今年もアイツがやって来た! | NPO法人 はりま田舎暮らしの会

NPO法人 はりま田舎暮らしの会

NPO法人活動の情報発信基地です。

7月21日(木) 晴れ

 

大雨続きの梅雨が明けたら、猛暑日連続の暑さです。

 

今年もアイツがやってきました。

ニホンミツバチの天敵のスムシもオオスズメバチもコイツに比べれば可愛いもんです。

最強の天敵ネオ・ニコチノイド系農薬を満載したリモコンで農薬を散布する

小型無人ヘリコプターがやってきました。

 

猪三郎サンは兵庫県県民局のルールに基づいて、「養蜂届」を提出しています。

そのデータを基に、この時期には農協から注意書きが郵送されてきます。

曰く、農薬を散布するから、次の通りご注意を申し上げます。

1・洗濯物は取り入れてください。

2・自家用車にはカバーを掛けてください。塗装面が汚れる恐れがあります。

3・戸外で飼っているペットは室内に避難してください。

4・散布中は戸外に出ないでください。

5・ミツバチには危険回避の処置をしてください。

つまり、これくらい危険な農薬を散布しますよ、事前通知しましたよ、と、云って責任を回避しているとしか思えません。

 

危険な筈です。注意書きによると農薬は原液の4倍から6倍の高濃度で散布されます。

無農薬栽培を目指して「こだわりの緑肥稲作物語」を実践している私たちも、やむを得ない

場合には農薬を使用します。

昨年度に蔓延した「イモチ病」がそうです。

薬剤水溶液をポンプで散布するのですが、500ミリリットルの原液を500リットルに希釈してから散布します。つまり、濃度は1000倍液の勘定になりますが、奴さんらは4倍液を平気で散布しておきながら、危険回避して下さいとは、どういう事???

 

まして、ミツバチたちは、この時間には、すでにあちらこちらを飛び回っています。

農協サンの偉い人に聞いてみたいものですね。

日の出とともに、飛び立った働き蜂たちをどうやって危険回避をするのか、方法を教えてもらいたいものです。

 

 

 

 

ヘリコプターの向こうに見えのが、猪三郎サンの家です。この家の更に右手の高台が

蜂場なのです。影響が心配です。

 

折しも、昨日、隣町の上郡町の蜂友からメールが入りました。

「巣門の前で、たくさんのミツバチが、もがき苦しみながら死んでいます!どうしましょう!」

「最近農薬散布のヘリコプターが飛んでいないか?」と返信しますと、案の定「2日前に集落

全体にヘリコプターが飛びました!」とのことです。

 

今日になって、1万匹以上の強い群れだったのが、もはや、風前の灯状態だと云うことです。

この状況を皆さんはどう思われますか?

 

お米は真っ白でなければいけないのですか?

キュウリは曲がっていてはいけないのですか?

トマトが青臭いのが、どうしていけないのですか?

 

 

私たちが、仮に4反の田んぼをイモチ病の防除するときは、動力噴霧器を背負って散布するか、ナイアガラ方式で散布するか、水溶液ならポンプ散布を行うのですが、

段取りから後片付けまで順調に行っても半日仕事以上の労力を要します。

それも大汗をかいて、熱中症と闘いながらです・・・

 

それをコイツは涼しい顔をして5・6分で片付けてしまいますから、省力化を考える

百姓さんには、最大の味方でしょう。

 

しかし、コイツを操縦するこの人の腕前には、惚れ惚れしますね。

見事なものです。

農協には山ほど言いたいことがありますが、農協から委託されたこの業者の方々に

罪はありません。それどころか、社員教育が徹底しているのには感心しました。

 

笑顔を絶やさず、腰は低く「近くにミツバチを飼われていると云うことは、承知しております。

極力、低空飛行をして農薬が飛散しないように注意をしますので、ご容赦ください」

 

そこまで言われたら、「ご苦労さんです!」としか言えませんがな・・・!

 

しかし、やっぱり、ネオ・ニコチノイド系農薬散布には反対です。

みなさん、そろそろ声を挙げて行動に移しませんか?