Tharn、名誉挽回の回♪
以下の内容は、成人を対象としています。
暴力的な描写、性行為、暴力的な言葉が含まれている可能性があります。
視聴者(および読者)の裁量をお勧めします。
本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。
2分割払いしてます。
前半未読の方は
【Ep02】(3/4)
~そして、翌朝~
携帯のアラームで目が覚めたType、止めるとすぐにまた、目を閉じる。
すでに、着替えて大学にいく支度を終えていたTharnが、「Type、起きろよ、もう8時だぞ」と声をかける。
目をあけないType。
Tharn「もう、起きろって。別に好きで起こしてるわけじゃないが、これは慈善行為みたいなものだからな・・・。起きろ、8時だぞ」
Type「うるさい!ほっといてくれ」
布団をかぶってしまうType。
Tharn「勝手にしろ。好きなだけ寝てろ!」
怒って出ていってしまうTharn。
一人残ったType。
今度は、携帯に着信が・・・。
Type「なんだよ・・・。頭が割れそうなんだよ・・・・ノーだ・・・」
Techno≪ああ、Typeか。今どこだ?俺、もう大学に来てるんだけどさ、朝飯、食おうぜ≫
Type≪無理。≫
Techno≪なんか変な声だな? お前、起きたばっかりか?すぐ来いよ。授業始まるぞ。さぼるつもりだなんて言うなよ≫
Type≪頭、痛いんだよ≫
Techno≪え?具合悪いの?様子見に行こうか?≫
Type≪いや、平気だ。もう、切るぞ≫
また、布団をかぶって眠ってしまうType。
~大学~
Techno「くそ、どうするかな・・・」
電話は切れちゃったし、心配は心配だし・・・。
その時、Tharnが通りかかるのに気づいたTechno。
Techno「あ、Tharn、Tharn、ちょっとこっち来てよ。」
不機嫌そうに、歩み寄ってくるTharn。
Techno「どうしたんだよ? なんだかイラついてるな・・・」
Tharn「なにか用か?俺、腹減ってるんだよ」
Techno「Typeの奴、具合悪いのか?」
Tharn「え?」
Techno「は? お前、あいつが具合悪いの知らないのか?」
じっと、Technoのほうを見ながら、「・・・・そんなの、どうやって俺にわかるんだよ」と文句を言うTharn。
Techno「今朝、朝飯を一緒に食おうと思って、奴に電話したんだよ。でも、頭痛がするって・・・それに、奴の声は、本当にかすれてて・・・掛けなおしたけど、電話に出ないんだ。それで、奴が相当具合悪いのかどうか、聞きたかったんdなよ」
腕時計を見るTharn。
Techno「ああ、悪い、授業だよな?ああ、大丈夫だ。行っていいよ。俺、自分で様子を見に行くから。そしたら、俺も、すぐに授業に戻らないと・・・教授がすごく厳しいんだ。じゃ、またな」
Technoを呼び止めるTharn。← 腕まで掴んで、必死じゃん(笑)
Tharn「おい」
Techno「?」
首をかしげるTechno。
Tharn「お前は・・・授業に出ればいいよ。俺が、Typeの様子を見に行くから」
Techno「はぁ?お前、授業のために急がなきゃならないって言ってなかったか?」
Tharn「いいから行けって。この粥は、あいつのためだろ?俺が持ってくよ」
そういって、Technoの手から、取り上げる(笑)
Tharn「それじゃ、俺はあいつの様子を見に行き、お前は授業に出る・・いいな? じゃ、またな」
ぴゅ~~ん。
Techno「おい、Tharn! それ、オレの粥・・・俺の粥なのに~~」
~TharnとTypeの部屋~
苦しそうなType。
ベッドの脇に座り、TypeをさするTharn。
Tharn「Type。熱、下げてやるからな」
水に濡らしたタオルを絞り、Typeの首元を拭うTharn。
腕や手、お腹と順々に拭いていくTharnの腕に手を伸ばすType。
もう一度、タオルを水に濡らそうと、少し離れただけで、「パパ、行かないで! パパ・・・、一人にしないで」と、突然Tharnに抱きついてくるType。
Type「どこにも行かないで・・・」
落ち着かせるように「お前を置いて、どこにも行ったりしないよ」と声をかけるTharn。
Tharn「お前の熱を下げようとしてるだけだ・・・」
Type「行かないで・・」
Tharn「どこにも行ったりしない。ずっと、お前の側に座ってるから・・・。」
少し落ち着いたTypeを寝かせるTharn。
悪夢の中で、子供の頃に戻っているのね。
