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以下の内容は、成人を対象としています。
暴力的な描写、性行為、暴力的な言葉が含まれている可能性があります。
視聴者(および読者)の裁量をお勧めします。
本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。
全体で、4分割払いしてます。
未読の方は
『TharnType the series』
【Ep10】(2/4)
~カフェ~
一人、コーヒーを飲みながら、嬉しそうに、なにかを書き留めている様子のTharn。
さて、世界一簡単な「誰のことを考えてるでしょうか?」クイズ(笑)
Typeへのラブソングの歌詞ね。
これで、明日提出の作曲の課題とかだったら暴れるよ(笑)
そこへ、Tarが現れ、緊張気味に声をかける。
Tar「P' Tharn。」
その声に、ゆっくりと振り向くTharn。
Tar「隣に座ってもいいですか?」
目で頷くTharn。
そして、「Tar、俺、もう行かないと・・・」とテーブルの上を片付け始める。
顔色を変えるTar。
Tar「待って下さい。P' Tharn、あなたに話があるんです」
Tharn「でも、俺には話すことなんかないし、これから仕事もあるし。それじゃ」
Tar「P' Tharn、待って。」
Tharnの手を掴むTar。その手を見つめ、そして、Tarのほうを向くTharn。
Tar「僕たち、以前は、こんな風に手を握ってましたよね」
Tarの手をゆっくりと外すTharn。
あきらめて、席に座ると、「なにが望みだ?」と訊ねる。
Tar「僕、話したい事があるんです。僕のこと、本当に怒ってますよね?」
Tharn「別にもう、なにも怒ってないよ。もうあれから1年以上、経ったんだよ、Tar。もう気にしなくていい」
もうもう言い過ぎました!(笑)
Tar「本当に、あんなことしてごめんなさい。」
Tharn「実際、話したいことだけ言ってくれないか? 俺、仕事に行かなきゃならないって言ったよな」
Tar「あの・・・どういえばいいのか、どう説明したらいいのかわからないけど、でも、僕がしたことには全て、理由があったんです」
Tharn「もし、そうしたいなら、Tumに言って、Tumから俺に話をするようにしてくれないか。俺、行かないと・・・」
なるべく自然に、諭すように話をし、立ち上がるTharnを捕まえるように、声をあげるTar。
Tar「あなたと別れたかったわけじゃなかったんです!」
憮然とするTharn。
Tharn「なぜ、今になってそんなことを言うんだ? なぁ、Tar?」
少し強めの語気のTharnに、俯き、黙ってしまうTar。
Tharn「ああ、わかったよ。悪かった、Tar」
Tarの頬に手を当てて、謝るTharn。
こういうところで、Tharnは、無駄な誤解を招くのね。
Tar「大丈夫です」
Tharnの手をそのまま掴み、「僕は、あなたと別れたくなんかなかったんです」と訴えるTar。
その訴えに、自分の手をTarから引きはがし、目を伏せるTharn。
Tharn「じゃ、なぜ、(あの時)そうしたんだ?」
当然の質問をするTharn。
Tar「言えません。でも、本当に、理由があったんです。」
Tharn「そんなに俺に言えないことなのか?それとも、俺になにか落ち度があって、別れたのか?」
今、この質問をTarにするということは、本当に理由さえ知らされずに、ただ、別れたってことなのね。
Tar「本当に言えないんです。でも・・・どうか、僕のことを許してください。P' Tharn」
Tharn「嫌だと言ったら?」
Tar「あなたが許してくれるまで、謝り続けます」
Tharn「なんで、こんなことをするんだ? 一体、どうしたいんだ?」
Tharnの手を取り、今さら、寄りを戻したいと訴えるTarに言葉を失うTharn。
