「人間の深層には全体が潜む」     河合隼雄 |   心のサプリ (絵のある生活) 

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画家KIYOTOの病的記録・備忘録ブログ
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言うまでもなく、皆、仮面をかぶり生きている。
この場合の仮面はマイナスの意味ではなくて、誰一人として、真実の顔を
さらけだして日々生きていたら、皆、恐くて息がつまるからだ。

だからこそ、人は皆暗黙の了解、大人の呼吸で、冗談を言ったり、きどってみたり、演技してみたりして、生きて行く。

これは人生のステージの上では、当然のルールであり、お約束事である。

これが嫌で嫌でこの不条理に耐えて行けない人々がいる。
別名、げいじゅつか。

彼らのおそらく半分は、偽物であろうが、その志は高い。

あるいは普通のおじさんや、主婦や、魚やの兄貴達であろうと、ふと、自分の人生を振り返り、「本音を語りたくなる」時があるはずだ。

ふと、もらす。
それには何にも意味は無く、本人もふと漏らすだけである。

場所はどこにでも。
同窓会のめくるめき喧噪の夜に、高層ビルの一角で。
男であれば、見知らぬふと皆で寄った小さなバーで。
居酒屋のマスターに。
好きな女と旅に出たその出先のジャズバーで。

本音と言っても、人はその時だけで、満足して、次の日にはもう忘れている。
甘えてふともらした、その、秘密の言葉も。

そして、次の日からがんばって皆仕事や、子育てや、皿洗いにもどるのである。
何もなかったような顔をして。

○孔子は言う。

我十有五にして学に志す
三十にして立つ
四十にして惑わず
五十にして天命を知る
六十にして耳従う
七十にして心の欲するところに従いて矩のりをこえず


しかしながら私は五十にして天命を知ったか?

残念ながらいまだに修行不足にて、十有五の学に志す、の位置である。

がんばるぞ。