学習者をほめること | ヒャクゴウ、地球を駆け抜ける

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思いっきりやりたいことを、真剣勝負でやります。そんなヒャクゴウの日々の記録とたわごと

本題の前にお知らせです

第2回勉強会にご参加いただける方を募集しておりましたが
昨日で一応締め切りとさせていただきました。

が、あとおひとり分、余裕がございます。

ぜひとも名乗りをあげていただきたいと思います。

保留でも構いません。

日程もご都合のよい日をお選びください。

候補日:2月26日(土)、3月5日(土)、12日(土)、26日(土)

*いずれも17:30以降の予定です


お待ちしております。

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今勉強のためにこちらの本を読んでいます。
日本語教育学を学ぶ人のために/著者不明

¥1,890
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入門書のような趣ですが、
学習歴や仕事の経験がある人が読んでも充分新鮮な内容です

日本語教育や多文化、外国人と日本人の双方のコミュニケーションの歩み寄りなど、
現在の新しい傾向も織り込まれていますね

読んでいていくつか話題として取り上げたいことが満載です

今日はその中でも

「学習者をほめる」ということについて取り上げたいと思います。

なにも日本語を学ぶ人でなくてもいいのですが
たとえば子供に何か教えていたとして
その子が上手にできたとします

もちろん教えている大人はその子をほめますよね

同じように、授業の中でも生徒さんをほめるということを
我々日本語教師も行うかと思いますし
養成講座だとか
学校の新人研修で教務の先生に

「もっと学生をほめてください」

といった指導を受けることもあるかもしれません

教師の成長としてのアクション・リサーチを研究されている横溝紳一郎先生が書かれた章の中で
(第3部第3章)

学習者(日本語学習者に限らず)をほめることは、本当に学習の動機づけになるのか、
ということが書かれていました

厳密に言うとゴードンという人の『教師学』という本のなかにある引用なのですが
「ほめることは動機づけにはつながらず、かえって障害となる」
という言葉に横溝先生も共感をされたようです

そりゃあ、もちろんほめられれば嬉しいです
しかし、やみくもにほめても
「なんだよ」と相手に不快にさせてしまうことも考えられます


私にも養成講座時代の思い出が・・・

それは教育実習で、同じチームの人が授業をされていた時のこと

なんだか私はその方が、やたらと学生をほめすぎているところに引っかかりを覚えたのです
なんか相手を子供扱いしてない?と

話を横溝先生の論文に戻しましょう


「学習者が行ったことが正しい時に教師が与えるフィードバックを‘肯定的フィードバック’といい、学習者のパフォーマンスが正しかったことを伝える‘正答の是認’と学習者の動機を高める‘褒め’の二つがあることが分かった」


1.むやみにほめたり、やたらに大げさにほめてはいけない

2.「よくできました」は小学生に使う言葉で、いくら優しくしても何か上から見下すようなニュアンスが紛れ込むので、成人学習者にはふさわしくない

3.「偉いですね」も、ふざけて使う以外は、控えたほうがいい

4.できないかもしれないと判断された課題に正答した時は「素晴らしい!」や「すごい!よくやった!」などの褒め言葉に全感情をこめていい


などの先行研究の引用がありました。

非常に共感しました

もちろん、実際は教師も学習者もいきものですから
こんな風にマニュアル化できるものではありませんが
やはり「相手は大人である」ということを忘れてはいけないと思います

相手のパフォーマンスにしっかり反応してあげることは大事ですが
その方法も考えられた上のものであるといいのでしょうね


教師自身のコミュニケーション能力も非常に大事です

最後までお読みいただき、ありがとうございました

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