Tar「あなたを愛してます。あの時から愛してたし、今もまだ、愛してるんです。お願いだから、もう一度チャンスをください」
真剣に訴えるTar。
Tharn「Tar・・・俺は・・・」
Tar「いますぐ、拒否しないでください。どうかもう一度だけ、チャンスをください」
なんと答えたらいいのか、言葉を選ぶTharn。
ふと、テーブルに目を落とすと、携帯に、Typeからの着信が入る。
振り切るように、携帯を手にとり、立ち上がるTharn。
Tharn「Tar、俺もう行かないと・・・」
Tarに掴まれた腕を振りほどき、店を出ていくTharn。
Tar「P' Tharn・・・P' Tharn!」
~TharnとTypeのお部屋~
テーブルには食器が重ねられ、Typeが戻ってくるのを待ちながら、物思いにふけってるような、それでいて、どことなくイライラしてるような感じのTharn。
Type「くそあっついな」
ユニフォームをパタパタしながら、サッカーの練習から戻ってきたType。
座っているTharnに気づく。
Type「あ、戻ってたんだ?」
まずは、Tharnの隣に腰をおろすType。
Tharn「ちょっと前に帰ってきた。腹減ってるか?お前の分、買ってきたよ」
Type「うん、でも、先にシャワーを浴びてこないと・・・。」
そう言って、テーブルに目をやり、驚くType。
Type「おい、Tharn! パーティーかなにかでもやるのか? 誰かの誕生日か?」
確かに!(笑)
Type「俺の誕生日は、4月2日だぞ」
力なく笑ったかと思えば、悲しそうな顔で、TypeにくっつくTharn。
Type「おい、Tharn。抱きしめるなよ。暑いってば・・・」
Tharn「ごめん・・・」
甘えた感じで、謝るTharn。
不可抗力とは言え、Tarと話をしてしまって、愛してるとか言われちゃって、寄りを戻したいって言葉に動揺しちゃって、とにかく、なんでもいいから謝らないといけない気がしてるんです。。。
Type「なんか謝るようなことでもしたのか?あ、飯をたくさん買い過ぎたから、謝ってるんだろ、次は、食べられるだけの量を買えよ」
この単純さに救われる時もあるよね(笑)
無言のまま、更に、TypeをぎゅっとするTharn。
Tharn「ごめん、Type」
Type「だから、どうしちゃったんだよ。ずっと謝り続けてるじゃん。俺に隠れて、なにか悪いことしたのか?」
Tharn「・・・してないよ。ただ・・・最近、感じてて・・・お前と過ごす時間がないだろ。」
それを聞いて微笑むものの、「お前、心配しすぎだよ」と肩に手を置くType。
Type「そんなちっちゃいことで気にやむな。俺は、お前がバンドで忙しいってわかってるし、俺だって、サッカーチームで忙しくしてるんだ。もし、俺のために時間が取れないのがお前のせいだって言うなら、俺のせいでもあるってことになるだろ・・・」
Tharn「そういうつもりで言ったんじゃないよ・・・。それで、お前、飯食う?」
Type「当然だろ。お前が買ってきちゃったんだから・・・。少しだけ食べて、残りは冷蔵庫にしまってけばいいよ」
それでもまだ、落ち込んでる様子のTharn。
Tharn「愛してるよ、Type」
Type「だから、そういうことは頻繁に言うなって。ありがたみがなくなるぞ。さ、シャワー浴びてくるよ」
立ち上がるTypeの腕をギリギリまで掴んでいるTharn。
Tharn「Type。なんで、そんなに可愛いんだよ」
Type「あ~、もうなんでもいいけど、とにかくシャワー浴びさせてくれよ」
いろいろ認めて、ちょっとだけ素直に表現するようになったTypeと、対称的に、Tarのことで気が重いTharn。
今のTharnにとって、大切なのは、こうして、自分を笑顔にしてくれるTypeなんだよね。
そんな時、携帯にTarから着信があり、バスルームのTharnを気にしながら、部屋の隅で電話に出るTharn。