無意識ながらも、自分の父親のつもりなのか、Tharnの身体を離そうとしないType。
その頃、Technoが、友人Champと一緒に、寮の階段をあがってくる。
Techno「俺、ほんとバカだよな。 今朝、Tharnに会った時に、奴の電話番号聞くのを忘れてたんだ」
その時、廊下を歩いているTharnとぶつかる。
Techno「ああ、Tharn。どこ行くんだ? Typeはどうだ?」
Tharn「まだ、眠ってるよ。朝から、ずっと眠り続けてる。薬と冷却ジェルを買いに行こうと思って・・・」
Techno「それなら大丈夫だ。俺が買ってきた。」
袋を見せるTechno。
Techno「Champに入れてくれるように頼んだんだ」
Champ「お前は、奴のルームメイトとと一緒に、Typeのところに行ってやれ。面倒見てやれよ、いいな?俺は、なにか食べるものを調達してくるよ。じゃあな、Tharn。バ~イ」
Techno「ああ、いろいろありがとうな。俺、Tharnと行くわ・・・」
さて、二人になったところで、意味ありげに、Tharnを見つめるTechno。
Tharn「なんで、そんな風に俺のことを見るんだよ?」
Techno「べ・つ・に~~。ただ、お前のことを尊敬したんだよ。お前ら、あんなに毎日ケンカしてるのに、お前は、あいつに熱が出たら、ちゃんと看病してやるんだな」
Tharn「同室だからな。死にそうになってるのをほっておけないだろ。」
Techno「だから、そのことを、お前は超かっこいいって言ってるんだよ。お前が病気になったとするだろ。俺、あいつは、お前が腐っても放っておく・・に賭けるよ」
笑い出す二人。
Tharn「ノー」
Techno「なんだ?」
Tharn「頼みがあるんだよ」
Techno「な、なに?」
Tharn「俺があいつの看病をしたって・・・Typeに言わないでくれないか?」
Techno「え? なんで?」
Tharn「いいから。頼むよ、な?」
Techno「わかったよ・・・。お前がそうしたいって言うなら・・・。お前ら二人とも、おんなじくらい変わってるよな。あ、そうだ、ちょっと待って。お前の電話番号、教えてくれよ」
ちょっと不審そうなTharn(笑)
Techno「ほら。Typeの様子を聞きたくなった場合とかさ・・・」
Tharn「ああ・・」
一応、納得して、番号を打ち込んだTharn。
Tharnが外出している間に、Typeが目を覚ましました。。。
あ、ちゃんとTシャツも着替えてるし・・・。
枕元に、薬とおかゆが置かれてます。。。
Type「なんで、俺なんかに良くしてくれるんだよ。本当は、(俺を)どうしたいんだよ?」
呟くType。
いくら、朦朧としていても、誰が看病してくれてるのかなんて、そりゃ、分かるよね。。。
そこへ部屋に入ってきたTechno。
Techno「う~ん、いい匂いだ。病人から、食べ物を盗んだら、罪になるのかな?」
あはは・・・Techno一人いたら、退屈しないねぇ(笑)
Techno「あ、お前、目が覚めてたの? どうだ?気分は?」
じ~~っと不審そうに、Technoを目で追うType。
Techno「見せてみろ・・・。」
額に手をあてて、熱を測るTechno。
Techno「俺、お前の看病をするために、サッカーの練習、休んだんだからな?」
Type「この粥・・お前が?」
てっきり、Tharnが看病してくれたと思ってたType。
Techno「うん。今朝、買ったんだよ。お前、ずっと寝てたからさ、起こさなかったんだよ。でも、もう一度、温めなおしたよ。お前が食わないなら、俺が食べるよ」
Type「じゃ、お前なんだな」
Techno「俺が何?」
Type「なんでもねぇよ」
Techno「とりあえず、起きて食べろ。そうすれば、薬飲めるぞ」
Type「腹、減ってない」
Techno「そんなこと言うなって。食べなきゃだめだぞ。何も食べずに薬飲んだら、胃を痛めるんだって・・・。いいから、起きろ。ちょっとだけでも食べろよ。ほんと、頑固だな」
とにかく説得し、なんとか起き上がらせるTechno。
Techno「さ・・・」
とりあえず、一口は、食べるType。
Type「あいつは?」
Techno「あいつ? Tharnのことか? ・・さぁ、知らないな。なんで、俺に聞くんだ?」
Type「別に・・・」
結局、3口食べただけで、「もういっぱいだ・・」と止めてしまうType。
Techno「はぁ? 本当にちょっとだけだな」
薬・・・と、当然のように手を出すType。
ちゃんと、お水もスタンバイしてあって・・・・。
Techno「大丈夫か?」
