20160313 | 陽炎の帯の上へちらりと逆まに映る鴉の影―どーすかΩ

陽炎の帯の上へちらりと逆まに映る鴉の影―どーすかΩ

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○学歴社会の実相


Q.日本は学歴によって、社会の処遇に差が生じる「学歴社会」なのか?

A.先進諸国と比べると学歴による賃金格差は小さい。学歴による職位昇進確率の差はあるが、能力にしたがった評価制度の浸透がすすめば是正されると考えられる。


学歴には、1最終教育段階、2学校の質やブランド、3専攻の三性質がある。


日本では、高卒と大卒の間で、賃金格差が目立つ。だが、先進諸国と比較して実際の賃金格差は小さい。では、その「学歴格差感」は何処から来るか。職位昇進確率の差ではないかと考えられる。1入社時の学歴フィルター、2学歴による配属時の贔屓、3受験を通じて養成された努力できる能力、4いわゆる学閥などの同窓人脈、5「知力」による活躍、6競争原理の導入が甘い旧態官僚的企業における、学力の評価、の5点が昇進へ有利に働くと考えられる。


戦後日本社会における教育民主化政策に伴い、次第に高校、大学への進学率も上昇してきた。1955年の時点で進学率は、高校50%、大学10%だった。高校進学者のうち、普通科60%、職業科40%だった。現在の進学率は、高校97%、大学50%。高校進学者のうち、普通科80%、職業科20%である。


進学の選択は5つの要因がある。1本人の能力、2本人の意欲と努力、3家計が教育費、生活費を支払えるか、4通学圏内に志望の学校・専攻があるか、5卒後の職業生活の見通し、の5つである。

戦後進学率が上昇した最大の要因は高度経済成長によって家計所得が増加したことにある。


現在のような大学進学率が50%を超える在り方を、苅谷剛彦は「大衆教育社会」と呼び、吉川徹は「学歴分断社会」と呼ぶ。また学歴格差の三極化が指摘できる。高卒と普通大卒と名門大卒との処遇格差である。


○消費者によって教育が選択される時代

「抑圧と疎外」から「私事化」の時代へ変わりつつある。教師はいよいよ専門的力量を求められる。学級経営上の課題は、相対的競争心から絶対的挑戦意欲へと変えていくことである。


○宇賀神

伏見稲荷は8世紀、和銅年間に創建された。昔伏見のあたりで、秦一族の祖が餅を矢で射ろうとした瞬間、餅は鳥に変化し飛び去った。飢饉や疫病の祟りがあったため、鳥が降りた山に稲が生ったことから稲生り、稲荷として祀り鎮めた。山城国風土記逸文、豊後国風土記。


稲荷神社によく見られる鳥居に用いられる朱色は、古墳時代から血と生命力の象徴とされ、アカカガチ(赤酸醤/赤輝血)とも呼ぶ。赤酸醤は、赤いカガチ、蛇の頭の形に似たほおずきの意味である。


赤色顔料は水銀朱、精製すれば水銀となり、鍍金に用いられた。鍍金によって作られる金属鏡はとぐろを巻いた蛇の身または目という意味でカガミと呼ばれた。


宇賀神、ウカノミタマの御神体は米俵と一体化した白蛇の姿として描かれる。弘法大使が稲荷山の山中で邂逅した竜頭太という老人は、竜蛇と雷の神ともされる。


深い森の中で暮らした縄文人と稲作を伝えた渡来人とでは、蛇の見方が異なる。水害をなす執念深い山の神としてただ畏怖の対象であった蛇は、イナヅマとして雨を呼び、米を食べてしまう鼠を捕らえる、「稲作を助ける益なる神」としての姿を新しく得た。古い蛇神を封じ新しい蛇神を祀る社として、稲荷神社は創建されたものであると考えられる。


○知りたいこと

上巳節会はどのような行事か

八幡神はどのような神であるか

飛梅伝説の梅は紅白のいずれか