チャンピオンは一番強い人・・・そんな当たり前のことが成り立たなくなっている。
本来であれば、チャンピオンは世界でただ一人のはず。
日本では古来より「小よく大を制す」の言葉があるとおり、基本無差別級だが、欧米では体重差のある人同士が争うのはフェアでないといった考えから、ボクシングやその他格闘技などで「階級性」をとっている。
日本では古来より「小よく大を制す」の言葉があるとおり、基本無差別級だが、欧米では体重差のある人同士が争うのはフェアでないといった考えから、ボクシングやその他格闘技などで「階級性」をとっている。
しかも、各団体が世界王者を定めているので、同級の世界王者が何人もいる状況である。
ボクシングの場合、主要4団体(WBA・WBC・IBF・WBO)がそれぞれ世界王座を定めているので世界チャンピオンが4人いることになる。
理想を言えばK-1のように毎年世界中で予選を行い、勝ち抜いた者同士が闘って一番を決めればいいのだが、それでもK-1は毎年行うトーナメントの他に、「K-1スーパーヘビー級王座」を定めて独自に防衛戦を行っている。
そんな状況をさらに混乱させているのが「暫定王座」制度だ。
正規王者がケガなどのために防衛戦を行うことが出来ない場合に、ランキング上位の選手が闘って暫定王者を決めるやり方で、おそらくタイトル戦を行いたい興業側の意向が反映されたものだろう。
そこまでは理解できる。
だが、正規王者が試合が出来る状況になったにもかかわらず、暫定王者と統一戦を行わず、他の選手と防衛戦を行ったり、またその間暫定王者がまた別の選手と防衛戦を行うなどしている事例がある。
だが、正規王者が試合が出来る状況になったにもかかわらず、暫定王者と統一戦を行わず、他の選手と防衛戦を行ったり、またその間暫定王者がまた別の選手と防衛戦を行うなどしている事例がある。
例えばUFCでは正規王者のランディ・クートゥアが一時戦線離脱している間に、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラが暫定王者になり、クートゥアが復帰したら、ノゲイラとやらないでブロック・レスナーと防衛戦を行いレスナーが新チャンピオンになったら、今度はノゲイラが別の選手と暫定王座の防衛戦を行うという。
こうなっては同級王者が複数いる状況がなかなか解消されなくなる。
また、最近ではWBAとWBCのスーパーフライ級統一王者がいるのに、WBA世界スーパーフライ級王者決定戦と暫定王者決定戦が同日に別の場所で行われ、その結果、統一王者・正規王者・暫定王者と同団体同階級に3人も王者がいる状況ができてしまった。
こんなことが続くと、いずれ暫定王者が試合できなくなったときに暫定の暫定王者が誕生したり、以前新日本プロレスであった、王者レスナーがベルト剥奪されて日本で王座決定戦が行われたのに、レスナーが海外で勝手に防衛戦を行っていたりといった、「王者ベルト剥奪無視勝手に防衛事件」が起きたりするのではないか危惧される。
どうせ王座を増やしたいのなら、WBA U-30王座、WBAシニア王座とか、WBCハードコア王座(反則OK)などを新設したらどうかと思うんですが、まあ、やめといたほうがいいでしょう。
UFCハードコア王座というのは意味がないような気がしますが・・・イヤ、面白いかも。