Type「それで、お前が俺の世話を・・・」
その時、ドアが開いて、Tharnが戻ってきました。。。
Techno「ああ、Tharn。戻ったのか? 今までどこにいたんだよ。Type、起きたぞ」
Tharn「課題を取りに行ってた・・・」
わざとらしく、ノート類を見せるTharn。(笑)
Techno「ああ。あ、Type、さっき、なにか言ったか?」
Type「別になんでもねぇよ」
その時、Technoの携帯に着信が。。
Techno「誰からだ・?あ、しまった。。。Type・・・やばい、先輩から電話だ」
Type「え?」
Techno「ど~しよう。俺、やっちまった」
Type「いいから、出ろよ」
Techno「そんなのわかってるよ。長くなりそうだ。。外で電話してくるよ」
Type「ああ・・」
Technoが、おずおずと「はい、先輩・・・」と電話に答えながら、部屋を出ていく。
ふたりっきりになり、隣のベッドに腰をかけているTharnの様子を窺うType。
Type「誰が俺の看病をしたんだ?」
Tharn「お前、俺からされたくなんかないだろ?」
Type「・・・・・当然だ」
ここのTypeの数秒間の沈黙は、否定してくれよ~の、精一杯の待ちなんですよ、Tharnさん。。。
Tharn「それなら、良かったな。俺は、お前みたいな大きな赤ちゃんの世話をするには忙しすぎるからな。」
Type「じゃ、ノーがやったんだよな」
Tharn「うん・・・あいつが面倒を見たんだ」
それを聞くと、不機嫌そうに、背を向けて、またまた横になってしまうType。
Typeのためについた嘘とは言え・・・本当のことが言えずに寂しそうな顔をするTharn。
【Ep02】(4/4)
夜更け、2時すぎ・・・。
眠っているTypeの様子を見るために、近づくTharn。
額や首元に手を当て、安心したように、そっとベッドから離れる。
その気配で、うっすらと目をあけたType。
ぼんやりとした中で、自分のベッドに戻っていくTharnの後ろ姿を見えたような気がするものの、すぐに目を閉じてしまうType。
朝になり、支度を済ませたTharnが、再び、Typeの額に手を当てる。
「熱が下がってよかったな・・。」と呟くTharn。
立ち上がり、荷物を持つと、「起きたら、シャワー浴びろよ。俺だって、ウイルス噴霧器の側にはいたくないからな・・あと、汚い奴の側にも」と言いながら、ドアを開けて出ていくTharn。
ふふふ、Typeが起きてるのに気づいてるっぽいね(笑)
直後、目をパチリとあけるType。
自分でも首元を触って確認するType。
Type「まだ、熱高いせいだろ。別に照れたりなんかしてないぞ」
また、横になるType。
ここは誰のうち?
ゲームをしてるTechnoとType。
あ~、もしかして、Technoのおうちかな?
Type「Technicはどこだ?」
ちょうど、外から戻ってきたTechnic。
Technic「ああ、こんにちは。P'Type(Type先輩)」
Type「ゲームオーバーだ。お前の負けだぞ。」
Techno「(Technicに)こんな朝早くからどこに行ってたんだ?お前、また、俺の自転車乗っただろ? 警察に通報されなかっただけでも、ラッキーだと思えよ」
Technic「なに、バカなことを言ってるの?兄さん。俺、Klaから菓子をもらいに行ってきたんだ。奴、日本から買ったらしいよ。食べたくないの?」
Techno「まじ?」
Technic「うん」
Techno「ちょうだい」
それを見ながら、Typeも、自分が持ってきた袋をぽ~んと放り投げる。
Type「忘れてたよ」
Techno「おい、投げるなよ。これ、なんだ?」
Type「父さんがお前にって・・・」
中身を見るTechno。
Techno「これは何だよ?」
Type「塩ゆで卵。こないだ、電話で父さんに話したんだ。俺が病気になったって聞いて、愛する息子の看病をしてくれたせめても感謝の気持ち・・・だってさ」
Techno「そうなのか・・」
Type「ああ」
Techno「だったら、なんで、お前はそれを俺にくれるんだ?なんで、Thaenに渡さないんだよ?」
Type「Tharn?なんで、あいつにやるんだよ? そんな無駄なこと・・・」
Techno「お前、知らないのか? お前の看病をしたのが・・・Tharnだって」
そう言って、ようやく、Tharnとの約束を思い出し、まずい・・・となったTechno。
すっかり忘れてた・・・っていうか、ちゃんと理由をきかなかったから、Tharnの真意には気づけてないのかな?
