小学校時代最後の春休みは、3月27日から4月6日までの11日間、つまり半分以上を病院で過ごすことになってしまいました。

それでも、入院の翌々日、予定通り入学式に出席し、ほとんど問題なく現在に至る、というかダダっと半年も過ぎて、ここまでのブログに書いた通り、二学期も順調です。

この入院の間11日間、当然ながらうどんを食べることができなかったため、退院しても、入院前からの量で小麦の負荷を続けることができなくなりました。

そうでなくても、入院のキッカケとなったのがうどんを3.0g食べことだったので、あみは怖くて続ける気にはならなかったと思います。

2017年6月から開始して約2年、少し増えては症状が出て戻りまた増えては症状が出るということを繰り返して、食べられるようになったのは、たったの3.0g。あみが辛くて大変だったのはもちろんですが、なだめすかし時には脅しして食べさせる私も心底疲れ果てていたので、それをしなくてよくなって、正直、ホッとしました。

この入院で、私はひどい病院不信になりました。更に、退院後初めての受診で、新たに主治医になった教授にもずいぶんガッカリしました。このご近所の大学病院は、頼りになりません。

検査や看護師さんとのやり取りなど、場面緘黙が障害となって、困ることが多々ありました。看護師さんでも場面緘黙のことを説明して、理解してくれる人は稀でした。

3年ほど前まで、この病院で担当してくださっていた医師S先生は、すごく勉強熱心でその上で子供の心を掴む努力も怠らないという方で、あみも大好きでした。クリニックを開業されたのは知っていたのですが、うちからは1時間はかかるので、私の具合が悪かったこともあり、諦めていました。

でも、いくら徒歩15分でも不信感でいっぱいの病院に通い続けるのは無理です。

経口免疫療法をしないのであれば、頻繁に通う必要もないので、かかりつけはS先生のクリニックにすることにしました。一応、大学病院にも3ヶ月に一度は行きますが。

S先生は、まったくお変わりなく。あみのこともちゃんと覚えていて、
「あみピーマン!元気だった?」
と3年前と同じニックネームで呼んでくれました。

あみは恥ずかしがって、椅子をくるっと回して背を向けてしまっていましたが、先生は気にしません。

先生は私が持っていたメモをすぐ見つけてそれに基づいて質問するので、私も落ち着いて経過を説明できました。

あみは、入院前と入院中の4回、いずれも病院で過呼吸を起こしました。関係あるのかないのか、それからずっと息苦しさを訴えていました。今でも時々苦しいと言います。そのことについては漢方薬を処方して、いつもかかっている中央療育センターにも相談することを提案してくれました。

「数値は正常」
を繰り返すだけだった病院とは大違いです。

3回めに受診したとき、あみはやっとS先生の方を向き、少しだけ顔を見せることができました。3年前は話ができていたので、これから少しずつまた話せるようになっていく気がしています。

あみが安心して受診できる医療機関が一つできたことはよかったです。