CASARECCIA カサレッチェ その3 | ヒデゴンのブログ

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CASARECCIA カサレッチェ その2 のつづき

CASARECCIA カサレッチェ その1 はこちら

 間もなく厨房ではパスタの茹でが中盤にさしかかり、シェフがトマトを賽の目切りにし始めた。
 
 どうするんだろうと不思議に思っているとバジルソースが入ったソースパンにトマトを合わせて温めている。
 
 キッチンタイマーが茹で時間の終了を告げ、ソースパンにパスタが投入された。


 
 "オマチドウサマ"
 
 ジェノベーゼが目の前にやってきた。
 
 パスタは八つ橋を更に丸くしたような形で細くてジェノベーゼソースが良く絡んでいる。長さは3,4cmでペンネくらいかも知れない。
 
 casareccia カサレッチァというそうだ。自家製のみたいな意味だとシェフに教えてもらった。
 
 パスタの間に程よく賽の目切りになったトマトが混じっていてパルミジャーノがかかっている。
 
 ジェノベーゼソースのミドリ、トマトのアカ、パルミジャーノのシロ。まるでピッツァ・マルゲリータだ、トリコローレだ、三色旗だ。
 
 「ジェノベーゼにトマトが入るんですね?」
 
 "じぇのべーぜニハ、イロイロ入レマスヨ。" いくつか具材を教わったが失念。
 
 へー、先日ペペロンチーノにフレッシュトマトを入れて食べてみたら結構美味かったのでさもありなんなのだが、ジェノベーゼでも混ぜればいいんだと、固定概念にとらわれ過ぎだことを反省。
 
 美味しく頂いてその後イタリア関連の話しを少しした。

 先ずは前述のビアンコとビアンキの違い。

 ビアンコは男性名詞単数形、ビアンキは男性名詞複数形ということだった。

 男性名詞の単数形は-oで終わり、男性名詞複数形は-iで終わる。
 だからbianchoとbianchiだ。

 これで分かった、なぜvino rosso、vino bianchoとメニューに書かないのか。赤と白でそれぞれ何種類かメニューがあるからだろう。

 それではなぜvinoもviniにならないんだろう。ワインそれ自体は液体だから英語みたいに不可算名詞なのか?
 よくわからない。

 ちなみに
 女性名詞の単数形は-aで終わり、女性名詞複数形は-eで終わるそうです。

 演劇とか演奏会の終わりに演者に「ブラボ!」とか言うが、それは男性一人の時が正しくて
女性一人には「ブラヴァ!」というと良いそうだ。
 女性が複数なら「ブラベ!」になる。男性が複数の場合は「ブラビ!」で男女複数の場合は、男性複数が適用されて「ブラビ!」になる。
 
 次の話題はbianchiにちなんで、自転車、自動車メーカーの話題。

 bianchiはシロの複数形だが苗字でもある。自転車のbianchiは苗字なんだよと聞いた。

 総入れ歯auto bianchiが好きだったなあと思い出す。

 フェラーリもマセラッティも苗字だと。そいつは知っていた。

 「フィアットも苗字なんですか?」

 "チガイマス、Fabbrica Italiana Automobili Torinoノ頭文字デス。Fabbricaハ工場、Italianaハいたりあ、 Automobiliハ自動車 Torinoハとりの デス。とりのノいたりあノ自動車工場トイウ意味デス。"

 へー、FIATがイタリアの巨大コングロマリットってことくらいは知っていたけど、それは知らなかった。なんでも聞いてみるもんだ。

 あとホントだかどうだか知らないが勝手に、なるほど、だから-oとか-iで終わらないのか、なんてことも考える。

 一通り会話を楽しんだところで名残惜しくもお勘定をお願いした。
 
 結果的に初めてのバールに一人乗り込んで食事をしたなんて一度切り訪れた欧州旅行以来の出来事でたのしかった。

 食事会がキャンセルになったのも良かったといえよう。

 店を出てメールを確認すると幹事の杉村さんから詫びが入っていた。

 かまへん、かまへん、お陰で面白かったです。

 
 
 さて、カサレッチェで今度なにか作ってみよう。


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