Type「何言ってんだよ。おまえじゃないのか?」
もう、ごまかすには、手遅れすぎました(笑)
Techno「うん。俺はしなかったよ・・・それがその・・・お前が病気だった時、看病したのはTharnだったんだ。食べ物や水、薬も与えて・・・熱を下げようとしたし。。。それに、たぶん、着替えもさせたんだと思う・・・。なぁ、Type、Typeってば・・・」
宥めようと、Typeの足をさするTechno。
Type「なんだよ?」
Techno「俺の話を聞けって。Tharnってさ、お前は敵って呼んでるけど、あいつ、いい奴だよ」
首を振るType。
Techno「Type。あいつは、お前の看病をするために、授業もサボったんだよ。ところでさ、お前の面倒をよく見てくれた相手が、お前の大嫌いな相手だって、本当に気づかなかったのか?」
Type「だって・・・あいつがお前だって言ったんだ」
Techno「うわ~、間違いなく、俺じゃないよ。そう言えば、お前が病気になった最初の日、お前の様子を見に行ったなぁ・・・」
つまり、そのあとはずっとTharnが看病したって意味よね♪
Technoの頭を貼り倒すType。
Techno「痛っ!」
Type「このくそったれ。お前、友達だろ。なんで、お前が看病しなかったんだよ」
Techno「そうだよ、俺はお前の友達だ。だがな、俺を信じろ、もし、俺がお前の看病をしてたら、今頃は、お前、病院行きだったぞ。Tharnは、この手のことが得意な奴なんだよ。あ~、本気で叩きやがって。畜生、いてぇ」
Tyep「もう、行くわ」
Techno「行くって、どこへ?」
Type「寮に戻るんだよ」
Techno「お前、あそこにいたくなくて、ここに来たんじゃなかったのかよ」
Type「むかつく!」
Techno「なんでだよ~~~!」
帰っていくType。
Techno「今のなんだったんだ?・・・塩ゆで卵とタロイモ。。。俺、完全に満腹になるな」
~寮~
なかなか、自分の部屋に戻れず、ドアの前で躊躇ってしまうType。
その時、たまたま、廊下を歩いていたChampが通りかかる。
Champ「Type。。何してるんだ? なんで、中に入らないんだよ。どうかしたのか? また、ルームメイトとケンカでもしたか?」
Type「(そんなこと)誰がお前に言ったんだ?」
Champ「Technoだよ。なぜだ?彼、イケメンなのに、そんなにひどい奴なのか?」
Type「いや・・・。あいつはいい奴すぎるんだ。。。いい奴過ぎて・・・あいつを憎む自分に罪悪感を感じるよ」
Champ「じゃ、なんで、お前はあいつを嫌うんだ? そんなにいい奴だとして?正直、お前が俺と部屋を交換したいと言った理由がイマイチ、わかんないんだよな。」
その問いに答えず、自分の部屋の前に戻るType。
Champ「あいつと何があったんだ?」
意を決して、Typeがドアを開けると、ちょうど、そこに、Tarnが立っていて・・・お互いに見つめ合う。
★【Ep 02】後半(3/4&4/4) 雑感★
弱っているときに、身をまかせられるのは、本能的に、味方だと認識してるせいでしょう。
Technoの疑問はごもっとも。(笑)
看病してくれた人がわからないなんてこと、あるのかよ~~~って感じよね。
:か、確信が持てなかっただけだ!
って言いたいかもしれません。
ちゃんと、いろいろ気付いてるのにねぇ。
ま、Typeから、意地っ張りを取ったら、何も残らないからね(笑)