思いのままに我がままに -2ページ目

Boys Town Gang

車椅子に座っている人を真っ直ぐに見られない。

どう接していいのかが分らない。

目を背けておいて、強く意識している。

見えているのに見えていない事にしている。ガラスの目玉で笑顔を作っている。


思いのままに我がままに

湿気の強い重苦しい日、
突然出逢った男はどこか居心地のいい明るい男だった。


馬鹿で図々しいその男には、大切にしている人がいた。

恋人、と思ったその女性は妹だった。


彼女は目が見えなかった。

「あなたは心のキレイな優しい人」

暖かい透き通る声で言ってくれた、それは随分前に失くしたチープな言葉。



男は死んだ。妹の為に、妹を思いながら・・・・希望の種を残して。


残された彼女が言った。

「お兄ちゃんの顔を最初に見たい」







「見たかった」とつぶやいた。




知ってる通りさ。見えなくたってわかるだろ。いいヤツだったさ。


思いのままに我がままに




思いのままに我がままに