風がからだとこころの芯の芯まで冷凍していく。
さむざむと、冷えきったからだとこころは、しゅわーとあたたかいものへとひきよせられていく。
それは、やはり里芋と人参の煮込み、そして、おんなのやわはだなのかもしれない。
一人では生きていけないが、ひとりの方が気が楽なんである。
自由で侘しく気楽の生活。
家族とわいわい拘束の生活。
二者択一。
赤ワインがきりきりと胃におさまり、チーズが脳天をショックする。
自分でつけた檸檬味の白菜も味わいながら限りなく夜の時間はするりするりと過ぎて行く。
あたかも、亀のように、そのあゆみはのろい。
キースのピアノが今日はどことなく寂しそうな音を醸し出している。
もらった義理のチョッコレットを口にほうばる。
甘さが舌をさす。
サバイバルを生き抜こうと覚悟をきめる。
明日は、ボードレールのように白のワイシャツにクリッツアのネクタイにしよう。
前にとにかく進まねば。