眠られぬ夜のために |   心のサプリ (絵のある生活) 

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画家KIYOTOの病的記録・備忘録ブログ
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  この本はぞくぞくするほどにおもしろい。
 渡辺昇一氏の言葉で一番深く覚えているのが、「どんなことでも流さずに納得するまでやりきる」という言葉だろう。(言葉のニュアンスは違うかもしれないが・・・・)

 子供の時からこういう癖をつけておけば将来の大成は間違いないと。


 私自身は、そのような性癖はない。流せるものは流してきた。
 気質が忘れっぽいのである。

 しかしながら、好きなことだけには、ぞっこん惚れ込んでこの人生、やりつづけてきたと思う。
 それは仕事以外では、本と、絵と、マンガと、映画と、音楽である。


 






  ヒルティ参りという言葉。
  マックスウェーバー参りなどという言葉も日本にはあるらしい。

  つまり、外国の地元の人がヒルティを忘れていても、日本人が遠くからやってきて、墓やら実家やらを「参る」わけだ。

  日本人は、そのような習性は確かにあると思う。


  インドから仏教がやってきたというのに、もはやインドは仏教国ではない。 
  しかしながら、日本人は、そのルーツをたどって、インドに行く。


  世界から、この狭い日本にさまざまなる諸外国の素晴らしい文化や哲学や芸術が、入ってくる。
  日本人は、それらの刺激に恩を受けたことを忘れない。

  自分がここまで育ったという恩をいつか、その実家や墓地などへ「参る」ことで、返すのだろう。


  こういう私も、25歳の頃、ピカソの造ったアボリネール像をとある公園まで、ひとり、探して探して歩き回ったことがある。

  その当時は、シュールレアリズムにハマっていて、フランスにいくからには、是非アポリネールの墓には行きたいと思っていたのだが、結局は、ツアーの時間の関係にて、一番近いピカソ作のアボルネール像に手をあわせることになったのだった。


  渡辺氏によると、日本人の「参り」のおかげで、地元ではすでに忘れられた作家や、哲学者、などの著作の再販などがあるらしく、それは日本人としても嬉しいことである。


  いつだったか、確か、スペインだったかのアナログのアコーディオンのマニアが世界でも、日本に一番多くいるらしく、世界に数台しかないアコーディオンが日本のマニアの手にあるらしいこともわかった。

  昔、中国との交易がさかんだったときにも、私が呉服屋の関連の人達とよく話題になったのは、中国へ渡った日本の国宝級の宝はすべて紛失、離散、盗難などされているのに、日本にやってきた渡来の宝は、すべて、未だにその当時のままに、立派に保存されている。


  それは、湿気や温度、あるいは、盗難などから、何世紀も宝を保護保存できた建物が日本だけにあったからである。
  私もそんなに詳しくわけではないが、平安時代の宝などが中心として保存されている「正倉院」である。

  



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  まあ、幸福とは何か?



 それは、私の個人的な意見であるが、他人がなんといおうが、自分が自分で幸福だと感じること、それが幸福だと思う。

  他人の物差しで、自分自身の心や、所有物を、計る事。
  それがこの世の一番の不幸ではないかと思う。


  不思議なことに、離婚を二回経験し、赤子(娘)を亡くしたことはあったが、そのこと自体もまた私の成長につながったわけである、(そうしたいわけではなかったし不可抗力だったが、結果として)。

  涙を流した分だけ人は強くなるとはよく言ったものだと思う。


  そして私はいつでも、自分のことを幸福だと思っている。
  なによりも、この日本という今の時代に生まれ、生きているだけで「感謝」なのである。


  宗教団体は嫌いだが、神様はいると私は信じている。(あくまでも、私の個人的な意見です。団体行動が苦手という意味です。)


  感謝。