最近はなんか、もうどうでもいいと思うほど、さんざんだ。
ディズニーランドに楽しみにいって、行列に腹を立てる。
低血圧になるのに効くというそば屋にいって、店員の態度に腹を立てる。
同じようなことをしているのが、もったいないし、馬鹿っぽいな、と思う。
家でキッチンのリフォームをすることにした。
もう、音楽院に行くこともないし、夢も諦めた。
それなら、家でも新調しようとしたわけだ。
どうせまとまった金を使うなら、皆が喜ぶものがいい。
けれど、キッチンを変える過程で、驚くほど揉めて、喧嘩が多い。
これを書いているちょっと前も、大げんか。
これなら、貧乏暮らしで、惨めなキッチンを使い続けて、仲良い方がよかったな。
本当に心底そう思う。
金で幸せは買えない、とはこういうことかもしれない。
俺は、金の力をそんなに信じていない。
愛情も友情も持ちあわせない人は、金でたくさんのことを買えると信じている。
新興宗教の信者のように、そう頑なに信じていると思う。
けれど、金で、人の情や、仲良くなるためのコミュニケーションは買えない。
高い金額を出してまで、やろうとしたキッチンで、結局はもっともっと大切なものを無くしていることに気づいているだろうか。
俺は、金なんかいらん。
本当に心からそう思う。
金なんか、必要以上にあったって、もめる元だ。
貧乏がいいとはいわん。
貧乏の苦しさも味わった。
普通でいい。
金なんか、いるか。