Tharn≪Tar、もうこんなことしないでくれ。もう俺たちはどうにもならないよ≫
Tar≪本当に僕が間違ってました、P' Tharn≫
Tharn≪君に言っておくことがある≫
Tar≪はい・・・≫
Tharn≪俺には、新しい相手がいるんだ、そして、俺はその人のことをとても愛してる。俺たちのことは、もう終わったんだ。もう去年の段階で終っていたんだ。もう二度と、過去の話は持ちださないでほしい。わかったね?もし、俺のことを本当に愛してるのなら、二度とこんなことはしないでくれ≫
Tar≪別れて・・・≫
Tharn≪なんだって?≫
Tar≪あなたと彼氏は、結局は別れることになるんです。あなたの愛は決して長続きしないから・・決して!≫
Tharn≪Tar! どうしてそんなことが君に言えるんだ? Tar! もしもし?≫
切れている電話。
そして、バスルームに入ったはずのTypeが、不審と心配が入り混じったように、後ろから見ている。
イライラと電話を見て、掛けなおしているTharn。
Type「Tharn。なに、そんなに大声あげてるんだ?」
慌てて、電話を切るTharn。
Type「大丈夫か?誰と電話してたんだ?」
Tharn「それは・・・ちょっとLhongとケンカしちゃって・・・」
頷くType。
まだ、ユニフォーム姿のTypeを見て、「お前はどうしたんだ? なんで、シャワーを浴びてないんだよ」と尋ねるTharn。
Type「石鹸が切れてた。予備をバスルームの棚に置いておいてくれって言ったのに、お前、どこにおいてあるんだ?」
Tharn「ああ、悪かったよ。俺が持っていくよ」
頷くと、バスルームに戻っていくType。
カーテンを閉めるTharn。
こういうのって、嫌な予感しかしません。。。
~TumTarハウス~
窓の外を見ながら、考え事をしているTar。
Tum「おい、Tar、もうテーブルの準備すんだよ。今すぐ、食べたいか?」
兄のTumが何度も、呼びかけても、反応しないTar。
ようやく、「え?」と振り返るTar。
Tum「だから、テーブルの準備できてるって言ってるだろ。今すぐ、食べたいか?」
Tar「いや・・・今はいいよ。まず、シャワーあびてきたほうがよさそうだ」
どことなく、虚ろな感じで、2階に上がっていくTar。
しばらくたって、様子を見に、2階にあがってきたTum。
部屋のドアをノックして何度も声をかけても反応がない。
Tum「おい、聞こえてるか? Tar?」
それでも、反応がない。
思い切って、部屋をあけると、誰もいない。
慌てて、バスルームの扉をあけると、シャワーが流しっぱなしの状態で、服を着たまま、座り込んでいるTarの姿が飛び込んでくる。
★【Ep 10】(2/4) 雑感★
本格的に、Tarが絡み始めました。
LBCの時もそう思ったけど、なかなか、理解されにくいキャラ設定です。
ここまで揺れる?
揺れるんだね・・・こんなに、Typeのことを愛してても。。。
まだ1年ちょっとか。
そのくらい、わけがわからない別れ方だったってことなのかな。
半年くらい経って、そんな過去をふっ飛ばすTypeと出会ったのね。
Lhongの情報を基にすれば、なぜか納得のいかない別れを繰り返し、その理不尽さゆえに、自暴自棄になっていたTharn(高3)が、年下彼氏のTar(高1)と相思相愛になって・・・。
そのTarから別れを切り出されたとしたら、今までで一番、理由を知りたかった相手だったでしょうからね。
それは無理ない。
ホント、好事魔多しって、こういうことよね。
今までは、Typeとの壮絶な取っ組み合いのような初動恋愛で、まったく余裕がなかったのに、気持ちが通じあったら、その時をねらいすましていたかのように、こんなことになって。。。
あ~あ、こんなにわかりやすく動揺してるようじゃ、気の強い嫁にバレるのは、時間の問題だよね。
あはは、気の強い嫁っていう表現じゃ、生ぬるい?(笑)