モーツァルトの影響を受けた14歳の少年の才能が光る作品
Hummel,Joahnn Nepomuk/Flute Sonata in G,Op.2a No.2
Allegro
Romance Poco Andante
Rondo Allegro
フンメルはモーツァルトの家に住み込みでピアノを学んでいたが、モーツァルトのアドバイスを受けて1788年から父親とともに演奏旅行に出ました。この演奏旅行はドイツの各都市から始まり、 デンマーク、スコットランド、イングランド、オランダ、 ロンドンへの長期にわたり、1793年まで続きます。
フンメルはロンドンでクレメンティにモーツァルトとは異なる流派のピアノ演奏技術をまなび、ザロモンから招聘されていたハイドンとも出会い、親交を深めていきます。ハイドンは敬愛する後輩のモーツァルトの愛弟子でもあるフンメルの才能を高く評価し、ウイーンに戻ってもオルガンと作曲技法などを教えました。
このロンドン滞在中にフンメルの初期の作品が出版されました。イギリスやスコットランドの民謡をテーマにした変奏曲集やいくつかのソナタを出版しています。
このフルート(またはヴァイオリン)とピアノのためのソナタ ト長調はフンメルが13歳~14歳にかけて作曲され出版された「3つのソナタ集」Op.2aの第2番となっています。他の二曲は、
第1番「ピアノ三重奏曲 変ロ長調(ヴァイオリン、チェロ、ピアノのためのソナタ)」
第3番「ピアノソナタハ長調」
です。
この曲はモーツァルトの世界感が色濃く反映されたロココ調のソナタです。フンメル少年がいかに恩師モーツァルトの影響を強く受けていたかがわかります。かといってしっかりした構成で作られており、ピアノ演奏技術も高いものが求められます。モーツァルトの中期の作品と遜色ない出来栄えであることがわかります。
credits
Sheet score createed by Dorico Pro 5
Computer Programming : Hummel Note
Sound:GARRITAN PERSONAL ORCHESTRA 5/ARIA
Cover Thumbnail made by Ai(Chat GPT)