その後、チェーン店の寿司屋のバイクが停まり祖母の家に届けに入って行った。
祖母の家から出て来た宅配の店員に聞き込みを行った。

店員「2ヶ月ぐらい前から注文が入る様になったんですが、週に4・5回は注文して頂いてるお得意さんですよ。」

祖母は明らかにドライバー達の食い物にされている。

しかし宅配の聞き込みだけでは証拠にならない。

今日の報告をし依頼人に提案をした。

祖母の家に行きICレコーダーを仕掛けておけば、室内での会話が確認出来ると

しかし翌日依頼人が久しぶりに祖母の家に行くと鍵は替えられていた。

家に電話を掛けても電話には出ない。
インターホンを鳴らしても応答は無い。

万が一の事を考えて依頼人は鍵屋を呼んで鍵を開けてもらった。

家に入ると祖母は居間でテレビを見ていた。

祖母「あらっ。どうしたの?」

依頼人「お母さんどうしたの?じゃ無いでしょ。
電話にも出ないし、インターホン鳴らしても応答が無いから開けて入ったのよ。」

電話器の線はモジュラーから抜かれ、インターホンは電源は切られていた。
今回は素行調査でした。

依頼人は45歳になる女性。
内容としては依頼人の祖母が一人暮らしをしているのだが、そこが問題であった。

依頼人が祖母の家に行くと金庫に保管された金の延べ棒が無くなっている。
株券も少なくなった様子らしいのだ。

一人暮らしの家に金の延べ棒がある事自体驚きである。

祖母は主人が亡くなり、その遺産も数千万円は有るために誰かが祖母に近づきお金を無心しているのではと・・・。

翌朝から張り込みを開始した。

朝10時、祖母の家にタクシーが停まり乗車するのを確認した。

そのままタクシーを尾行すると病院に行き、そのあとは15キロ離れたデパートの駐車場に入った。

そしてドライバーと祖母はデパートのレストランで食事をし家に戻った。


近所のデパートでは無く、なぜ15キロも離れたデパートに行ったのかは不明である。

タクシーが去った後、18時にはまたタクシーが来た。
次は1台ではなく、3台であった。
下田さんの出発日、自分は成田に見送りに向かった。

搭乗までの間、下田さんと世間話をしながら時間を潰していた。

話の途中、彼の携帯電話が鳴った。

真由美さんからだ。

今、成田に居ると
でも広くて何処に居るか分からないと・・・。

今居る場所を聞いて無事出発前に会う事が出来た。

下田さんはやっと再会を果たせたのだ。

真由美さん「ごめんね。
やっぱり今会わないと後悔すると思って・・・。」

下田さん「来てくれてありがとう。」

真由美さんの耳には、イルカのピアスが片方だけ付いていた。

それを見つけた下田さんは「はい。これっ。」と、昔忘れて行ったもう片方のピアスを見せた。

真由美さん「まだダメ。
今度会う時まで持ってて、私いつまでも待ってるから・・・。」

そして下田さんは旅立って行った。

帰りに真由美さんからこんな話を聞いた。

このピアスは彼がバイトしたお金で、初めて買ってくれた思い出のプレゼントだったと話してくれた。


彼の渡米から2年後、このピアスはまた一緒になりその後離れる事は無かった。