男のネクタイの重さなのだが、50グラムをひとつの目安にすると、それ以下がデザイナー系、それ以上がクラシック系に属するらしい。モダンは軽く、クラシックは重くをめざすのだ。たとえば、クラシックのネクタイは長さは146センチ、重さは55グラムとかいうように作られている。100円玉ひとつが約5グラムなので、100円玉を首に14個まきつけているのが70グラムの、メローラなどのブランドの重さになる。これは人つまり男の存在にも言える。評論家はいらない、どちらかのファッション---生き様を選ぶとすると、けっこう悩む。基本的には歳から言ってクラシック派なのだが、松尾芭蕉の「かるみ」も大切にしたい。しかし、第一印象を選ぶとすると、俺はまさしくクラシックを選ぶだろう。モーツァルトそして小林秀雄、そして芭蕉、キモノは大島。文学は古典、音楽はクラシック、そしてネクタイもクラシック、アルマー二が55グラムあるのはすごいね。