
奇妙な一致もあるもんで、たまたま居合わせたお婆ちゃんと、思わぬ会話になった。
僕は午後から、いつもの場所に釣りに出かけた。一服してたら、人懐っこい笑顔のお婆ちゃんに会った。『お兄ちゃん、さっきのお兄ちゃんじゃないね?でも、今日は暑いね。どこから来たの?』と、そんな調子のやり取りを。
このお婆ちゃん、住んでいる町が一緒で、出身地は母親と一緒だった。しかも、母親とは隣町。言われてみれば、言葉じりに独特の方言がある。もう横浜に出てきて60年になるらしいが、訛りが抜けないと苦笑してた。
『1人で釣りに来るなんて、気楽でいいねぇ。うちは孫が釣りが好きで、釣りに行くと心配なんだよ』と。お婆ちゃんに、家内と子供が大阪に帰省している事を話すと、『あら、浮気なんかしゃ駄目だからね』と、これまたひとしきりお喋りを。
しかし、こちらの都合もお構い無しで、怒涛の如く話したお婆ちゃん。屈託のない笑顔が印象的だった。