いつからだったろう、
リビングにバナナが置いてあった。
まだ青みの残るその艶ある姿は、
しばらくすると、芳醇な匂いを放ち、
毎朝、リビングで煙草をふかすとき、
どこか自分が熱帯雨林にでもいるような気持ちにさせてくれた。
遅い仕事から帰ったとき、
いつからか、バナナには黒い斑点が浮かびだし、
ああ、もう少しで食べごろなんだなと想っては眠りに就いた。
忙しさにかまけて、
そんな観察を忘れた僕は、食べごろに剥こう剥こうと想っていた、
そのバナナのことを、忘れていた。
ほんの一週間ほど。
黒い斑点は、バナナの全てを蝕み、
その腐食は、皮すら通り抜けてきそうだった。
そして、僕は考える。
世界はバナナなのだろうか。
世界は、今、
どんな段階なのだろうか。
いつだって僕は、その皮を剥いてみたいと思うのだけれど、
手を掛けるべき、皮の切れ目も、
なによりバナナ自身も僕の目には映らない。
それでも僕は、考えた。
バナナは世界なんだろうか。
世界がバナナなんだろうか。
リビングにバナナが置いてあった。
まだ青みの残るその艶ある姿は、
しばらくすると、芳醇な匂いを放ち、
毎朝、リビングで煙草をふかすとき、
どこか自分が熱帯雨林にでもいるような気持ちにさせてくれた。
遅い仕事から帰ったとき、
いつからか、バナナには黒い斑点が浮かびだし、
ああ、もう少しで食べごろなんだなと想っては眠りに就いた。
忙しさにかまけて、
そんな観察を忘れた僕は、食べごろに剥こう剥こうと想っていた、
そのバナナのことを、忘れていた。
ほんの一週間ほど。
黒い斑点は、バナナの全てを蝕み、
その腐食は、皮すら通り抜けてきそうだった。
そして、僕は考える。
世界はバナナなのだろうか。
世界は、今、
どんな段階なのだろうか。
いつだって僕は、その皮を剥いてみたいと思うのだけれど、
手を掛けるべき、皮の切れ目も、
なによりバナナ自身も僕の目には映らない。
それでも僕は、考えた。
バナナは世界なんだろうか。
世界がバナナなんだろうか。
