清水です。

 

 

数年前に、加西市の広報誌か何かで戦闘機の写真

を見て、けっこうな衝撃を受けました。

 

 

 

そこは「鶉野(うずらの)という一度聞いたら

なかなか忘れられない地名だったこともあり、

「いつかこの鶉野へ行って、加西市とこの戦闘機

にどんな関係があるのか取材したい」と気持ちを

温めてていました。

 

 

そして、数年越しで踏み入れた「姫路海軍航空隊」

の飛行場、通称、鶉野飛行場

「ここにしかない」「ここでしか感じることの

ない」が満載でした。

 

 

 

 

兵庫県にも空襲があったことは史実ですし、昔

隣のおじいちゃんが「戦争でフィリピンに行った」

「ガラスが目の前にあることを忘れて、車内で銃を

撃ったらガラスが割れてびっくりした」とか聞いた

ことがあったので、

自分と戦争というものを考えたことはありましたが、

 

実際に加西市の鶉野飛行場を訪れると、当時のまま

を残す戦争遺構が多く

「当時の人もこの道を歩いたのかな」

「この防空壕のなかにいたんだな」

といろいろな想像をすることに。

 

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ひょうごフィールドパビリオンの映像シリーズ

「ここがフィールド」第2弾がようやく

公開され、みなさんに見ていただけるようになり

ました。

 

 

 

ロケハンで鶉野飛行場の最寄り駅=北条鉄道

「法華口駅」へ降り立って、まず沸くワクワク感。

 

 

レトロとは聞いていましたが、「ほんまにレトロ!」。

 

 

駅舎ですが、なんか家みたいです。

 

 

 

レトロなのも納得で、大正4年には開業されていた

そうです。

 

 

 

駅名標の「ほっけぐち」の文字の下には、昔の

右から文字を読んでいた時代の印字が残っていま

した。

あえて残されているのかな。

 

 

鶉野飛行場へは一旦、あぜ道を通ります。

 

 

 

飛行場からは、加西市観光ガイドの岡田さんに

ご案内いただきます。

 

 

 

ちなみに鶉野だけではなく加西市の他の観光

スポットでもガイドをされているそうです。

 

映像のなかには出てきませんが、私に「もっと

いろいろ伝えてあげよう」とご自分が勉強なさっ

たノートを開いて細かく教えてくださる場面も

あり、その熱量にジーンとします。

 

最近は、個人旅行の傾向がありガイドさんに頼む

ことも、そういえば少なくなった気もしますが、

やっぱりガイドさんの豊富な知識で、自分が持っ

て帰るものがぐんと増えますね。

 

映像の中では、①門柱周辺→②巨大防空壕跡

→③対空機銃座跡→④滑走路跡→⑤soraかさい

とご案内いただきました。

 

 

 

こちら、数トンの機銃を支える機銃座。

 

 

 

地下にもコンクリで作られた空間があり、人が

出入りして機銃を操作することができるように

なっているそうです。

 

これは、機銃のレプリカです↓

 

 

 

そして、ところ変わってこちらが…滑走路跡。

 

 

 

なのですが、中央の線がないからか、一見すると

更地のようにも見えます。

 

ですが、映像内のドローンカメラではばっちり

全景をおさえているので、ぜひそちらをご覧ください。

 

 

滑走路に立つとより感じるのが、この鶉野の地の

開放感。

「なぜ鶉野に飛行場が作られたのか。そのひとつ

には高い山が少なく開けた土地だった。

そして、輸送のための鉄道の駅がすぐそばにあった

からだと言われています」

と岡田さん。

 

 

戦後、この滑走路は役目を終えましたが、近年この

滑走路周辺では気球が飛んでいるということで

こんなユニークなものもありました。

 

 

 

 

取集は1日1便だそうです。

 

 

そして、こちらが現在、2機の戦闘機を展示して

いるsoraかさい

 

 

 

飲食スペースもあります。

 

 

 

 

 

施設内では、さまざまな映像が上映されている

のですが

 

 

 

「戦闘機の組み立てには、地元の中学生なども

入って作業していた」など

今では想像もできないエピソードも語られてい

ました。

 

 

大戦の最終戦局では、ここで訓練していた海軍

の訓練生からも特攻隊が組まれます。特攻で散り

ゆく若者の命と使命感には、いろいろ思うことも

ありますが…

私が岡田さんの話で一番印象に残っているのが、

ここの訓練生が週末、加西市の民家に下宿に行き

食べるものが貴重な時代に温かく迎えられたという

お話。

この話は、映像内でも語られています。

 

「ここへ来て、何か心で感じとってほしい」

とは岡田さんの言葉。

 

 

ここにしかないこの場所。このエピソード。

ぜひぜひ、映像もご覧ください。

次回も乞うご期待を。

 

 

兵庫県広報専門員