高2修学旅行、北海道旅行の作文 | 陽炎の帯の上へちらりと逆まに映る鴉の影―どーすかΩ

陽炎の帯の上へちらりと逆まに映る鴉の影―どーすかΩ

この部屋の中にいるヤツに会いたいのなら もっと、寿命をのばしてからおいで


「ごひゃくえん、まって?」





こんにちはー、ひょろです。

いきなりでびっくりした?


テストが近かったりで、安定した記事の供給が難しいと判断したので

記事は三つじゃなくて二つあるいは一つにします。ごめん。


今回は記事つくるのが面倒だったので、今日作った旅行作文をそのまま、

ノーカットであげます。どぞノシ


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ノーペイン、ノーゲインってやつ


段々と続く田んぼの水面に無数の輪が広がる。体はほどよく疲れていて、風が気持ちいい。家のほうからおいしそうな匂いが流れてくる。今日の夕飯はなんだろう?

蛙の賑やかな唄を聴きながら、パパさんの話をぼーっと考える。


僕がファームステイでお世話になった家はアスパラをメインにつくっている農家だった。パパさんとママさんと、加勢に来てくれたママさんのお母さん。そして犬のレオンの3人と一匹の家族だ。

敷地の入り口を通ると、さっそく左手にアスパラ畑、右手に作業場と納屋がある。正面に家があって、家の横の道をさらに奥に進むと右手に田んぼ、左手にビニール・ハウスがずらりと並んでいる。


僕らが家に着き、一通り自己紹介をした後、最初に仰せつかった仕事は1番のビニール・ハウスの片づけだった。

1番のビニール・ハウスを前にして、僕ら軟弱な都会っ子3人は驚愕した。


なんて散らかってるんだ!僕の部屋みたいだ・・・。そしてわけのわからない重そうな物体がたくさんあるぞ。

えっと、これを誰が片付けるんだっけ?


終わりの見えないカオス

重い荷物を運ぶ重労働だけでなく、苗が入っていた黒いカップのサイズごとの選別と片付けというようなちまちました仕事の複合攻撃。

そして、ビニール・ハウスの熱気・・・!


1番のビニール・ハウス君は大変、タフな奴で僕らはなかなか苦しめられた。

ジャッキをはずし、風なんかに負けないように立てられた支柱を運び出して、ハウス内がからっぽになったとき、達成感のあまり僕は泣きそうになった。

雑草が生えないように地面に被せてあった大きなビニールにたまった水を除去するためにめくったとき、白いアリの卵がポロポロおちているのを見たのは軽くトラウマになった。

だけど、ビニール・ハウス外での作業はなかなか楽しかった。ナスやトマトに支柱を立てたり、アスパラを収穫したりね。まあ、腰は痛くなったけれど。


僕らがママさんにソフトクリームをおごってもらったとき、僕は残って作業をしていたパパさんにお土産のシェイクを渡した。(確かバニラ味だったと思う)

このとき、パパさんはシェイクを飲みながらいくつか話をしてくれた。


パパさんは大学を出て一度就職したのだけれど、農家を志して一人で北海道に渡った。

もちろん、身寄りもないし、お金もない。

だけど忙しくて死にそうになりながら農業大学に入った。なぜか?

それは知り合いをたくさん作るためだったそうだ。

パパさんもはじめは初心者だった。

だから何か作物を作ってもうまくいかなかったりする。こんなときは農家をやってる友達に電話一本。


「どうしてもうまくいかないんだけど。」

「ああ、それなら多分こうこうしてああすればいいと思うよ。」

「! ・・・なるほど。」


もう一つ。「農業」の話し。ピンポイントだね。


今、世界では人口増加の傾向にある。すると、遅かれ早かれ、食糧難がやってくる。

食料自給率がとても低い日本は大打撃だろう。

日本は工業ばかりに力を入れ、第一次産業は疎かにしてきた。

例えば林業は水産業とつながってる。

人の手で管理しないと維持するのは難しい。

林業では百年先に結実する仕事を今、しているんだね。


今回の北海道旅行は5回の旅行でもっともメッセージ性の強いものだったと思う。


朝露が光るアスパラの産毛を触って、人間も食ってウンコして寝るイキモノだったってことを思い出した。

実際に野菜をつくって売って、それで生活している人の話は説得力があった。

とても、リアルだ。


ファームステイは批判も多かったと思うけど、修学旅行にこれを取り入れたのは間違ってなかったんじゃないかな?

まあ、僕のステイ先がたまたま素敵なところだっただけかもしれないけどね。


おしまい。