昔は反応が鈍かったオートマチックトランスミッション(AT)も、今はコンピュータ制御でドライバーの意図を察し、上手くシフトダウンしてくれるものもあります。
トランスミッションの役割は、エンジンの弱点を補うことです。
エンジンは1分間に1000~数千回転しますが、もっともパワーの出る回転数やもっとも燃費良く走れる回転数は、エンジンの特性で決まります。
乗用車に使われるエンジンで効率がもっとも良いのは2500~3000回転くらいです。
この辺りの回転数を上手に使い、スピードに乗り一定のスピードに達したら高いギアに入れてエンジンをあまり回さずに走れば、燃費が向上します。
日本では新しく売られる乗用車の約95パーセントがオートマチック車だといいます。
もっとも初期のATは2速でしたが、今では6速以上も普通になってきています。
多段の方が変速ショックが少なくスムーズで、エンジンをより効率よく使えるのです。
オートマチック車には、マニュアル車のようなクラッチはなく、代わりにトルクコンバーターがつけられています。
現代のATは油圧を伝えたり切ったりするバルブをコンピュータで制御しているので、変速はコンピュータのプログラムに従って行われるのです。