HBWR | 陽炎の帯の上へちらりと逆まに映る鴉の影―どーすかΩ

陽炎の帯の上へちらりと逆まに映る鴉の影―どーすかΩ

この部屋の中にいるヤツに会いたいのなら もっと、寿命をのばしてからおいで


こんにちは。ひょろです。


なんか、十八歳になった。


身構えてみたけど、特に何も起きなかったよ。


当たり前のように朝が来て、

当たり前のように一日が終った。


宇宙人とか来ないしね。

ほんとに、何も起きなかったんだ。





たとえば、六年前。


小学校六年生の僕が、今の僕を見たら

どう思うだろうかな。


六年後のことなんて、遥か未来だと

思ってたんだけどなあ。



会いに行ったとしよう!


↓ ↓ ↓ ↓ ↓


こんにちは。僕は六年後の君だ。

未来から会いにきたんだ。


「うぇっ・・・。」


たぶん、嫌そうな顔するね。

人間、顔じゃないと思うんだよ、僕は。


「ちょっと聞きたいんだけど、六年後にはさ、」


おっと、質問は認めません。


「なにしにきたの?」


だから質問はだめだって!

あ、そうそう。

六年後にはドラえもんの声優がみんな

代わっちゃうんだぜ


「ええ!大山のぶよはどうなったの?」


いや、元気だけど。

勉強とか頑張れよ。


よし、僕が今言いたいことは以上だ。じゃあの!


「ちょっと、待」


↓ ↓ ↓ ↓ ↓


まあ、別になんともないね。

昔の僕はいい子だった。




十八になっても、特に何も変わらない。

それだけ、世界は広いってことだろう。



パーマン、プレゼントありがとう。

なんにせよ、誕生日はいいもんだ。


おしまい!