2月10日(水)、今度は小児科へ行きました。

診察室に入ると、先生がニコニコ顔で、
「よかったですね!」
と言うのでポカンとしてしまいました。

消化器内科の先生からは、「食べないようにしてください 」と言われていたからです。


先生「食道にも胃にも好酸球はないし十二指腸も65個なので、治療できるかもしれません。消化器内科の先生は大人が専門なので、意見が違ってきます」

とのことです。

ただ、治療はしないで除去を続けるもちろんあるとも言われました。

治療を続けるデメリットとして、
・決まった日時に病院に来て、数時間過ごす必要がある。
・症状が出るかもしれない恐怖と毎日向き合わなければならない。
・毎日、計量してアレルゲン(うちの場合、小麦をうどんで)を食べる煩わしさがある。
・毎日、アレルゲンを食べた後、2時間は入浴を控えたりして経過観察しなくてはならないこと。
などがある。

もう中学生だから、その時間、手間、気力を他のことに使ったほうが有意義だという考え方もあっていいと。

加えて、医療費の問題もあります。その時点では名古屋では中学生まで無料だった(最近、高校卒業まで無料になることが決まりました)ので、それ以後は「1回1万2千円」くらいかかるそうです。

「治療しないからといってこの病院に来てはいけないわけではないし、治療するにしてもここ(小児科)でできるよ。恥ずかしいから嫌がる子もいるけど、おじさんでも来てる人はいる」

治療するとしたら、今までのように2週間3週間に1度のペースでどんどん増やすのではなく、半年に一度1gずつ増やす、というようにゆっくり進めたほうがいいかもしれない、と言われました。

先生「今までは小さい子にも『つらくても頑張って治そう』とお尻を叩いてきました。でも、それではうまく行かない場合もあることがわかってきたから、そういう方法を試したほうがいいと思います」

ここまで親身に患者のことを、治療以外の生活を含めて考えて、じっくり説明してくださる医師に出会ったのは初めて会ったような気がします。今まであみの初めての主治医がベストだったのですが、超えました。

「今日、決めなくていいから、帰ってお母さんと相談してみて。ただ、2年前の小麦の数値が1147と振り切れてる。数値によっては難しいかもしれないから。その辺が気になるから血液検査だけさせてね」

「治療を頑張ってみるのもいいと思うよ。もちろん無理はしなくていいから」

あくまで患者目線で言葉が優しい。私に話すだけではなく、メインはあみに向かって話してくださるのがありがたいです。あみも自分が尊重されていると感じるようです。

次回は、3月2日に結果を聞きに行きます。「お母さんだけでもいいですから」と言われたけど、昨日(2/14)、あやしい物は何も食べていないのにちょっとした症状が出たので、そのことを相談するために一緒に連れて。

血液検査は、「聞いてない。突然すぎる」とブーブー言いながら検査室へ移動。

検査室では、採血のブースへは一人で行かせて私は少し離れた後方の椅子に座って様子を見ていました。小さな声でなんとか名前と生年月日を言えた模様。

「おじさん、耳が遠いからなかなか聞き取れないんだよー」

と文句を言われていましたが。

採血は、すごく時間がかかりました。血管が見つからず、針を刺す場所をなかなか決められなかったからです。手を上げたり下げたり、グーパーグーパーしたり。ずいぶん長いことかかっていました。流石に私も心配になって近くまで行き、「いつも手の甲で取ってもらってるよね?(肘の裏で手こずって刺した針をグチュグチュされたり刺し直されたりするよりマシと本人が言っているので)」、「胃カメラの時はどこだった?」とあみに聞いて答えさせたりしたのだけど、どうしても難しいようでした。

最後は、光(赤外線?)を当てて血管を浮き上がらせて見ることができる秘密兵器が登場しました。それをもってしても、なかなか難しかったようで、刺し直しや刺してから探るということはなかったものの、必要な量を採るのにはかなり時間がかかりました。

合計で20分近くかかったような……

少し前から、再診に限り通院の時の受付や会計、薬局でのやり取りは、できるだけ自分でさせるようにしています。話したりすることはまず必要ないし、あっても頷いたり首を振ったりですみますから、無理はないと思います。

この頃は、医療機関に入ると自分から私に診察券や保険証を渡すように求めてきます。

大人に近づいているので、できるところから少しずつ手を離していきたいと思っています。

高校へ行くようになったら私が自分の分と一緒にファイルに入れて持ち歩いている診察券などを、独立したファイルにして自分で持ち歩かせたほうがいいように思っています。

前回の記事を書いたときは、すごく絶望的な気持ちでしたが、少しでも治療できる可能性が出てきたことで、とても気分が楽になりました。

後は、血液検査の結果とあみの気持ち次第です。本人が「もう嫌だ」と言うなら、それはそれで受け入れるしかないと考えています。