愛国心・・・ | ヒャクゴウ、地球を駆け抜ける

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思いっきりやりたいことを、真剣勝負でやります。そんなヒャクゴウの日々の記録とたわごと

今日はちょっと、私が日頃考えていることを書こうかと思います。

お疲れの頭でお読みいただく内容ではないので、大変恐縮ですガーン

以前ある本を読みました。
それはある留学経験がある日本人男性が
自分の国についてあまりに何も知らなかったため、
留学中に恥をかき、
その反省も兼ねて道を往く外国人に「日本についてどう思いますか」
という質問を投げかける活動をした、というものでした。
あせる外国人から見たニッポン/岸 周吾

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なぜ自分の国を知るために、
外国人に問うのだ、という根本的な疑問もありますが
私は彼が最後に語った言葉がきっかけで、いろいろ考えたのでした。

(以下引用)

「日本人として誇りを持つ」ことは、自分のルーツを知ること。
自分の国の文化や歴史、伝統に目を向けること。
知ろうとする姿勢、考えようとする気持ちを積み重ね、
一人の人間として、芯を創り上げていくこと。
すなわち、日本文化と日本人の心を考えることにより、
自分自身の生きる人生を見つめ、僕という人間の存在を確立していくことなのだ。



うん、わが意を得たり、といった感じですね。

日本語教師という仕事は、
当然ながら様々な文化背景を持った人々に接することができます。
しかし同時に日本について教える仕事です。
それは言語の用法に限らず、
マナー、文化、社会の様子、などなど多岐にわたると思います。


ですから私たちは日本語教育関係はもちろんですが、
様々なことにアンテナを張っていなければならないのです。
(とはいっても、私はかなり怠慢な方ですが・・・)

「日本人が日本を知らない」
「日本人には愛国心がない」
とよく批判を受けますね。

私は「愛国心」という言葉には、
どこかファナティックで、排他的なイメージがあるので
正直あまり好きではないのですが、

私たちはやはり自分の国について知り、さらに自分はどう思うかを常に意識して、
誰かに語れるようになるべきなのかもしれません。

ワ―ホリの説明会などでは、渡航前にしておくべきこととして、
ビサの申請と並んで、
日本について、渡航先の言語で説明できるように勉強しておくこと、が挙がります。

確かに私が接している学生やクライアントさんたちは、
押しつけがましくなく、スマートにご自身の国の文化などについて語ってくださいます。

私も、努力をしてはいますが、
やはり勉強不足だな、と感じることもあります。

今回この本を読んで、私は「愛国心」について考えをまとめることができました。

それは、自国のオリジナリティーや優越性ばかりをあげ連ねるのではなく、
(例:「日本語は特殊な言語です」と言うのは、何も知らない証拠ですよね)
自分の国を知り、いいところも悪いところも自覚すること。
そしてそれが他者に伝えられること。

また、いいところをどうやったら、もっと伸ばしていけるか、とか
悪いところをどうやったら、改善できるかとか
そういうことを考えることも大切なんだろうな、と思うのです。


あと、これから日本語教師になる方は、
ぜひいわゆる戦争問題について、
何かの本を読むなりして勉強されることをお勧めします。
そして、それだけでなく、
もし学生に「先生は○○を知っていますか」とか「○○についてどう思いますか」と
問われたときに、相手に迎合するのではなく
ご自身の意見が伝えられるように、考えをまとめておかれるといいと思います。

もちろん、学校の多くはルールとして政治の話などは学生にも教師にも禁止していますが
そうでない場合もあります。

上級者向けのテキストの中には、それがテーマになっていることもあります。

その時は誠意をもって、相手の向かい合うことが大事だと思います。


かなり重くなりましたね、ごめんなさい