日本のいま  東京の現在の空間と時間 |   心のサプリ (絵のある生活) 

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画家KIYOTOの病的記録・備忘録ブログ
至高体験の刻を大切に
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私はこれまで海外はハワイとフランスの二国しか、滞在の経験がない。
それはそれで、満足いく体験であったし、海外にどんどん気楽に出かけていく若者を見ていて、学生ならば少しは勉強せえ、とむらむら気持ちが沸き起こる古いタイプの人間なのだが、世界がどんどん融合していっているのならば、その現場がどうなっているのかということを確かめたくなるのは人情だ。

ちょっとネットを見たり新聞の世界の中の日本という記事を読んだり友人から現場の空気を聞いたり、新作ビデオを借りたときはもう物語と同時に「今、リアルタイムのニューヨークや、フランスや、韓国の風景、シーン」をはっきりと見ることができる。

食べ物にあっては、世界の中で日本ほど世界中の食べ物を味わえる国はほかにはないと皆口をそろえる。

5年前になるか。
イルークシュ(仮名)というカナダの23歳の芸術家と、知り合いになった。
彼女は北海道に私が住んでいたので、気候がやや似ている田舎の男性ということで、そして
村上春樹を好きだった彼女から見ると私は、日本の案内役としては適任と思ったのかもしれない。
英語については、彼女は英語学校で日本人に英語を教えていたので私に対しても生徒に対するように
、丁寧で、きれいなアクセントの発音で、ゆっくりと喋ってくれたので、不都合はなかった。

身長は170センチ以上はあったと思う。
カナダ人らしく肌がすきとおるように白く一部血管が透いて見えるがごとくだった。
彼女の創作しているものは、木と陶器のようなものをいろいろに組み合わせてある形をつくり、それを幾枚もポラロイドで写して、アルバムに並べた、簡単なインスタレートを、机の上で私に見せてくれた。

今はアメリカに結婚して子供が二人もいる私の映画友達のミュー(仮名)がそのときに私の良きスタッフだったので、よく三人で、居酒屋にいって真夜中まで飲み歩いた。
イルークシュはほんとうに外国人らしくなかった。
英語の俗語で静かな人のことをZENと言うが、彼女はまさにzen girl だった。

いつもおばさんが穿くような長めのフリルのついた黒のスカートを身につけ上は白のブラウスにこだわっていた彼女はどう見ても23歳には見えなかった。幼顔のミューが横にすわっていると、まるで、親子のようにも私には見えたので、よくそれを話題にして、ルミネの喫茶でミルフィーュをコーヒーで食べながら笑いあった。


ここで食事タイム終わり   まんきつ  ふらぐめんつ    続く