(はじめてこのブログをご覧になる方は、第1話
よりお読みください。)
第72話 心のよろい
「傷つきやすい水島さんと傷つかない綾香さん、いったいどこが違うのでしょう?」
「やっぱり、性格・・・かな?」
「確かにそうですね。性格は人それぞれ違います。
でも、性格が違うだけじゃないんですよ。
性格が違うという結論なら、あきらめるしかないですよね。」
「では何でしょうか?」
「それが“心のよろい”なんです。
例えば、傷つきにくい人というのは、心に硬くて
厚いよろいを着ているので、傷つくような攻撃を
受けても、少々のことではダメージを受けない。
逆に、薄くて弱い材質のよろいを着ている人は、
ちょっとしたことでもダメージを受けてしまったりする
わけです。さらに、よろいが破損していて、穴が
あいている場合も、同様にダメージを受けやすくなります。」
「あの・・・心のよろいが破損するって、どういうことですか?」
「うん、例えば、小さいころ起きた大きな不幸ごとにより、
大きなダメージを受けて壊れたとか、よろいの薄い部分に
繰り返し何らかの攻撃を受けてヒビが入って割れたとか。」
「それって、もしかしたら、トラウマのことでしょうか?」
「そうです!トラウマは、かなり大きな穴があいている
状態です。トラウマのような大きな破損以外にも、コン
プレックスや突かれたら痛いところなど、人それぞれ
穴があいていたり、破損していたりするわけです。
これは、もともとの性質や育ってきた環境、今まで
受けてきたダメージによって、よろいの防御力が
強いか弱いかが、人それぞれ違うということです。」
「ということは、私のよろいは薄くていっぱい穴があい
てるのかも。」
「そうかもしれませんね。でも、そのよろいを強くする
方法はあるんですよ。」
続く・・・・・・