フンメルの最後のソナタとなったニ長調,Op106は、ワイマール時代の1824年に作曲され、翌年出版されました。作曲家としてもピアニストとしても巨匠の域に達していた当時のフンメルは、パリやロンドン、ウイーンなどへ頻繁にコンサート・ツアーに出かけていました。
このソナタはフンメルソナタの中では最長であり、また唯一4楽章からなっています。そこにはベートーヴェンが先陣を切ったスケルツォの導入が認められます。しかし、第5番嬰へ短調,Op.81で見せた情熱的でロマン派のような音楽ではなく、より古典派的な外観に彩られています。そうした中にも二重トリルや三度の重奏パッセージ、第2楽章の幻想的なノクターン等は、シューベルトやシューマンら後輩たちを先取りした音楽を感じることができます。第5番嬰へ短調,Op.81に比べると地味ですが、最後のソナタにふさわしく堂々とした内容となっています。
多くの録音が出ていますが、お勧めするのはステファン・ホグ盤がいいかな。
-------------------------
今回の音源は作り直し(編集)です。2012年に制作した時とはピアノ音源を変えました。また、ヴェロシティを弄りました。
Johann Nepomuk Hummel
Piano Sonata No.6 in D, Op.106
00:09- 1. Allegro moderato, ma risoluto
12:23 - 2.Allegro ma non troppo, "Un scherzo all'antico"
17:13 - 3. Larghetto a capriccio
22:25 - 4.Finale: Allegro vivace
Programed by Hummel Note
Daw&Sequencer:SSW10 Lite & Music Pro Windows Plus
Sounds:Soundfont GARRITAN PERSONAL ORCHESTRA 5/ARIA
www.amazon.co.jp