言うなよ」
笑顔のPete。
Peteがソファに寝っ転がり、話つづけても、それでも、話のつきない二人。
時計は徐々に・・・6時半から、8時前・・・そして・・・10時を迎えようとした頃・・・。
Ae「そろそろ、寝るよ」
Pete「はい、わかりました、Ae。そうしたら、気を付けていってきてくださいね」
電話を切ったPete。
恒例の絵日記タイムです。
本日、ねこちゃんペンです。。。
Aeと僕の間にあるもの・・・それは、『愛』に違いない
そうだね。。
そう言い切ってもいいと思います。
ああ、もう、このままでいくのね?
***********
Tarの部屋をノックするTum。
Tum「Tar。入るぞ・・・。
返答がないまま、ドアを開けたTumの目に、ベッドの上に置かれたスーツケースが飛び込んでくる。
ショックを受けるTum。
バスルームから出て来たTar。
ドアをあけると、ベッドの上に、Tumが腰かけている。
Tar「P'Tum。ここで、なにしてるの?(怒)」
Tum「これはどういうことなんだよ?」
質問に答えず、質問返しのTum。
Tum「なんで、荷造りなんてしてるんだ? なんで、(フランスに)戻ろうとしてる?」
視線を逸らすTar。
立ち上がるTum。
Tum「母さんに電話したら、お前、週末、フランスに戻る予定だって言ってた。一体、どういうことだよ。お前、休暇の間はこっちにいるって言ってたじゃないか。なんで、こんなに早く戻ろうとするんだ?」
怒りをぶつけるTumに、負けじと言い返すTar。
Tar「ああ、フランスに帰るよ」
Tum「なんで、俺に黙ってたんだよ?」
Tar「こうなるってわかってたからだよ。なにがあろうと・・・Tarは決めたんだ。フランスに戻るって・・・。いいから、P'Tumは出ていってよ」
じっと聞いていたTum。
Tum「Tar!」
Tar「P'Tumが出ていかないなら、Tarがでていくよ」
ドアに向かおうとするTarの手首をつかむTum。
そのまま、引き寄せると、Tarを抱きしめる。
Tum「愛してるんだ、Tar! 弟としてじゃなく・・・家族だからってわけでもなく。。」
Tumに抱きしめられるのは・・・平気なんだよね。
Tar「でも・・・僕たちは、義理の兄弟でしょ」
Tum「かまうもんか。ただ、お前のことが好きなだけだ。お前だけを愛してるんだ」
目に涙を浮かべるTar。
Tar「お願いだから、僕を愛さないでよ、P'Tum」
Tum「なんで、そんなことを言うんだ?」
身体を離し、すでに泣いているTarの顔を見つめるTum。
Tum「俺たちが、義理の兄弟だからか?」
Tar「僕みたいな奴は・・・P'Tumの愛に応える価値なんてないんだ」
Tum「だれも、そんなこと、決められないんだぞ」
Tar「Tarは、誰からも愛される価値のない人間だから・・・」
Tarの手を取るTum。
Tum「頼むよ、俺にチャンスをくれよ。俺から離れていかないでくれ。俺は、お前無しじゃ生きていけない」
Tar「離して・・」
Tum「嫌だ。離さない。これ以上、俺から遠くに行かせたりしない。」
意を決するTar。
Tar「本当のことがしりたいんでしょ、P'Tum。 僕に何が起きたのか」
Tarの言葉を黙って待つTum。
Tar「僕は・・・男たちにレイプされたんだ。レイプされたんだよ。聞こえた? 僕はレイプされたんだ 」
すぐには、言葉が出ないTum。
Tar「Tarみたいに汚れた人間は、愛される価値なんてないんだ、P'Tum」
その場に、しゃがみ込み、声をあげて泣き始めるTar。
棒立ちだったTumが、そのまま、ベッドに腰を落とす。
Tum「いつだ? それはいつのことだ?」
力なく・・・Tarに訊ねるTum。
Tar「4年前・・・」
Tum「Tharnのせいなんだな? あいつがそうさせたのか?」
Tharnの名誉のために言いますが、違います。。。
Tumのように、なんでも結び付けて考えたい人にとっては・・・たしかに無関係とはいえないかもしれないけれど、Tharnのせいではありません。
