本日も、パソコンが遅いとお悩みのお客様からのご依頼。
そうなれば、まずはHDDをSSDに換装していきます。
しかし、このパソコンはそれだけじゃありませんでした。
なんと、メモリが元々『2GB』しかありませんでした。
(※写真は、もう2GB増やした後)
CPUも心許ないのですが、ちょっとWordやExcel使って、インターネットするぐらいなら問題ないでしょう。
ただ、メモリが2GBしかないと、例えばExcel使いながら、ネットで調べ物をするとか、
ネットで、タブを複数開いて比較するとかやると、パフォーマンスがかなり低下します。
私も他の方から教えてもらったのですが、
メモリは『机の広さ』に例えると、なぜ必要なのかが分かります。
メモリが多い=机が広いわけですから、机の上にアレやこれや拡げて作業ができます。
しかし、メモリが少ない=机が狭いと、既に一杯のところに、また新しく何かを拡げようとも、
今のをしまって、出して・・・、またしまってだして・・・。としなければなりません。
これでは、パフォーマンスが悪いですよね。
だから、メモリは多い方が良いのです。
ま、多すぎ(32GB以上)ても、そんなに使うのか?と思ったりもしますがね。
デザイナーさんで、イラストレーター使って、めちゃたくさんのレイヤー使ってガリガリ描くのであれば、
必要でしょうが、実はゲーミングPCでもそんなにメモリは重要じゃなかったりするんですよね。
現実的なところ、4GB~8GBあたりが無難ではないでしょうか。
といいつつ、このパソコンにはもうひとつ問題がありました。
OSが“32bit”であること。
ちょうど15年ぐらい前に、WindowsVistaが、32bitとか64bitとか言い出して、
Windows7でも、同じようなことを言ってました。
このパソコンはちょうどその境に発売された物でしょう。
デフォルトが、32bitでした。(CPUは、64bitに対応しているのに)
これの何が問題かというと、
そもそもbit数は一度に扱えるデータの大きさを示してますので、
数が大きいほど、高速で処理ができるわけです。
なので、このパソコンは、ハードウェアでは、64bitに対応してますが、
ソフトウェアで32bitで処理するように制限されてしまっています。
そして、やっと本題(笑)
メモリが、4GBまでしか認識しない。
先ほどの、一度に扱えるデータの大きさが関係しておりまして、
詳しくはこちらを参照していただければと思います。
ただ、実際はビデオメモリやらで取られてしまいますから、
実際に使えるメモリは、3~3.5GB程度に制限されます。
なので、このパソコンも、4GBに増設した物の、
実際に使えるメモリは3.4GBに留められています。
Windows7が発売された頃は、既にCPUのほとんどは64bitに対応していました。
ただ、アプリケーションソフトが64bitに対応しているかどうかという兼ね合いもあり、
32bitOSがデフォルトだったり、購入後にユーザーが選ぶことができる方式にしたのでしょう。
しかし、一般のユーザーはそこまで気にしていません。
ある程度使ったところで、この問題が発覚し、どうにかならないかというケースにチョイチョイ出くわします。
実は32bitを64bitにする事は、そんなに難しいことではありません。
ただOSをクリーンインストールしなければならなりません。
すると、データは退避すれば良いのですが、アプリケーションソフトや
プリンターの設定などはイチからやり直さなければなりません。
もちろん、ネットバンキングの電子証明書もやりなおしです。
となると、やはり64bit化は二の足を踏んでしまうことでしょう。
なので、このパソコンは、お客様の使用内容から、
64bit化はせず、SSDとメモリの増設で、ご返却する予定です。
パソコンを選ぶときは、やっぱりよくアドバイスを聞いて、
自分が使う内容を吟味した上で、それから価格と相談。
適当に選ぶことはやめておきましょう。安い買い物ではありませんからね。