Tar「違うよ。誰のせいでもない。完全に僕のせいだ。薬を飲まされて、レイプされた。。。僕が悪かったんだ・・・僕がバカだったから・・・ねぇ、聞こえてないの? 僕がバカだったからなんだよ!」
ようやく、ベッドから降り、Tarを抱きしめるTum。
Tum「もう、よせ!Tar・・・、もう何も言わなくていい。お願いだよ・・・ただ一つだけ・・・もう泣かないでくれ、頼むよ」
そういうTumも、身体を震わせている。
Tar「ずっと、知りたかったんでしょ、僕になにが起きたのか・・。僕は、フォロフォビア(人を愛することが怖い)なんだ。男性のことも怖い。性行為も怖い。だから、P'Tum。僕みたいな汚れた人間のことなんて、ほっておいてよ」
Tum「違う、Tar! お前は汚れてなんていない・・・俺にとって・・・お前はこれからもずっと、愛する人なんだよ、Tar」
Tumの背中に手をまわし、泣き続けるTar。
しばらくして・・・・並んでベッドに腰かけているTumとTar。
Tar「僕、もう大丈夫だよ。ごめんなさい、P'Tum。」
Tarの手を握るTum。
Tum「あやまることなんてないさ。俺がバカだったんだ、(そんなことがあったなんて)まったく考えたこともなかった・・・。わるかったな・・・」
Tar「だったら・・・もう、全部知ったよね。お願いだから、僕のことは、ほっておいてくれない?Tarは、P'Tumの気持ちに応えることができないんだ・・・」
しばらく無言だったTumが立ち上がり、Tarの前にひざまずく。
Tum「俺のことを愛してくれとは言わないよ。でも、お前のことを愛させてくれないか?」
Tar「・・・P'Tum。」
Tum「俺のことなんか愛さなくてもいいんだ。俺のことなんて、一切、気にする必要もない。たった一つだけ、願いをきいてくれれば・・・それでいい。俺のことを・・・追い払おうとしないでくれ」
Tar「・・・P'Tum。 お願い、そんなこと、言わないでよ。もう全部、打ち明けたでしょ・・・」
Tum「そうだ。お前は確かに、俺に言ったよ。お前は、(人を)愛することが怖いって・・・。だから、俺から、お前に愛を求めたりすることは絶対にない。ただ・・・たった一つ・・・お前の面倒をみさせてほしいんだ」
Tar「わかってるの? 自分がどれだけバカなことを言ってるかって・・・」
Tum「ああ、俺はバカだよな。 俺の残りの人生かけて、こんなふうにバカでい続けるよ。たとえ、お前の世話を焼くことしかできなくてもな・・・」
晴れ晴れとした表情のTum。
Tar「今に・・・P'Tumは僕のことをあきらめる日がくるよ」
Tum「絶対にないよ。」
Tarの手を自分の頬に当てさせるTum。
思わず、微笑むTar。
Tum「俺は、お前を愛してるんだからな、Tar」
Tar「ありがと、P'Tum・・・・」
みずから、Tumを抱きしめるTar。
★【Ep 14】3/5 雑感★
TumTar問題が動きましたが・・・う~ん![]()
『TharnType』の時は、辛くシビアな展開であっても、Tarは理解者を得たし、解決を求める前向きさと、活劇があったからね。
でも、結局、あの時も、TumTarは、蚊帳の外だったね(苦笑)
もともと、義理の兄弟という大きな枷があって・・・それでなくても、Tumは、両親のこともそうだし、自分に、なにかを隠し続ける義理の弟に対して、思い悩むことが多かったわけで。。
出発点が、自分さえ、心に秘めておけば・・・というところにあるので、そういう人に、積極的になれ、といっても無理な話で・・・。
もちろん、今回、4年間、停滞していた場所から、少しだけ、歩を進めることができた二人。
でも、実際、ここで、理解しあったかのように見えても、Tarは、克服すべき心の問題があって、すぐさま、ハッピーエンドということも言えず。。
Tumの、Tarを「(見返りなく)愛し続ける」という信念の強さは、ドラマの中の恋愛として、しかも、脇カップルとして扱うには、あまりにも大きく、重く、異質なんです。
いや、この二人にこそ、平穏な道を歩ませたい!
ちょうど、タイミングとしては良かったのかもしれませんが、『ACTL』の10話につながっていきます。。。
















